Q&A
現状よりも良いリサイクルをしたいのですが、何から始めればよいですか?
リサイクルに必要な情報を把握することが、第一歩です。
ひとくちにリサイクルといっても、熱回収、マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクル等々、様々な種類があり、処理費や環境負荷の度合いはそれぞれ異なります。
これらを読み替えるとリサイクルとは、
市場にある情報の組み合わせから最適なマッチング解を見出し、廃棄されたものを「原料化」、もしくは「燃料化」する作業ともいえます。より有効なリサイクルを検討するにあたっては、まずどの用途に、どういったものにリサイクルするか、下記のような情報を把握しておくことが、検討の第一歩です。
廃棄物を原料としてリサイクルする場合に知っておくべき情報
原料化の例として一般的なのは、プラスチック類、金属スクラップ等が挙げられます。あらかじめ廃棄物の組成ごとに分別をして、PP(ポリプロピレン)ならPP原料へ、鉄スクラップなら鉄原料へリサイクルするというものが代表例です。
排出事業者として、原料化をする際にチェックするべき情報は以下の通りです。
- 成分の把握 ※組成や熱量の安定性(基本値・変動域)
- ハンドリングの良し悪し
- 量的な安定性(季節による排出量の変動があるか等)
- その他、事前に伝えるべき不安定要素
- 価格の設定根拠
リサイクル原料として使用してもらうには、原料ユーザーの製造工程や製品へのメリット、デメリットの明確化等、バージン原料(自然由来の原料)よりも組成・コストで優位性があることを示さなければなりません。
廃棄物を燃料としてリサイクルする場合に知っておくべき情報
一方、燃料化の方法としては、廃プラスチック類を固形燃料(RPF)化して製紙燃料・セメント燃料にしたり、有機汚泥をバイオマス発電用燃料として使用したりする方法があります。燃料として使用する場合は、原料化のチェック項目に加えて以下のような情報が必要となります。
- 発熱量(kcal/kg)
- 強熱減量(熱しゃく減量、Ig-loss) ※燃え残り量の把握のため
- 含水率
廃棄物を「原燃料」としてリサイクルする場合に知っておくべき情報
最近増えているのが原料化、燃料化の両方のメリットを組み合わせたハイブリッド型の「原燃料化」です。まず燃料として使用した後、燃え残りを原料として使用するというものを指しています。主なユーザーは、セメント会社や鉄鋼会社といった素材産業です。
リサイクル品を原燃料として使用する場合、バージン原料と比較してメリットがあるかどうかを相対的に判断することになるため、リサイクル業者としては基本的に以下のような情報を基に評価をしていきます。
- 原料費、燃料費の原単位と比較して安価であるか
- 成分が安定しているか
- 忌避成分(重金属等)がどの程度含まれるか
- 安定的な入荷量が見込めるか
以上のような情報を整理した上で、リサイクル方法の検討を進めることが重要です。
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執筆者プロフィール
田部井 進一 (たべい しんいち)
アミタ株式会社
関東営業チーム チームリーダー
関東エリアに所在する企業の廃棄物リサイクルコンサルティング営業に携わり、廃棄物リサイクル、環境コンプライアンス、再資源化の市場調査からCSR、環境コンサルティングまで、あらゆる場面で、幅広い顧客へのソリューションを提供している。
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