CSR・環境戦略Q&A
電子マニフェストの導入を検討していますが、導入による業務効率化の効果は高いのでしょうか?
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はい、業務効率化の効果は高いと言えます。公益財団法人 日本産業廃棄物処理振興センターによる導入ユーザ向けアンケート調査では、回答者のほぼ9割が、「電子化によりマニフェスト業務量が軽減した」と答えています。業務効率化という点で、電子マニフェストは非常に効果的な仕組みと言えます。
電子マニフェストの活用事例
具体的には、同じアンケート内で、電子マニフェストの活用例として下記のような回答があります。
- 「現場ごとの集計や同日、同車での複数回の引渡しを連絡番号を用いて管理」
- 「委託量を定期的に集計し、リスク分散のために複数ルートに分けて排出」
- 「社内集計及び多量排出事業者としての届出の集計に活用」
各種の集計・報告作業が効率化される、リスク回避のための基礎データとしても活用できる、などのメリットがあることが分かります。
そして、電子マニフェストをより一層活用するために、e-廃棄物管理の様な、EDI版のASPサービスを併用しているという回答も多く見られます。
電子マニフェストEDI版とは、電子マニフェストと情報を送受信できる仕組みです。マニフェストだけでなく、許可証や契約書など一連の管理業務がシステム化されていることが多く、より万全な廃棄物管理体制の構築に繋がります。
▼参考リンク
公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター:
電子マニフェストの使用状況に関するアンケート調査結果(概要)について(平成24年3月調査)
電子マニフェストは今後より導入しやすくなる予定
平成27年度からは、新規に電子マニフェストに加入する際は、加入手続き全てをWeb上で行えるようになる予定です。更には加入証のダウンロード、最適料金プランの選定シミュレーション、加入者マイページの提供等もWebを通じて提供される予定とのことで、加入時の煩雑さも大きく軽減し、利便性も向上するようです。
▼参考リンク
公益財団法人 日本産業廃棄物処理振興センター 情報処理センター:
平成27年度 手続き方法等の変更のお知らせ
合わせて、こちらの記事もご参考にしてください。
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執筆者プロフィール
南 修央 (みなみ のぶお)
アミタ株式会社
環境戦略支援グループ 東日本チーム
アミタ株式会社に入社後、環境コンサルティング部門で排出事業者向けの廃棄物リスク管理体制構築支援やセミナー講師を担当。その後、クラウドを活用した廃棄物管理ASPサービス『e‐廃棄物管理』の開発に携わる。現在はITを活用した運用体制の構築支援の他、『e‐廃棄物管理』やBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)等の導入支援を行っている。