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コラム

家電リサイクルのイロハ(後編)BUNさんの「元・行政担当者が語る 廃棄物管理のイロハ」

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前編では、家電リサイクル法の対象4品目の「通常の」処理ルートをご紹介しましたが、これには例外的な別の「合法」の処理ルートも存在します。また、もちろん、違法な処理ルートもあります。今回はこれらについて、解説します。

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家電リサイクル法対象4品目における例外的な処理ルート

なぜ、例外的な処理ルートが許されるのでしょうか。その理由は、家電リサイクル法の目的にあります。家電リサイクル法は、資源として活用できる「素材」が埋立処理されてしまっている、これをリサイクルして再び世の中の役に立たせよう、ということが趣旨です。

そのため、生産者等が行う処理と同等以上のリサイクルが可能ならば、それを禁止する必要性はありません。そこで、家電リサイクル法では、対象品目ごとにリサイクル率を設定 (たとえば、エアコンならばリサイクル率70%以上)しており、それをクリアできるのであれば、法令違反にはなりません。

また、収集運搬だけを独自のルートで行い、途中から家電メーカーが中心となって構築した処理ルートに乗せる等の方法もあります。たとえば、事務所の引っ越しで数多く廃家電が出てしまった時などに、「家電販売店に引き取ってもらう」というステップを省略し、直接リサイクル工場や運搬中継基地に搬入する、といったルートです。

この時の「運搬」行為は、家電リサイクル法適用外となることから、「例外規定」もなく、廃掃法に則って運搬する必要があります。すなわち、正規の「産業廃棄物収集運搬業(「廃プラスチック類」「金属くず」「ガラス陶磁器くず」の3種類の許可を取得している者)と委託契約書を締結の上、「産業廃棄物管理票(マニフェスト)」を交付して委託する」ことになります。

違法な処理ルート

残念なことに、世の中には違法な処理ルートも存在しています。その代表的なものが、無許可で町を巡回し、(名目上は)無料や廉価で家電を買い取り、集めるルートです。

このような手法で集めても、その後、きちんと修理を行い、中古製品として市場に流通させるのであれば話は別ですが(もちろん、その際は古物商の登録等が必要であったり、他法令の規制は受けます)、多くの場合は、付加価値の高い銅などの金属が引き抜かれ、抜け殻が放置(不法投棄)されたり、海外に輸出され、途上国のスラム街で野焼きされる恐れもあります。
(環境省では、「いずれは不適正処理に繋がるルート」を未然に防止するために、平成24年3月19日に通知を発出していますので、一度ご覧になってください。)

また、海外処理ルートほど悪質ではないものの、法令違反になってしまう行為も時折見受けられます。たとえば、「許可不要制度」を正しく理解していない例です。

家電の販売者については、廃家電の引取義務を達成するために「廃家電の収集運搬は許可不要」と規定していますから、家電リサイクル法の対象である家電4品目は許可不要です。しかし、これ以外の廃棄物は許可が無ければ取り扱えません (「下取り」や「大臣広域認定」等の他の許可不要制度を根拠とする場合は別です)。

また、家電販売店は許可不要ですが、その他の人物は対象外です。家電販売店そのものではなく、「家電販売店から委託を受けた人物」は、廃棄物収集運搬業の許可が無くては廃家電の収集運搬はできません。これについては、「一般廃棄物、産業廃棄物相乗り規定」がありますが、全く許可を持っていない人物が、いくら家電販売店から委託を受けていても、廃家電は扱えないということですから、十分注意が必要です。

排出者の責務

廃棄物の排出者には「排出者責任」があります。特に、産業廃棄物の排出者には廃棄物処理法第12条による委託基準が規定されていて、この委託基準のうち最も罰則が重いものが「無許可業者委託」です。

「無許可、たしかに悪いよ。でも、それはあなたが無許可業者にたのんだから無許可になったんでしょ。頼んだあなたも悪いよね。」ということなのでしょう。リサイクル料を気にしすぎて無許可業者に委託するようなことがないよう十分に注意しなければなりません。

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執筆者プロフィール

長岡 文明 (ながおか ふみあき)
アミタ株式会社 特別顧問

山形県にて廃棄物処理法、廃棄物行政、処理業者への指導に長年携わり、行政内での研修講師も務める。2009年3月末で山形県を早期退職し、廃棄物処理法の啓蒙活動を行う。廃棄物行政の世界ではBUNさんの愛称で親しまれ、著書多数。元・文化環境部循環型社会推進課課長補佐(廃棄物対策担当)。

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