トリクロロエチレンとカドミウムに関するいくつかの基準が変更されると聞きました。どのような対応が必要ですか? | 企業の環境・CSR・サステナビリティ戦略に役立つ情報が満載!

環境戦略・お役立ちサイト おしえて!アミタさん
「おしえて!アミタさん」は、企業のCSR・環境戦略をご支援する情報ポータルサイトです。
CSR・環境戦略の情報を情報をお届け!
  • トップページ
  • CSR・環境戦略 Q&A
  • セミナー
  • コラム
  • 担当者の声

CSR・環境戦略Q&A

トリクロロエチレンとカドミウムに関するいくつかの基準が変更されると聞きました。どのような対応が必要ですか?

Some rights reserved by iT@c

発生工程や過去の分析結果を参照するなどして、カドミウムやトリクロロエチレンを含む可能性がある廃棄物の排出があれば、再分析を実施するべきです。また実際に特別管理産業廃棄物として扱うことになった場合には、委託先の許可の確認、契約書の再締結などが必要です。
(本記事は2016年6月20日の環境省報道発表資料を基に修正・加筆されています。)

改正の背景

2015年12月25日、カドミウムに関する特別管理産業廃棄物の判定基準等を改正する省令が公布されました。この改正は2016年3月15日に施行されます。また、2016年6月20日にはトリクロロエチレンに関する特別管理産業廃棄物の判定基準等を改正する省令が公布されました。この改正は一部を除き、2016年9月15日から施行されることとなりました。

背景として、カドミウムとトリクロロエチレンの水質汚濁防止法に基づく排水基準が改正されたことが挙げられます。(カドミウムは2014年12月1日に、トリクロロエチレンは2015年10月21日に改正されました。) この改正に伴い、カドミウムとトリクロロエチレンの廃棄物処理法に基づく特別管理産業廃棄物の判定基準や、廃棄物最終処分場からの放流水の排出基準等も改正されることとなりました。

カドミウムに関する判定基準等の改正点

カドミウムに関しては特別管理産業廃棄物の判定基準、埋立処分に係る判定基準、海洋投入処分に係る判定基準が変更されます。改正の内容は以下の通りです。

現行基準値 新基準値
特別管理産業廃棄物の
判定基準
廃酸・廃アルカリ(処理物含む。) 1mg/L 0.3mg/L

燃え殻・ばいじん・鉱さい・
汚泥・処理物
(廃酸・廃アルカリを除く。)

0.3mg/L 0.09mg/L
埋立処分に係る
判定基準

燃え殻・ばいじん・鉱さい・
汚泥・処理物
(廃酸・廃アルカリを除く。)

0.3mg/L 0.09mg/L
海洋投入処分に係る
判定基準
赤泥、建設汚泥 0.01mg/L 0.003mg/L
有機性汚泥、動植物性残さ 0.1mg/kg 0.03mg/kg
廃酸、廃アルカリ、家畜ふん尿 0.1mg/L 0.03mg/L

トリクロロエチレンに関する判定基準等の改正案

トリクロロエチレンに関しては2016年6月20日に改訂基準が公表されました。改正案では特別管理産業廃棄物の判定基準、埋立処分に係る判定基準、海洋投入処分に係る判定基準に加えて、管理型処分場の放流水の排水基準と最終処分場の浸透水及び最終処分場の廃止時の地下水基準も変更されました。その内容は以下の通りです。

現行基準値 新基準値
特別管理産業廃棄物の
判定基準
廃酸・廃アルカリ(処理物含む。) 3mg/L 1mg/L

汚泥・処理物
(廃酸・廃アルカリ除く。)

0.3mg/L 0.1mg/L
埋立処分に係る
判定基準

汚泥・処理物
(廃酸・廃アルカリ除く。)

0.3mg/L 0.1mg/L
海洋投入処分に係る
判定基準
赤泥、建設汚泥 0.03mg/L 0.01mg/L
有機性汚泥、動植物性残さ 0.3mg/kg 0.1mg/kg
廃酸、廃アルカリ、家畜ふん尿 0.3mg/L 0.1mg/L
管理型最終処分場の放流水の排水基準 0.3mg/L 0.1mg/L
安定型最終処分場の浸透水の基準 0.03mg/L 0.01mg/L
最終処分場廃止時の地下水の基準 0.03mg/L 0.01mg/L

今回の改正で気をつけるべき点

さて、今回の改正で変更される基準値はいずれも、現行の基準値よりも厳しくなります。この結果、これまで特別管理産業廃棄物扱いでなかった廃棄物が、特別管理産業廃棄物になる可能性が出てきました。特別管理産業廃棄物については保管、収集運搬、中間処理、再生、最終処分において厳しく基準が決められているので、改正後の基準で特別管理産業廃棄物になるものについては、混合の恐れがないよう仕切りを設ける、腐敗・腐食防止策を講じるなど保管方法を見直したり、処理会社との契約書を更新したりする必要があります。マニフェストには特別管理産業廃棄物であることを記載する必要が生じますし、B2票とD票の返送期間(※1)が変わる点は見落としがちなポイントです。また、現在契約している処理会社が特別管理産業廃棄物の処理業の許可を持っていなければ、新たな処理会社を探す必要もあります。さらに、廃掃法第12条の2第8項、規則第8条の17に基づいて特別管理産業廃棄物管理責任者を置くことも求められますので、注意してください。

※1 マニフェストのB2票とD票の返送期間

マニフェスト 産業廃棄物 特別管理産業廃棄物
B2票 マニフェスト交付日から90日以内 マニフェスト交付日から60日以内
D票 マニフェスト交付日から90日以内 マニフェスト交付日から60日以内

関連記事・情報
参考情報

執筆者プロフィール

20160209.png諏訪 楓子 (すわ ふうこ)
アミタホールディングス株式会社

経営戦略グループ 経営企画チーム
  
大阪府出身。持続可能な社会を実現したいという思いを持ってアミタに入社。現在は、経営者のサポートをしながら、経営戦略などについて考える経営企画チームに所属。

無料メールマガジン登録はこちら

ご依頼・ご相談はこちら

このページの上部へ