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鉛等の廃棄物による環境汚染に対して、どのような対策が行われているのでしょうか?

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一例として、車のバッテリーに使われている鉛は、日本国内でリサイクルルートが確立しています。排出事業者(メーカー)、処理会社等が団結して技術開発を行い、環境汚染を未然に防ぐとともに、海外にもこうした技術供与を積極的に行っていくべきと考えられています。

鉛等、重金属による環境汚染リスク

中国など海外では、環境対策の不足しているバッテリーメーカーなどから流出した鉛や水銀、カドミニウム等の環境汚染が深刻な社会問題化しています。

汚泥や触媒、ばいじんなどの廃棄物に含まれる鉛は含有量が少なく、回収コストが見合わないため無害化処理をして、埋め立てをする場合が多くありました。近年ではレアメタルが注目を浴びていることもあり、こうした鉛等の重金属を有効にリサイクルするために製錬会社も技術開発をするなど力を入れてきています。

鉛に限らず重金属が後に問題となることが多く、先進国ではどこでも同じ経験をしてきています。はんだ用などで利用されている鉛を使わないようにする動き(RoHS指令)等も盛んになっていますが、鉛にも良い面と悪い面があるので、長所を生かす利用方法が研究されるべきでしょう。

リサイクル処理にも十分な環境汚染対策が必要

金属くずのリサイクル処理では、王水(金属成分だけを抽出するために使用する)等を用いた処理が行われれば、大量の酸性排水が発生します。しっかりとした環境対策をしなければ、河川や周辺土壌への汚染が広まってしまうリスクが考えられます。 「ブラウン管のリサイクル」等に代表されるように、鉛を含んだ廃棄物を最終処分する場合、単純に埋め立てる、というわけにはいかなくなる場合があります。(雨で流れ出てしまうかもしれない等、環境汚染の危険がある)

各メーカー(製品、部品素材)やリサイクル処理会社等も団結して廃棄物を減らす・リサイクルをする方法を考えなければならない問題といえます。

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執筆者プロフィール
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中嶋 太(なかじま ふとし) 
アミタ株式会社 業務管理部 主事
アミタで再資源化リサイクル営業を10年以上行い、現在は『安全なリサイクルは安全な保管・運搬がなければ成り立たない』ということを広く浸透させるため、社内外で実務に関する指導・教育にあたる。

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