逆有償|産業廃棄物を有価で売却するのですが、その代金よりも輸送費の方が高くなってしまいました。この場合、廃棄物処理法は適用されるのでしょうか? | 企業の環境・CSR・サステナビリティ戦略に役立つ情報が満載!

環境戦略・お役立ちサイト おしえて!アミタさん
「おしえて!アミタさん」は、企業のCSR・環境戦略をご支援する情報ポータルサイトです。
CSR・環境戦略の情報を情報をお届け!
  • トップページ
  • CSR・環境戦略 Q&A
  • セミナー
  • コラム
  • 担当者の声

CSR・環境戦略Q&A

逆有償|産業廃棄物を有価で売却するのですが、その代金よりも輸送費の方が高くなってしまいました。この場合、廃棄物処理法は適用されるのでしょうか? 初心者向け

(※ 本記事は2013年8月6日の記事をもとに、2015年5月26日現在のものに更新しています。)
「売れているから廃棄物ではない」と安易に判断してしまうと、廃棄物処理法に違反してしまうリスクがあります。手元マイナス(売却できるが運賃のほうが高い)による逆有償について、おさらいしましょう。

逆有償とは
gyakuyusho_1.png


上図をもとに説明しますと、企業①(排出事業者)の排出物を企業③(排出物の購入企業)が有価で購入するが、排出物の品代がその輸送費を下回るため、全体として企業①にコスト負担が生じる場合を逆有償といいます。

逆有償の場合、排出物は有価物なのか、廃棄物なのか?

廃棄物である場合は廃棄物処理法が適応されるので、排出物が廃棄物か否かに注意して適切に管理しなければなりません。判断する際は、平成25年3月29日付けの通知(環廃産発第 130329111号)を押さえておく必要があります。 平成17年通知では、逆有償の場合、「産業廃棄物の収集運搬に当たり、廃棄物処理法が適用されること。

一方、再生利用のために有償で譲り受ける者が占有者となった時点以降については、廃棄物に該当しないこと」とありました。つまり、企業③に排出物が届いて初めて有価物と認識され、運搬時は廃棄物だとみなされていました。 しかし、平成25年3月29日付けの通知では「有償で譲り受ける者が占有者となった時点以降については、廃棄物に該当しないと判断しても差し支えない」とされ、収集運搬時の排出物を廃棄物と明言することを避けました。通知の第四 "「廃棄物」か否か判断する際の輸送費の取扱い等の明確化"を抜粋します。

【平成25年3月29日付けの通知(環廃産発第 130329111号)】より抜粋

第四 「廃棄物」か否か判断する際の輸送費の取扱い等の明確化

  1. 産業廃棄物の占有者(排出事業者等)がその産業廃棄物を、再生利用又は電気、若しくはガスのエネルギー源として利用するために有償で譲り受ける者へ引渡す場合においては、引渡し側が輸送費を負担し、当該輸送費が売却代金を上回る場合等当該産業廃棄物の引渡しに係る事業全体において引渡し側に経済的損失が生じている場合であっても、少なくとも、再生利用又はエネルギー源として利用するために有償で譲り受ける者が占有者となった時点以降については、廃棄物に該当しないと判断しても差し支えないこと。
  2. 上記1の場合において廃棄物に該当しないと判断するに当たっては、有償譲渡を偽装した脱法的な行為を防止するため、「「行政処分の指針」(平成25年3月29日付け環廃産発第 1303299 号本職通知)第一の4の(2)において示した各種判断要素を総合的に勘案する必要があるが、その際には、次の点にも留意する必要があること。
    (1) 再生利用にあっては、再生利用をするために有償で譲り受ける者による当該再生利用が製造事業として確立・継続しており、売却実績がある製品の原材料の一部として利用するものであること。
    (2) エネルギー源としての利用にあっては、エネルギー源として利用するために有償で譲り受ける者による当該利用が、発電事業、熱供給事業又はガス供給事業として確立・継続しており、売却実績がある電気、熱又はガスのエネルギー源の一部として利用するものであること。
    (3) 再生利用又はエネルギー源として利用するための技術を有する者が限られている、又は事業活動全体としては系列会社との取引を行うことが利益となる等の理由により遠隔地に輸送する等、譲渡先の選定に合理的な理由が認められること。
  3. なお、廃棄物該当性の判断については、上述の「行政処分の指針」第一の4の(2)の②において示したとおり、法の規制の対象となる行為ごとにその着手時点における客観的状況から判断されたいこと。

以上、抜粋終わり。排出物が収集運搬時において廃棄物に該当するか、総合的に判断することが必要です。しかし、自治体によっては逆有償の場合は廃棄物と判断する等、見解が異なる場合もあるので、所管自治体に相談することが一番確実でしょう。

廃棄物の場合に必要な運用
gyakuyusho_2.png


収集運搬時において有価物と判断された場合は、通常の有価物の運用方法と全く同じになりますが、上図のように廃棄物と判断された場合、通常の廃棄物処理委託の運用と異なるので注意が必要です。

上記通知「行政処分の指針」で示された、第一の4の(2)の各種判断要素(ア)~(オ)を総合的に判断し、廃棄物とみなされる懸念要因がある場合は、廃棄物として扱う方がリスク回避となるでしょう。

▼必要な運用
収集運搬業者(企業②)の産業廃棄物収集運搬業の許可が必要 ・排出事業者(企業①)と収集運搬業者(企業②)の産業廃棄物の処理委託契約締結 ※排出物の売却先が占有者となるまで、つまり荷卸しが終わるまでは廃棄物です。 したがって、収集運搬業者は売却先の自治体の許可が必要と考えるべきでしょう。

▼一般的な廃棄物委託と異なる点
購入会社(企業③)の産業廃棄物処理業の許可は不要 ・排出事業者(企業①)と購入会社(企業③)の処理委託契約は不要。 (売買契約が必要) ・必要なマニフェストの運用は、収集運搬業者(企業②)が購入会社(企業③)に排出物を渡すまで →A、B1、B2票の3枚のみ必要です。 ちなみに、処分受託者は存在しないので「処分受託者」欄には斜線を引くか、「売却先」として売却先の会社名を記入することになるでしょう。 有価売却を希望する排出事業者は多いですが、逆有償について情報を周知しておくことを心掛けてください。

許可証や契約書の期限切れをお知らせ「e-廃棄物管理」

e-hai_banner.jpgインターネット上でマニフェストや契約書、許可証の一元管理ができるクラウドサービス「e-廃棄物管理」は、契約書や許可証の期限切れをアラームでお知らせする機能を搭載しています。このようなシステムの導入も廃棄物管理のリスクを防ぐ手段の一つとして有効です。

※「e-廃棄物管理」についてはこちら

関連情報

無料メールマガジン登録はこちら

ご依頼・ご相談はこちら

このページの上部へ