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廃棄する塗料・塗装のリサイクルを進めたいのですが注意点はありますか?

この記事の要約

塗料・塗装系廃棄物を扱うにあたって注意すべきポイントが4つあります。 今回は、荷姿・性状・成分・法律のポイントをそれぞれ解説します。

塗料・塗装系廃棄物の荷姿に関する注意点

塗料系廃棄物は排出時には完全乾燥しており、固化しているものも多いです。その際、一斗缶やドラム缶が容器だと、中身が取り出せなくなり、そのまま焼却するしかないケースもあり得ます。小さな袋等に梱包した状態であれば中間処理の段階で破砕や粉砕処理ができ、サイズ調整や成分調整が可能になり、セメント原料化の可能性がでてきます。

ポイント:固化しやすいものは荷姿ごと破砕や粉砕できるもので梱包保管する。

塗料・塗装系廃棄物の性状に関する注意点

リサイクルの実施にあたって、廃棄物のサイズ等はユーザー側の規格に合わせる必要があります。そのため、破砕や粉砕等の加工が必要なケースもあります。 しかし廃塗料の中には、破砕、粉砕しづらいものも多く、処理が困難であるために処理費用が高くなる傾向にあります。

具体的には、

  • 粘性の高いもの
  • 塗装ブースからでてくる壁紙のようなもの
  • 冶具に付着した大きな塊

といった廃棄物がこれにあたります。

また、粉体塗料は粉じん爆発の可能性があり、こちらも取扱いに注意が必要になります。 該当する廃棄物を処理・リサイクルする場合は、処理会社に粉じん爆発防止の対策や回避方法が講じられた集塵機、アース等除電装置や加湿、粉体の流速制御、窒素置換等の設備が備えられているかどうかを確認しましょう。

仮にこれらが完備されていたとしても、工場の安全基準から受け入れられない処理施設もあり、また受け渡しの際に処理会社へ危険性に関する情報をきちんと開示せず事故等の問題が起こった場合は、排出事業者責任を問われるケースもあり得ますので注意しましょう。

ポイント

  • 排出される塗料・塗装系廃棄物は破砕、粉砕しづらい性状なのかどうか。
  • 粉じん爆発の可能性有無を確認、処理委託する場合も粉じん爆発対策が講じられているかどうかを確認。
  • 性状・性質をしっかり、処理会社に情報共有する。

塗料・塗装系廃棄物の成分に関するポイント

塗料は、溶剤の成分に有害物質や引火性の高い物質を含むケースがあります。その場合、溶剤を分離できるかどうかが鍵となります。 一般的に塗料は液状から固化するものが多いです。 中でも現在は、健康や環境の配慮から水性塗料への切り替えが進んでいます。こうした水性塗料は加圧分離等で塗料と水分にうまく分離することができれば、成分次第で燃料やセメント原料等として有効活用できる可能性が高まります。

またセメントリサイクルには、忌避物質がいくつかあり、ハロゲンやフッ素がその代表です。塗料の耐久性を高めるためにフッ素樹脂が使われることがありますので、その含有量も確認する必要があります。

ポイント

  • 溶剤と水分をうまく分離できるか。
  • リサイクルにおける忌避物質の含有を確認する。

塗料・塗装系廃棄物の法律に関するポイント

溶剤は、揮発性であり、特別管理産業廃棄物に該当する場合も多いです。そのため業の許可を持っている処分会社自体が通常の産業廃棄物より少なくなります。そのため、輸送費込みで価格が折り合う会社が少なくなり、結果として焼却にまわってしまうケースも多いようです。 また塗料ユーザーから排出される塗料系廃棄物は、製造元と比べて少量である場合が多いです。

もしメーカー側が付加価値や環境配慮の一環として、広域認定制度を利用し、下取りを行うことで一ヵ所からの廃棄量を増やせば、収集運搬コストの低下や、処理費の価格交渉力を強められる可能性があります。結果として、より採算性のあうリサイクルの選択が広まることにも繋がります。

ポイント

  • 特別管理産業廃棄物に該当しないか。
  • 制度を上手く活用して、価格交渉力を強められないか。

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塗料報知新聞社  季刊『塗布と塗膜』2014年2月号(春)掲載

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アミタのリサイクルサービス

アミタでは、35年以上にわたるリサイクルの実績、ノウハウを元に発生品単品では価格のない物を加工(調合、粉砕、乾燥等)する事で新たな商品開発に繋げるべく研究していますので、貴社の廃棄物に関して、ぜひ一度ご相談ください。

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執筆者情報

  • おの ひろし

    小野 宏

    アミタサーキュラー株式会社 循環資源研究所

    中央大学法学部卒業 アミタ合流後、ゼロエミ支援や全国のリサイクラーとのネットワークを築きながらリサイクル提案や商品開発に取り組んできた。

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