「小さな企業のCSR」~CSRレポートは事業計画を作ることと同じです~(1/3) | 企業の環境・CSR・サステナビリティ戦略に役立つ情報が満載!

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担当者の声

株式会社カスタネット 代表取締役社長 植木 力 様「小さな企業のCSR」~CSRレポートは事業計画を作ることと同じです~(1/3)

  • 「CSRレポートは大企業でないと予算も人員もなくてとても作れない...」
  • 「課題もきっちり報告しましょうと言われても、結局は上長の修正が入る過程で消されてしまう...」
  • 「うちにはCSR活動をやる予算はないんだと言われてしまう...」

「『それではいけません!』と正論で言われても現実は違うんだ...」、とお悩みのご担当者様に、実際それらのことを実行されている株式会社カスタネットさんはどのようにされているのか、うかがってきました。

3回連載の第1回です。

CSRの本質は社会に役立つことでお金が儲かるということ
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猪又:様々なCSRレポートを読んでみて、デザインの良さや予算が多いことが必ずしも伝わりやすくなる訳ではないということを痛感しています。一年に一回レポートを作ることが手段ではなく目的になってしまっています。そんな時、御社のCSRレポートをみて、大企業でなくても本業でCSR活動を行っていて、更に伝え方も上手。それを多くの企業のご担当者様にお伝えしたくて、今回セミナーをご依頼しました。

植木氏:実は、CSRという言葉自体が好きやないんです(笑)CSRの意義や活動自体は重要だということは痛感していますが、日本にうまく概念が導入されなかったために、変に世の中に伝わっていった。

企業の社会的責任って簡単に言えばその企業が経済・環境・社会に対して最大限のパフォーマンスをして、それを継続することです。それを実現するのに一番大切なのは経営トップの率先垂範なのです。これが大企業では中々できない。業務や組織が大きいからなのでしょうね、CSR部門に丸投げする。そして丸投げされた部門長は、成果主義の中で、半年から一年の間にある程度目に見える成果が必要になる。

そうすると本質的かつ継続的な本業でのCSR活動でなく、早くて小規模な、目に見えやすい活動をして、いかにもCSRやっていますとなる。また外部に委託したライターが文章を書いているレポートもある。それは従業員にも分かるんです。これは社長の言葉じゃないな。委託先か秘書か誰かの言葉だなと。それではあかんでしょ。

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逆に一部の専門家や大企業がわざわざ難しくCSRを導入したので、中小企業は勘違いして、ISOのように認証でお金がいるとか、法令順守の延長のようにコストと考えている。でも本質的には企業の本業に関わることであり、ビジネスの話なのです。日本の企業、特に地元京都の中小企業なんて何十年何百年前からやっている。だから私はCSRという言葉自体は好きではないんです(笑)

蝦名:確かに誤って日本に広まったと思います。未だ担当者の方でも認識はバラバラです。また、バブル期に予算があるから埋め合わせ的に慈善活動をしようという動きが一部の企業に見られたことも事実で、CSR=本業とは違う社会貢献活動という誤解が広まってしまいました...。そもそも法令順守のように画一的に話せるものではないですからね。利害関係者は企業の事業、地域、規模ごとに違います。だから、グローバル企業に必要なCSR活動とローカルな企業に必要なCSR活動は異なりますからね。ですから、ぜひ植木様に「小さな企業のCSR」についてお聞きしたいのです。

植木氏:私はソーシャルビジネスの中にCSRやらコミュニティビジネスがあると伝えています。そうすると意外とすんなり理解してくれる。ソーシャルビジネスの中にはきちんとビジネスという単語が入っているからです。そうすると中小企業の人は、CSRはコストでなく、利益につなげるものだと理解してくれる。言葉からすると、社会に役立つことでお金が儲かるというようなニュアンスの言葉のほうがいいんやないかと思います。

ところが大企業のレポート見ると、費用がかかる話ばかり書いてある。そうしたら中小企業はお金もないしできないとなってしまう。だからこそ、「お金儲けするんですよ」と伝えています。

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蝦名:今は企業の中にもビジネスとして取り組むレポートも増えてきていますが、そもそもは欧米企業の監査対応やSRI機関投資家のチェックに対応することからCSRレポートが導入されてしまった部分もあるため、どうしてもリスク削減の部分がメインになってしまったことはありますね。


第2回に続く)

▼連載記事一覧はこちら
第1回:CSRの本質は社会に役立つことでお金が儲かるということ
第2回:会社案内を充実させようとしたときにCSRレポートを思いつきました
最終回:CSRレポートは事業計画を作ることと同じ

関連情報
プロフィール
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植木 力 氏
株式会社カスタネット
代表取締役社長

1958年 京都府生まれ。高校卒業後、航空自衛隊に入隊。その後大日本スクリーン製造株式会社に転職し、管理系の仕事に従事。2001年に社内ベンチャー制度によりオフィス用品販売会社・株式会社カスタネットを創業。立ち上げから社会貢献活動を行い、創業2年で6000万円の赤字を抱えるも、活動を継続。徐々に取り組みが評価され、2010年に発行した『小さな企業のCSR報告書』で一躍有名となる。「企業にとって事業と社会貢献は車の両輪」をモットーに、社会貢献が企業の信用度を高め、営業面でも有利に働くことを実証した、社会企業家の草分け的存在。著書に『事業の神様に好かれる法17カ条』『小さな企業のソーシャルビジネス』等がある。

(聞き手)プロフィール
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猪又 陽一
アミタホールディングス株式会社
総合環境ソリューション推進グループ
マーケティングチーム リーダー

早稲田大学卒業後、株式会社ベネッセコーポレーションに就職。教材編集やダイレクトマーケティングを経験後、外資系ネット企業の日本法人等の立ち上げに携わる。その後、株式会社リクルートエージェントを経てアミタに合流。環境・CSR分野におけるマーケティングを担当。2010年企業ウェブ・グランプリBtoB部門受賞サイト「おしえて!アミタさん」やCSRレポート比較サイト「CSR JAPAN」等をプロデュースする等Webを使ったコミュニケーション実績多数。

(聞き手)プロフィール
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蝦名 裕一郎
アミタホールディングス株式会社
経営統括グループ 共感資本チーム

神戸大学大学院国際協力研究科修了。アミタ株式会社に入社後、コンサルティング部門にて、企業の環境教育活動のプロデュース、省庁との地域活性化支援事業の運営等に携わる。ソーシャルビジネスに関する新規事業部門を経て、現在はCSRレポートの横断検索サイトCSR JAPANの運営とCSRコミュニケーションの分析、コンサルティング業務に従事。

■ブログ: CSRが当たり前になる世の中に

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