グレー水素

グレー水素は、天然ガスなど化石燃料を原料として水蒸気改質(SMR)などにより水素を生成する従来型の水素であり、製造過程で発生するCO₂をほとんど回収しない点が特徴である。世界の水素生産量の大部分(アメリカで生産されるグレー水素は実に約95%)を占めており、安価かつ大量供給が可能である点がメリットとなる。
一方で、温室効果ガス排出量が多く、脱炭素の観点では大きな課題を抱える。ブルー水素と比較すると、CO₂排出削減が不十分である一方、CCUS設備を必要とせずコスト面で優位である点がある。EUでは、長期的な脱炭素戦略の中で、グレー水素は短期的な移行手段として位置づけられ、政策的にはブルー水素やグリーン水素への置き換えを促進する方向である。

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