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廃棄物放射線量の測定の際、特に注意するべき場所はありますか?

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廃棄物の受け入れを拒否されることのないよう、あらかじめ廃棄物の放射線量を測定しておくことは非常に有効です。今回は関連するガイドラインをご紹介します。

放射線測定のガイドライン

福島第1原発から離れた場所の廃棄物でも、排出場所や保管場所によっては高い放射線量が測定される場合があります。高い線量率が想定される場所については、文部科学省作成の「放射線測定に関するガイドライン」で紹介されています。このような場所からの廃棄物がある場合は、あらかじめ放射線量を測るなどして委託するとよいでしょう。

高い線量率が予測されるポイント(「放射線測定に関するガイドライン」より抜粋)

A.雨水が集まるところ及びその出口
建物の雨樋(軒樋、集水器、呼び樋、竪樋)、竪樋から直接排水されている犬走り、側溝、集水マス、屋上・プール等屋外の排水口、雨だれが落ちている場所などが該当します。放射性物質(セシウム)は土や落ち葉に付着しやすいため、これらがたまりやすい軒樋、集水器、屋外の排水口、側溝、集水マスの泥土や底面などは、重点的に測定します。

B.植物及びその根元
樹木の葉・幹・根、根元付近の土、花壇・植栽、芝・草地、コケ、落ち葉だまり、屋外に置いてある堆肥などが該当します。特に、高木の広葉樹の根元やコケが生えているところで、高い空間線量率が確認されることが多いです。幹の周囲が均一に汚染されているわけではないため、1周全面を測定します。

C.雨水・泥・土がたまりやすいところ
水たまりができやすい低くなった地面、縁石や塀際の土だまり、風の吹きだまり場所の土だまり、コンクリートと表土の境、コンクリートやレンガ(地表面)の割れ目・継ぎ目(目地部)、カビや土などがついて黒ずんだ構造物などが該当します。これらの場所は、周囲から雨水が流れ込みやすく、また、泥や土がたまると、その泥土に放射性物質が濃縮しやすいため、または周囲より放射性物質が付着しやすいため、空間線量率が高くなる可能性があります。

D.微粒子が付着しやすい構造物
錆びた鉄構造物、トタン屋根、茅葺き屋根、麦わら葺き屋根、スタッコ塗装仕上げ外壁などです。

ちなみに、中間保管施設の設置、被災地以外での受け入れの推進といった、災害廃棄物の処理と関係しているものだけでなく、例えば空調機のエアフィルターなど、放射能汚染されている可能性のあるものは、処分委託先から受け入れを拒否されてしまうケースも多いようです。

「日本空気清浄協会」では、「放射性物質で汚染されたエアフィルタの取り扱い指針」を取りまとめておりますので、ご参考ください。

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