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収集運搬時に発生した事故のニュースをよく見かけます。事故防止のため排出事業者としてどのようなことに注意すべきでしょうか?

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排出事業者のみなさまは、普段から不法投棄や廃棄物処理法の遵守など、さまざまな廃棄物管理・コンプライアンス対策を行っているかと思います。

しかし、厳しさを持ってチェックされるのは処分工程ばかりで、収集運搬についてはまだまだ目が行き届いておらず、リスクの認識も低いということも少なくありません。

そこで、今回は運搬時のリスクや注意点についてお話しします。

よくあるリスク事例
  • 飛散
  • 漏洩
  • 過積載・偏過重
  • 荷崩れ・落下
  • 荷降し不可(不適切な容器、荷姿)


小さな事故は大きな事故に繋がる恐れがありますので、些細なトラブルでも適切な対応が必要です。一例ですが、次のように車両ごとに事故が起きやすい箇所について、チェックしましょう。

車両事故が起きやすい箇所についてチェック

【ダンプカーの場合】

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  1. 荷台作業中の転落
  2. 門扉や置き場のドラム等を倒す
  3. ホッパー天井や電灯等への接触、ダンプアップ時に壁等への接触、産廃物に触れて薬傷等
  4. 後輪巻込み、後退時や狭い構内で施設への接触等
【荷姿がドラム等の場合】

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  1. 門扉等への接触、置場のドラム等を倒す
  2. 不安定な積み方でドラムが転倒、車外へ漏洩等、荷台作業中の転落
  3. ウイングを上げたまま移動して設備を破損、ウイング留め金忘れで走行中に開閉

【フォークリフトの場合】

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  1. 構内でスピード出し過ぎにより衝突、重すぎる荷物を積んで転倒

収集運搬会社によりますが、緊急時の対応マニュアルが未整備だったり、担当者の廃棄物取り扱いに関する専門知識が不十分なことも多くあります。また、価格競争などで無理な運搬計画を組んでいる場合なども考えられます。

また、余裕のない車両手配、荷物が短時間に集中などという条件が続けば、事故が起きる可能性は高くなります。事故の原因には、ヒューマンエラーによるものも多く、手順やリスクをしっかりと把握して計画・作業を行うことが重要です。


運搬中も含めて、廃棄物の排出からその処理の完了までは、排出事業者の責任の範囲内となります。こうしたリスクや知識をしっかりと理解して、適正な収集運搬会社に委託できるようにしておきましょう。

執筆者プロフィール

nakasima.jpg中嶋 太(なかじま ふとし) 
アミタ株式会社 
業務管理部 主事

アミタで再資源化リサイクル営業を10年以上行い、現在は『安全なリサイクルは安全な保管・運搬がなければ成り立たない』ということを広く浸透させるため、社内外で実務に関する指導・教育にあたる。

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