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コラム

サッポロHD、グループ企業間での管理の標準化を実現!企業取り組みインタビュー!廃棄物管理最前線!

sapporo_001.JPG2016年のビーフカツ転売事件以来、廃棄物管理の現場では、業務の適正化が求められています。本コラムでは、各社環境・CSRご担当者様へのインタビューを通じて、日頃の業務の工夫や方針、取り組み事例をご紹介します。今回は、徹底した管理方法の構築に挑戦するサッポロホールディングス株式会社(以下、サッポロHD)にて、「Smart マネジメント」の全社導入を牽引したグループリスクマネジメント部マネージャーの高橋氏にお話しをうかがいました。

左:高橋氏(サッポロHD)右:鈴木(アミタ)

転売事件を契機に、廃棄物管理体制を徹底的に見直し

鈴木:2016年はビーフカツの転売事件に始まり、社名公表、ガイドラインやチェックリストの強化など、各企業様において廃棄物管理体制を見直す契機になった年ですが、御社ではどのような取り組みを実施されましたか?

sapporo_002.JPG高橋氏:同じ食品を扱う会社として、非常に危機感を抱き、社内の総点検を実施しました。その結果、廃棄物の管理方法がグループ内の事業会社ごとにバラバラだったことがわかり、管理方法の標準化を図る必要があると感じました。

改めて調べてみて分かったことですが、各事業会社の子会社もバラバラの管理方法でした。本来、子会社の管理をすべき事業会社も、どのような管理方法を行っているかよく知らない状態でした。これでは内部統制上問題があり、非常にリスクが高いと感じました。

鈴木:なるほど、事件をきっかけにリスク回避のためには、全社を通じた管理体制の標準化が必要だと感じられたのですね。

高橋氏:その通りです。その後はサッポログループ全体の管理を標準化するため、サッポロHDのグループリスクマネジメント部を中心に、全事業会社への廃棄物管理システム導入を経営層に働きかけました。導入にあたっては、いくつかのシステムを検討しましたが、「Smart マネジメント」は、①ガバナンス強化、②コンプライアンス強化、③業務の効率化を同時に達成できる点が自社のニーズに合っていました。先行してグループ会社のポッカサッポロフード&ビバレッジ社が、約2年前から「Smart マネジメント」を導入しており、その効果を実感していたことも決め手の一つです。

具体的には、転売事件発生後、各事業所においてダイコーとの取引の有無を調べた際など、すでに「Smart マネジメント」を導入している事業所はすぐに正確なデータが出てきましたが、導入していない事業所はなかなか出てこないという状況が起こりました。

このようなことから、自社の状況を正確に把握することと合わせて、それらを素早く確認し、発信できる環境づくりが非常に重要だと感じています。例えば、事件発生後のステークホルダーとのコミュニケーションにおいて、取引状況などの情報をいち早く発信できることは、安心感や信頼感を持ってもらうことにつながると考えます。

「Smart マネジメント」を全事業会社へ導入するにあたって、リアルタイムで情報を把握できる点は、経営層に承認をもらうときのキーポイントでもありました。非常にありがたいですね。

鈴木:ありがとうございます。その中でも特に評価いただいている点はどこでしょうか?

高橋氏:「Smart マネジメント」は、契約書の法定記載事項漏れの確認からマスター登録までアミタさんが行うので、担当者によってばらつきが起こらない点が役立っています。

それだけではなく、アミタさんは廃棄物処理法に精通し、CSR・環境コンサルタント事業等、豊富な知見をお持ちなので、情報提供や相談に乗っていただけるという利点もあります。

sapporo_003.JPG鈴木:最後に、これから御社が取り組んでいく課題や目標を教えていただけますか?

高橋氏:まず達成すべきなのは、業務の標準化と効率化です。どの業界でもそうですが、排出事業所における習熟した担当者が減っていることは、規制が複雑で罰則が厳しい廃棄物管理において、非常にリスクが高いと感じています。

「Smart マネジメント」では、親会社が子会社の廃棄物管理状況をすぐに確認でき、さらにシステムによる業務効率化が実現できます。それらを活用しながら、社内ルールの構築・マニュアル・ガイドラインの作成等に取り組み、廃棄物管理体制の改善を推進していきます。

昨年、サッポロHDは、グループ創業150年の節目を迎える2026年までに進むべき方向性として長期経営ビジョン「SPEED150」および第一次中期経営計画2020を発表しました。誠実な企業活動を通じ、積極的かつ適切な情報開示と相互コミュニケーションを図ることで、すべてのステークホルダーとの信頼関係を深めてまいります。廃棄物管理についても、リスクにしっかり対応し、即時に情報発信を行うことでステークホルダーの理解を得て、持続的な企業価値の向上の目標達成に寄与していきたいと思います。

話し手プロフィール

sapporo_takahashi.jpg高橋 和也(たかはし かずや)氏
サッポロホールディングス株式会社
グループリスクマネジメント部 コンプライアンスグループ 兼 コーポレートコミュニケーション部 CSR室 マネージャー

1992年サッポロビール株式会社に入社。清涼飲料事業に関わる環境法令対応業務を担当。
その後、サッポロホールディングス社に異動し、現在はグループ全体の廃棄物管理とリサイクル推進の業務を担当。

聞き手プロフィール

amita_suzuki.jpg鈴木 香織(すずき かおり)
アミタ株式会社
環境戦略デザイングループ 東日本チーム

2015年アミタ株式会社に入社。企業の持続可能な成長を総合的に支援する環境戦略デザイングループで廃棄物管理支援、システム導入支援、リサイクルスキームの相談などを担当。

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「Smartマネジメント」は、処理委託で欠かせない文書「マニフェスト」「許可証」「契約書」を、インターネット上で一元管理!法的リスクを軽減するため、このようなシステムの導入も廃棄物管理のリスクを防ぐ手段の一つとして有効です。

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