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"共生志向経営"へのシフトが求められる (2/2)リレーコラム

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「人々に共感してもらえる企業でなければ、優秀な人材も集まらないし、顧客からも選ばれない」 前回は、運営するビジネススクールを通して様々な"共生ビジネス"の事例を知る株式会社アースカラーの高浜社長に、企業をとりまく時代の変化についてお話を伺いました。 今回は、変化に対応するためのヒントを教えていただきます。

アースカラーの実践

アースカラー自身も、千葉にある田んぼで『半農半X』を実践、農業をやりたい人たちとのコミュニティを築き、株主には収穫したお米を送っています。大自然の中で流す汗はジムで流す汗とはまったく違いますし、気持ちの切り替えにもなることを実感しています。

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また、都会で働くビジネスパーソンや意欲のある学生と一緒に共生ビジネスの事例や考え方をゲスト講師から学ぶ『アースカラービジネススクール(以下、EBS)』を開催しています。

EBSには、『ギフトエコノミーチケット』というシステムがあり、これは決められた受講料を払うのではなく、受講後に対価を決めるというもので、自分が支払ったお金は次の人が受講するためのギフトになります。「分かち合い、委ね、信じる」という共生の経済の実践です。

実験的に取り入れたところ、初参加の方が支払う受講料は低く、親しくなるにつれて価格が高くなっていくという傾向がわかりました。こちらの働きぶりを知ると、それに見合った正当な対価を支払いたいと思うのでしょう。EBS受講生との間には、そういった信頼と絆が生まれています。ビジネスを始める前にコミュニティを作ることがこれからの時代には重要なのかもしれません。もちろん、その分本当に必要とされるものを作らないと信頼を得られないので、今まで以上に努力しなければいけないと感じています。

価値観の変化についていく人材を育てる

earthcolor_3.JPG価値観やあり方のシフトが求められていることを、優秀な経営者の方は肌で感じていらっしゃると思います。でも、大きな組織であればあるほど、どうやって時代の変化についていけばいいのかわからないのではないでしょうか。

EBSには、一般の方だけでなく、企業から研修の一環として受講される方もいらっしゃいます。「共生志向経営へシフトしていくための研究開発要員」を育てる場として、求められているのではないかと感じています。新たなビジネスの種は、社会がいま抱えている課題やニーズから見えてきます。たとえば、水ビジネスの業界では現在、地域に水の醸成所を作る技術が必要とされています。ここには資金力や技術を持った企業の出番がありますよね。企業が参画することにより、社会問題の解決に大きく寄与できるのです。

今後、ますますこうしたローカリゼーション対応の事業開発ニーズは高まっていくでしょう。そうした動きに対応できる人材を社内で育成すること、社外の優秀な人材とパートナーシップを結ぶことが、これからの企業にとって重要な戦略になる。そう考えています。

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プロフィール
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高浜 大介 (たかはま だいすけ)
株式会社アースカラー代表取締役社長。立教大学観光学部卒。大手国際物流企業やベンチャー企業での勤務を経て、「ホワイトカラーでもブルーカラーでもない、地球共生、大地に根差した職業人"アースカラー"を育成する会社」株式会社アースカラーを2010年に設立。

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