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バイオマス発電とバイオガス発電の違い|特徴と成功のポイント

本コラムは「省エネ」や「創エネ」が、今後企業に与える影響を想定し、いかにリスクを減らしてチャンスにつなげていくかをテーマにします。「創エネ」とは、創エネルギーの略称であり、太陽光・風力・地熱・中小水力・バイオマスなどを活用して再生可能エネルギーを作り出すことです。第4回目は、バイオマス発電について紹介します。 

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バイオマス燃料とは

バイオマスとは動植物から生まれた生物資源の総称で、そのうち燃料として活用するものをバイオマス燃料といいます。例えば、木材のくずやチップ、食物残渣、浄化汚泥など身の回りのあらゆるものが燃料となります。また、廃棄物となる建設資材なども燃料となります。

これらバイオマス資源を燃料にして発電することで、化石燃料の利用を減らし地球温暖化の防止に寄与するだけでなく、海外からの発電燃料の依存率を下げることで、自立した電力供給の仕組みを作ることに寄与します。また、廃棄物をただ焼却処理するよりは、その熱量を有効活用するため環境負荷は低いと言えます。

図:バイオマスの分類
出典:資源エネルギー庁ウェブサイト「なっとく再生エネルギー」バイオマスの分類の図をもとに、 (株)オオスミが作成。

バイオマス発電とバイオガス発電の違いおよびポイント

「バイオマス発電」と「バイオガス発電」は名前が似ているので混同されやすいですが、全く異なる発電方法です。ちなみにアミタ株式会社が宮城県南三陸町で運営する「南三陸BIO(ビオ)」はバイオガス発電施設です。

▼バイオマス発電

一般的には、ボイラーにバイオマス燃料を燃焼することで高圧の蒸気を発生させ、その蒸気を使用してタービンを回転、電動機を介して電力発電させるシステムです。石油・石炭・天然ガスなど火力発電の燃料がバイオマス燃料に置き換わったようにイメージしてください。主に燃料となるのは木材(間伐材・廃材など)やカロリーを含んだ廃棄物などです。

燃料利用のポイントは含水率を下げることと、原料によって異なる発熱量をいかに安定させるかです。例えば、含水率を低下させるには、天日による乾燥やペレット化などが考えられます。今後はより多くの廃棄物が燃料の代替になると想定されます。ただし様々な分野で導入が検討されているため、バイオマス燃料を質・量・価格ともに安定調達できることが成功のポイントになります。

図:バイオマス発電の一般的なシステム事例
出所:(株)オオスミが作成

▼バイオガス発電

有機系廃棄物を発酵処理し、バイオガスと液体肥料(以下液肥)を生成します。

主に燃料となるのは、家畜の糞尿、食品廃棄物、木質廃材などの有機系廃棄物です。燃料を発酵処理し、バイオガスと消化液を生成します。ガスを直接燃焼し、発生する熱を利用して蒸気でタービンを回し発電する仕組みです。更に、蒸気の残熱を利用し加温することで給湯などに利用するとともに、消化液は液肥として活用できます。

こちらも、燃料の安定調達がポイントです。もう1つのポイントは液肥の活用先確保です。液肥の活用先が見つからなければ、浄化して放流するための費用がかかり、稼動に関するコストが高くなります。

図:バイオガス発電の一般的なシステム事例
出所:(株)オオスミが作成

バイオマス燃料活用の際のポイント~安定電力化~

事業所内で余った電力を売電するには、安定的な電力を保つ必要があります。そのためには、蓄電池の設置が必要となります。また、ボイラーから排出される空気とタービンを回転させた後の蒸気を利用して、暖房やボイラー給水の温度加温などに使用することで更にエネルギー削減(燃料削減)に寄与します。

次回は、安定的な電力供給を可能にする蓄電池について説明したいと思います。

執筆者プロフィール(執筆時点)

飯島 政明(いいじま まさあき)氏
株式会社オオスミ 調査第二グループ

山梨県機山工業(現、城西高校) 高校機械科を卒業後、半導体を製造している大手半導体メーカーでファシリティーの管理・省エネ改善と環境管理の業務を経て現職。現在は「省エネ診断及び環境関連の法令」についてのコンサルティングを60社以上の企業に提供し、好評を得ている。

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