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ISO14001規格改定と順守義務(前編) 初心者向けリレーコラム

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大型の規格改定で久しぶりに"ISO業界"が賑わっています。予定通り改定作業が進めば、2015年9月には、世界のISOユーザーの悲願だった(?)、品質と環境の同時発行が実現します。

それ以上に、本改定への関心が高いのは、ISO(国際標準化機構)が、2012年2月に「今後制定される全てのISOマネジメントシステム規格は原則としてMSS共通テキストに従うこと」を決議した点です。

これ以降に制定・改定されるマネジメントシステム規格は必ず共通のフォーマット(MSS共通テキスト、又は付属書SLと言います)に従って作成することとなりました。今回の改定にも適用されます。

なお共通フォーマットは、章立て等の"見かけ"を合わせただけでなく、規格要求事項のコアとなるコンセプトの方も共通としました。 少なくとも次の5点が品質・環境共通のコンセプトとして示されています。

  1. 組織の内部・外部課題の把握の追加
  2. "intended outcome"(意図した成果)の考えを導入
  3. リスクの概念を導入
  4. 予防処置(preventive action)の用語を削除
  5. 文書(documentation)・記録(record)の用語を、"文書化された情報documented information)"という用語に統一

出典:「ISOマネジメントシステム規格の整合化に関して(ISO/TMB/TAG 対応国内委員会事務局)」に加筆

5点の詳細な説明はここでは控えますが、要はこの共通部分に、ISO14001は「環境固有の要求事項」を、ISO9001なら「品質固有の要求事項」を載せて、それぞれの規格として改定されることになっています。決して品質・環境を統合して規格の一本化をしようと言う訳ではないのです。

環境の方は、2015年4月現在ドラフト版であるISO/DIS14001が出されており、今後FDIS(final Draft International Standard)を経て、前述の通り9月にISO化される予定です。

DIS段階の環境固有の要求事項で、特に注目したいのは「順守義務」です。この用語は2004年版では「4.3.2法的及びその他の要求事項」と呼んでいたものですが、今回意味はそのままで呼び方が変わるようです。「変わるようです」と言ったのは、ここはMSS共通テキストとは異なり、環境固有部分であるため最終段階で変更になる可能性が多少あるためです。

注目のキーワード、「順守義務」に関する詳細は後編をご参照ください。

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執筆者プロフィール
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中川 優 (なかがわ まさる)
一般社団法人日本能率協会 ISO研修事業部 部長

EMS主任審査員(A11527)、全能連認定マネジメント・インストラクター、EMS登録主任講師(専門領域:環境経営、ISO14001、CSR、環境法規制)。著書に「ISO14001本審査問答集」(共著・JMAM刊)、「非製造業のISO14001入門」(共著・JMAM刊) 「月刊ISOマネジメント誌 <連載 経営者のための使えるISO14001>」連載(日刊工業新聞社)CSR実践ガイド(JMA刊)、「JMAマネジメントレビュー」など。その他、執筆・講演・講義多数。

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