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ゴムくずとはどのような廃棄物を指しますか?

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ゴムくずは、天然ゴムを原料とする廃棄物のことを指します。
合成ゴムを原料とするものは廃プラスチック類に分類されるため、注意が必要です。

廃棄物処理法上のゴムくず

産業廃棄物の種類は、廃棄物処理法第2条第4項及び同施行令第2条に定義されており、そのうちの一つにゴムくずがあります。ゴムくずについては、1971年10月25日に公布された「廃棄物の処理及び清掃に関する法律の運用に伴う留意事項について」 という通知において、「天然ゴムくずが含まれるものであること」と定義されています。一方、同通知において、合成ゴムを含む合成高分子系化合物は廃プラスチック類に定義されています。ゴム製のもの=ゴムくずではなく、その原料によって廃棄物種類が異なるため注意が必要です。

天然ゴムと合成ゴムの違い

天然ゴムは、ゴムノキから採取された樹液を加工して作られたものを言います。天然ゴムは熱や薬品類に弱いものの、合成ゴムと比べると強度、弾力、耐摩耗性などが勝っています。天然ゴムの生産は主にタイ、インドネシア、マレーシアなど東南アジアで行われ、生産された天然ゴムの多くはタイヤ・チューブに使用されます。身近なものでは布テープの接着材、輪ゴムなどに使用されています。

一方、合成ゴムは原油を原料としており、石油精製の過程で得られたナフサを原料に製造されます。合成ゴムは天然ゴムほどの強度や柔軟性はありませんが、安価で用途に合わせて様々な性質をもった製品をつくることができます。

持続可能な天然ゴムの調達に向けて

石油資源の枯渇が危惧される中、天然ゴムを持続可能な資源とするための様々な取り組みが行われています。国際ゴム研究会が提唱する天然ゴムを持続可能な資源にするためのイニシアティブ「SNR-i(Sustainable Natural Rubber Initiative)」では、生産性向上支援、天然ゴムの品質向上、森林の持続性支援、水の管理、人権や労働基本権への配慮というサプライチェーンに関する5つの領域で指針を設定しています。ブリヂストンやミシュラン、住友ゴム、東洋ゴムなどの賛同企業は「SNR-i」が求める事項について取り組み、環境・社会と調和した天然ゴムの調達を推進しています。

また、ミシュランは「SNR-i」をもとに、天然ゴムの調達において森林破壊ゼロを目指す「持続可能な天然ゴムに関する方針」を独自に策定し、サプライチェーンに対しても順守を求めています 。

ゴムノキは栽培に広大な土地を必要とし、天然ゴムの生産拡大に伴う森林破壊や生態系破壊が問題となっています。天然ゴムの持続的な調達を可能にするために、サプライチェーン全体で取り組んでいくことが求められています。

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