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資産除去債務:「環境」×「財務」その4リレーコラム

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【前回までのあらすじ】
ある企業の環境部門に勤める高橋さんは、ふとしたきっかけで「資産除去債務」の存在を知り、経理部の桜井君から環境部と経理部の合同会議へ召集される。そこで明らかになる、資産除去債務への具体的な対応とは・・・?

「先程お話したとおり資産除去債務とは、有形固定資産の取得、建設、開発又は通常の使用によって生じ、 当該有形固定資産の除去に関して法令又は契約で要求される法律上の義務 及びそれに準ずるものです。」

「具体的には、 建物などの賃貸借契約における原状回復義務に係る費用と、 環境債務のうち資産除去債務の定義に該当するもので、 皆さんに協力していただきたいのは、後者に関する情報提供です。」

経理部の桜井君は、我々環境部に説明を続けた。 「もう少し具体的にご説明しましょう。」

「まずは、土壌汚染。 土壌汚染対策については、2009年の土壌汚染対策法の改正を踏まえ、 施設の廃止時や土地の形質変更時点での調査を義務付けています。 そこで、土壌汚染対策法に基づいた義務が会社に課せられているかどうか、 法律の改正によって新たに義務が課される可能性がないか等に関する 情報を環境部の皆さまには提供していただきたい。」

「次に、PCB廃棄物問題。 PCB廃棄物については、PCB特別措置法などにより、 保管状態等に関する届出の義務化などが定められています。 そこで、PCB廃棄物を自社で保有していないかどうか? 保有しているとすると廃棄処理費用はどれくらいと見積もれるのか? などに関する情報をいただきたい。」

「この他に主に問題となるのは、アスベスト対策。 アスベストについては、石綿障害予防規則の改正規則が施行され、 過去に調査を実施していても、対象となるアスベストの範囲や 含有率等が段階的に厳格化されています。 そこで、現在の法令に基づき、 アスベストの除去義務が発生していないかどうか? 除去義務が生じているとするとその費用はいくらか? などに関する情報をいただきたい。」

この後、環境部からのこれらの情報に基づき、 経理部が将来の資産除去費用について会計処理を行う旨をひと通り説明すると、 資産除去債務に関するミーティングは終了した。

「これからは、企業を取り巻く環境の変化に応じて、 環境対策、会計処理、IR等、柔軟に対応しないといけないんだなぁ。」

そう考えていると、私の携帯電話が鳴った。妻からだ。 「壊れた冷蔵庫を捨てようと思ったんだけど、  『家電リサイクル法』っていうのがあって、 捨てる時にはお金がかかるんですって。」

また、私の小遣いが減るのか・・・、と思うと同時に、別の考えが頭をよぎった。

「これも、資産除去債務の対象になりそうだ・・・。」

(おわり)

関連情報
執筆者プロフィール
「環境」×「財務」その4~環境部門の高橋さん

石倉 英樹 氏
株式会社コーポレート・アドバイザーズ・アカウンティング
公認会計士

公認会計士2次試験合格後、監査法人トーマツにて、主に国内ベンチャー企業の監査業務に従事。
その後、株式会社コーポレート・アドバイザーズ・アカウンティングに入社。
現在は、IFRS支援、J-SOX支援、会計コンバージェンス支援(資産除去債務等)、財務デューデリジェンス等のコンサルティング業務に従事。

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