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産業廃棄物を船舶で輸送できると聞いたのですが、船舶にはどのような種類があるのですか?また、船舶を利用するメリットは何ですか?

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産業廃棄物を運搬する方法の一つに、車両や鉄道だけでなく、船舶を利用する方法があります。船舶を利用するメリットとしては、
1.一度に大量の産業廃棄物を長距離輸送できること
2.CO2の排出量が抑えられること
が挙げられます。

現場では産業廃棄物の荷姿や性状に合わせて、一般貨物船、ガット船、タンカーなど、様々な種類の船舶が用いられています。今回は、産業廃棄物の運搬で使われる船舶について解説します。

産業廃棄物運搬で使われる船舶の種類について
  1. 一般貨物船
    様々な貨物に対応できる汎用性の高い船舶です。一度にどのくらいの数量が積載できるかは、船舶の大きさによって異なります。一般的には、600t~700t程度を積載する199型船舶と、1,200t~1,500t程度を積載する499型船舶の2種類が、国内を航海する内航船の約半分を占めており、よく利用される船舶となります。この船舶の特長としては、貨物を積載するスペース(船倉)が大きくて広い構造をしているため、積載方法の自由度が高く、荷姿がバラでもフレコンバッグ入りでも、どちらにも対応ができる点が挙げられます。

    例えば一般貨物船で荷姿がバラの汚泥を荷役する場合、岸壁に設置されたグラブバケット付きのクレーンやベルトコンベアなどを使って貨物を積み降ろしします。しかし、岸壁にそれらの荷役設備がない港では、このような積み降ろし作業を行うことは難しくなります。そのような港では、2.で紹介するガット船を利用します。

  2. ガット船
    分かりやすく言うと、上記の一般貨物船の本体にグラブバケット付きのクレーンが備えられている船舶です。ガット船は、船舶自身で貨物の積み降ろしをおこなうことが可能であるため、岸壁に荷役設備がないところで用いられることが大きな特長です。土砂や砂利、砕石などの工事用資材の運搬に適している船舶ですが、産業廃棄物の運搬にも利用されています。

  3. タンカー
    タンカーといえば、石油などを大量に運ぶ大型の船を思い描きますが、産業廃棄物を運搬するものもあります。例えば、液体状の産業廃棄物(廃油、廃酸、廃アルカリ)を船倉内のタンクに荷姿がバラのまま積載することができます。船舶に備えられているポンプや配管を岸壁のタンクと接続して積み降ろしをおこないます。

  4. その他
    火力発電所から発生する粉状の石炭灰をバラで運搬するために、空気の圧力で積み降ろしをする専用の船舶や、航路によっては産業廃棄物の運搬が可能なフェリーもあり、車両に産業廃棄物を積載したまま、フェリーを利用して移動することもできます。
何故、産業廃棄物を船舶で運搬するのか

船舶での輸送には、以下の2つのメリットがあります。

  1. 一度に大量の産業廃棄物を長距離輸送できること
  2. CO2の排出量が抑えられること

例えば1,000トンの製品をすべて陸上輸送で運搬しようとすると、1車あたり10トンの積載量とすれば100台分になります。それが船舶では1隻で運搬が可能なため非常に効率的といえます。また、船舶は1トンの貨物を1キロメートル輸送するために必要なエネルギーが一般的なダンプトラック車の1/5程度であり、CO2排出量も陸上トラック輸送に比べて少なくなります。

※国土交通省HP「運輸部門における二酸化炭素排出量」参照

このように、産業廃棄物の輸送に船舶を利用することは、環境にやさしいモーダルシフトにつながります。アミタ及びアミタ地上資源製造パートナーズの臨海地区に立地している拠点では、一般貨物船やガット船を用いて遠方のセメントメーカーや非鉄金属メーカーに製品を出荷しています。

日頃、運搬手段の特徴まで注目される機会は少ないかもしれませんが、それぞれの運搬手段にコスト以外にも様々なメリットやデメリットがあります。自社の産業廃棄物には、どのような運搬手段が望ましいのか、またどのような運搬手段が可能なのか。一度、見直してみてもよいかもしれません。

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執筆者プロフィール

oonishi.jpg大西 真也(おおにし しんや)
アミタ株式会社 地上資源プラットフォームグループ
地上資源マネジメントチーム タスクリーダー

東日本を中心に再資源化提案等を経験し、多種多様の業界における生産工程やその廃棄物の再資源化方法に精通。現在は、全国のユーザー開拓、新たなリサイクルにつながる商品開発を担当。

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