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ブラウンフィールドとは何ですか?

ブラウンフィールドとは、一般的には「一度、都市的な利用をされたけれども、何らかの要因で、見捨てられ、再利用されない土地」のことです。

例えば、駅の裏にある工場が閉鎖された後、再開発されずに廃工場になっているような土地などがブラウンフィールドにあたります。なんらかの要因、というのは主に環境上の要因、特に土壌汚染をさす場合が多いようです。

かつて隆盛を誇った工業都市、例えばアメリカではフィラデルフィア、ボルチモア、イギリスではマンチェスターなどでは多くの工場がありました。しかし、1970年代から80年代にかけて生産の場の多くは日本などに移り、これらの都市の工場は廃止され、後には多くの工場の跡地が残される、という結果になりました。

土壌汚染やその可能性が再開発のネックに

未利用のまま放置された工場を再開発しよう、という動きもありましたが、これらの土地には土壌汚染がつきものです。特に昔は汚染物質を地下に浸透させることが悪いことだ、という認識も少なかった時代です。そもそも汚染物質自体の有害性について情報がない場合も多くありました。

土壌汚染の浄化には、莫大な費用がかかります。このような土壌汚染やその存在する可能性がネックとなり、再開発ができなくなるケースが相次ぎ、その結果として、土壌汚染の可能性があるような工場跡地の再開発をしよう、という動き自体が無くなりました。

結果として、町の中心部にはブラウンフィールドと呼ばれる低・未利用地が残されたのです。アメリカでは40万~50万サイト以上のブラウンフィールドがあるといわれています。

街の中心部のブラウンフィールドが郊外の緑地を減らす

このようなブラウンフィールドの存在による治安の悪化、ブラウンフィールドが再開発されないことによる街の税収、雇用、人口の減少、そして開発圧力がこのような街中のブラウンフィールドではなく郊外の未開発地にむかい良質な緑地を減らし、スプロールを進行させる、といった影響を及ぼしています。

このような問題が1980年代より生じた米国では、再開発の効果が高いブラウンフィールドに対して再開発の補助金を出すなどの対応をとってきました。2010年度にはその金額は10億ドルにも達しています。

今後、日本でもブラウンフィールドに注意

一方、日本ではどうでしょうか。私がコンサルティングする中でブラウンフィールドとなっている実際に土地を目にする機会はあるものの、土壌汚染に対する取り組みが遅かったこと(2003年まで法律がなかった)、製造業の衰退が米国・イギリスよりも遅かったことなど、土地の価値が高かったこと、などの理由により、現状は大きな課題とはなっていません。

しかしながら、かつて工場が米国や西欧諸国から撤退したように、現在、工場が東南アジア諸国をはじめとした新興国に進出しています。製造業の事業所数も1985年あたりから減少しはじめ、約78万サイトあったものが2005年には、47万サイトと4割も減っています。さらに日本では人口減少段階に入ったことから、地方都市では土地のニーズは減少することも勘案すると、今後、日本でもブラウンフィールドが問題となる都市が出てくる、と考えられます。

執筆者プロフィール

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保高 徹生 (やすたか てつお)

京都大学大学院農学研究科 博士前期過程修了、横浜国立大学大学院 博士後期過程修了、博士(環境学)。環境コンサルタント会社勤務、土壌汚染の調査・対策等のコンサルティング、研究を行う。平成19年度 東京都土壌汚染に係る総合支援対策検討委員会 委員。

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