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設備から廃触媒が発生します。リサイクルのポイントを教えて下さい。

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廃触媒は、条件によっては有価物として評価されることもある廃棄物です。リサイクルにあたっては、次の点に注意しましょう。

・触媒の組成
・触媒以外の充填物の有無
・安全対策の実施と共有

触媒とは

触媒とは「化学反応の際に、それ自身は変化せず他の物質の反応速度に影響する物質」を言います。石油精製、有機化学、ガス製造などの化学工業において、触媒は非常に重要な役割を果たします。それ以外にも、工場や自動車などの排ガスに含まれる環境負荷物質の除去や、魚焼き器や石油ストーブから発生する臭いの脱臭にも触媒が使われます。
触媒の中には、ある一定期間使用されることでその性能が劣化していくものがあり、それらいわゆる「寿命」を迎えた触媒は交換が必要です。先に挙げた化学工業のプラントにおいては、交換のために設備から抜き出された触媒が廃棄物として発生することがあります。

廃棄物となった触媒をリサイクルする場合、次に説明する3つのポイントが重要となります。

ポイント1「触媒の組成」

まず、触媒の種類を確認しましょう。工業用途で使用される触媒には、多くの場合触媒メーカーが管理する型番号が存在します。それさえ把握できれば、安全データシート(SDS)などから、その触媒の大まかな組成も判明します。触媒は貴金属やレアメタルを含んでいることがあるため、その金属種類と含有量次第では、廃触媒が有価物として評価されることも十分にあり得ます。極端な例ですが、自動車の排ガス浄化触媒には、プラチナ(Pt)を含むものがあります。プラチナは非常に高価な金属であるため、相当量集めることができれば、有価買取してくれる先は比較的容易に見つかるでしょう。

プラチナほど高価でなくとも、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、コバルト(Co)、インジウム(In)などの金属の含有量も、有価評価の要因になり得ます。
ただし、これらの金属を含む廃触媒は、当該金属の相場価格の上がり下がりによって評価額が変動することが一般的です。相場価格が高いうちは有価物でも、その下落によって一転廃棄物になることは十分に考えられます。一方で、過去廃棄物として扱っていたものが、相場変動により今は有価評価が適当になっている、ということもよくあります。金属を含む廃触媒を排出する際は、その相場価格を把握しておくことが大切です。

また、高価な有用金属成分だけでなく、有用金属を抽出した後の残渣物についても配慮しておく必要があります。クロム(Cr)、ヒ素(As)などは、有用な金属であると同時に、人体・自然に対して有害な物質でもあり、適正処理が求められます。有用成分を回収した後の残渣物が不適切に処理されないか、環境汚染がないかなども、自社の社会的責任としてトレーサビリティの範囲を決めて事前確認しておきましょう。

ポイント2「触媒以外の充填物の有無」

触媒を抜き出す際には、触媒とともに設備に充填されていた資材が一緒に抜き出されることがあります。例えば、石油精製プラントの水素化精製装置における脱硫工程の多くでは、リアクター(反応塔、触媒塔)内に、脱硫触媒とともに「イナートボール」と呼ばれるセラミック製の球状の資材が充填されます。イナートボールはリアクター内で触媒を保持するために欠かせないものですが、不活性であり、高温/高圧や酸/アルカリに耐え、衝撃強度もあるというその特性は、リサイクルを考える上では厄介な性質であるとも言えます。

イナートボールのような充填物が触媒と不可分のかたちで排出されれば、リサイクル難度が上がるために排出物の評価に影響します。ふるい分けなどの措置により触媒と充填物の分別が可能な場合であっても、分別後の触媒・充填物それぞれのリサイクル可否とその費用も踏まえて、ふるい分け作業の費用対効果を検討しなければなりません。

ポイント3「安全対策の実施と共有」

触媒の中には、大気からの吸湿などにより発熱したり、強烈な腐食作用を有して保管容器に損傷を与えたりするものもあります。大気接触を避けるべき触媒は抜き出しの際に窒素パージなどの措置を取り、腐食が懸念される触媒は腐食耐性のある容器に保管します。その他、触媒そのものや触媒表面に付着した物質が取扱者の健康に悪影響を及ぼす場合には、保護具の着用を徹底させる必要があります。

これらの危険情報とそのための安全対策は、自社だけが把握していれば良いものではなく、リサイクルを担う相手先にもきちんと共有されなければなりません。触媒の安全データシートは、そのためにもぜひ入手・共有されるべきと言えます。

ひと口に触媒リサイクルと言っても、金属・充填物の評価の相場、取扱いにあたっての、廃棄物処理法上の注意点、安全面での注意点など、把握しておくべきポイントは多岐にわたります。

アミタは廃触媒のリサイクルに豊富な実績を持っています。お気軽にお声掛けください。

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執筆者プロフィール

mr.kinoshita2.png木下 郁夫 (きのした いくお)
アミタホールディングス株式会社 経営戦略グループ
マーケティングチーム チームリーダー

企業向けのソリューション営業の経験をベースに、廃棄物管理に係わるシステムの設計・開発、業務フローの構築などに従事。現在は非対面型の営業チームにて、顧客ニーズに合わせた総合的なサービス提案を行っている。

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