CDPについて教えてください。どのように企業活動に影響するのでしょうか。 | 企業の環境・CSR・サステナビリティ戦略に役立つ情報が満載!

環境戦略・お役立ちサイト おしえて!アミタさん
「おしえて!アミタさん」は、企業のCSR・環境戦略をご支援する情報ポータルサイトです。
CSR・環境戦略の情報を情報をお届け!
  • トップページ
  • CSR・環境戦略 Q&A
  • セミナー
  • コラム
  • 担当者の声

CSR・環境戦略Q&A

CDPについて教えてください。どのように企業活動に影響するのでしょうか。

Some rights reserved by jd_hiker

CDPとは、2000年に発足したロンドンに本部を置く国際的な非営利団体です。企業の低炭素化への取り組みを促進することを目的として、気候変動に関する経営リスクの観点から、世界主要企業の気候変動に関する情報を収集・分析・評価した結果を機関投資家向けに開示しています。発足当初CDPは、企業による二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出量を「見える化」する取り組みを意味する「カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト」の略称でしたが、気候変動のみではなく、水資源や森林資源まで活動領域が拡大されたこともあり、2013年に略称であったCDPを正式名称に変更しました。

CDP発足当初、この取り組みに賛同した機関投資家は35社、運用資産総額は4兆米ドルでしたが、年々賛同者が増え、2015年現在、機関投資家は822社、運用資産総額は95兆米ドルにまで増えています。CDPが収集する情報量は、今や世界最大の規模になっており、この調査結果は、機関投資家や社会的責任投資の指標であるDJSI(Dow Jones Sustainability Index)やFTSEなどの活動に広く活用されています。

今回はCDPが実施しているプロジェクトのうち、気候変動に関するプログラムについて解説します。

※参考資料

気候変動プログラム

Some_rights_reserved_by_albertogp123.jpgCDPは、年に1回、全世界の特定企業に対して気候変動対応に関する質問票を送付し、その情報を分析・開示しています。2015年は、全世界の6,000社以上の企業に対して質問票が送付され、5,000社以上が回答しています。

各企業の回答結果は、回答内容の完全性と質を評価する「ディスクロージャースコア(100~0)」と、気候変動に関する対策の実効性・活動レベルを評価する「パフォーマンススコア(A~E)」の2つの基準で評価されます。ディスクロージャー評価が高い場合は、クライメート・ディスクロージャー・リーダーシップ・インデックス(CDLI)に選定され、パフォーマンス評価がAの場合はAリスト企業に選定されます。2015年の調査結果では、日本企業500社のうち、CDLIに25社、Aリストには8社が選定されました。

画像:Some rights reserved by albertogp123

日本の状況

日本企業に対する調査は2006年に開始され、2015年は500社の対象企業のうち、246社(49%)が回答しています。回答率は米、英、北欧諸国に比べると劣りますが、継続的に増加しています。ここ数年の日本企業の特徴として、回答を継続するなかで、情報開示の質(ディスクロージャースコア)の飛躍的な向上や、排出削減活動の積極的な取り組みの増加が見られます。一方で、金融や電力事業者など、回答率がなかなか上がらない業種があることや、回答はしているものの回答情報を非公開としている企業が多いことなどが今後の改善点として期待されています。

また、環境省で、CDPと連携してESG(環境・社会・ガバナンス)に配慮した投資促進に向けた独自の環境情報開示のプラットフォーム構築が試行されるなど、気候変動対応を含め非財務情報の開示を促進させる動きも出てきています。

企業に求められる動き

昨年12月に採択されたパリ協定で、気候変動に関する世界共通の目標が掲げられました。この目標達成に向けて企業や投資機関が重要なプレーヤーであることは疑う余地がありません。そのような中で、今後も企業への気候変動対応をはじめとする非財務情報の開示要請は高まり続け、気候変動や資源に関する戦略的な取り組みは、企業にとって不可避なものとなります。

CDPへの対応は、人手や時間の確保、取り組みの成果や効果をいかに出すかという点など、企業側の実情として様々な課題もあると思いますが、事業戦略の中での位置付けや、ISO14001対応などの他施策との連動を考えること、気候変動をはじめとする環境対応に関する情報の質やパフォーマンスの向上を通じて、中長期的に企業価値を高める視点を持つことがさらに求められるようになっていくでしょう。

執筆者プロフィール

Mr.SuetsuguCSR_s.jpg末次 貴英(すえつぐ たかひで)
アミタ株式会社
環境戦略デザイングループ  グループリーダー

アミタ合流後、再資源化拠点の立ち上げや運営管理、地域資源循環モデルの構築、廃棄物リサイクルを始めとした総合的なソリューション提供に従事。現在は西日本エリアを中心に、企業向け環境管理業務のアウトソーシング、環境リスク低減支援、企業価値の向上を図る環境戦略支援サービスを提供している。

無料メールマガジン登録はこちら

ご依頼・ご相談はこちら

このページの上部へ