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ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)という、地球温暖化対策に向けた重要な取り組みがあると聞きました。どのようなものでしょうか?

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ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)とは、快適な室内環境を保ちながら、年間で消費する建築物のエネルギー量を大幅に削減している建築物のことです。具体的には、高断熱化・日射遮蔽、自然エネルギー利用、高効率設備による省エネルギーや、太陽光発電等による創エネルギーを行うことでこれらを実現します。室外への環境負荷を抑えることもポイントの一つであり、環境負荷の低減とサステナブルな社会の実現に向けた取り組みとして、注目を集めています。今回は、ZEBに関する動向をお伝えします。

ZEB登場の背景

ZEBが注目される背景に、温室効果ガス排出量削減効果への期待があります。日本は温室効果ガス排出量を2030年までに2013年比で26%削減することを目指していますが、最終エネルギー消費量についてみると、企業・事業所他部門が最もエネルギーを消費しています。そのため、企業における省エネ施策であるZEBが注目されています。

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企業事業所他のエネルギー消費の推移(経済産業省エネルギー白書2016より)

日本政府の動きと導入に関する動向

2014年4月に新しく閣議決定された「エネルギー基本計画」では、「2020年までに新築公共建築物等で、2030年までに新築建築物の平均でZEBを実現すること」をZEBの達成目標としています。さらに、「こうした環境整備を進めつつ、規制の必要性や程度、バランス等を十分に勘案しながら、2020年までに新築住宅・建築物について段階的に省エネルギー基準の適合を義務化する」としています。

このように経済産業省は、法の整備も含めて、企業の省エネ活動を推進しています。また、既にZEBに取り組み成果をあげている企業も登場しており、今後、将来を見据えた取り組みが各社に求められると考えられます。

▼日本企業におけるZEBの取り組み事例

  • 鈴廣かまぼこ株式会社|新社屋にて同規模の建物と比較して54%のエネルギー削減を達成
    かまぼこの老舗鈴廣では、新社屋に自然光利用や地中熱、地下水を利用した空調システムを導入することで、同規模の建物と比較し、54%のエネルギー削減を実現しています。(本ウェブサイトインタビュー記事より)
  • パナソニック株式会社|パナソニック東京汐留ビルにて、竣工初年度比で約50%の省エネを達成
    パナソニック東京汐留ビルでは、照明・空調・電力など約5,000ポイントのデータ分析に基づく、省エネ活動を行っています。明るさセンサで照明の照度を調整したり、不在時には消灯制御を実施。こうした取り組みを通じて、竣工初年度比で約50%の省エネを達成しています。(パナソニック株式会社HPより)
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執筆者プロフィール

mr.koshibu.png小渋 裕也(こしぶ ゆうや)
アミタ株式会社
ワークデザイングループ ワークデザイン東京チーム

東京都出身。青山学院大学経済学部を卒業後、社会ニーズと市場ニーズに応えるアミタの事業に関心を持ち、アミタに入社。現在は、ワークデザインチームにて、企業の環境関連業務の代行を担当。環境リスク低減・業務効率化の支援を行っている。

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