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使用済家電製品の廃棄物該当性の判断についてBUNさんの「元・行政担当者が語る 廃棄物管理のイロハ」

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今年3月19日に環境省から発出された「使用済家電製品の廃棄物該当性の判断について」という通知をご覧になりましたか?この通知は、今までの廃棄物処理の常識を超える運用が記載されています。今回はその内容についてお伝えします。

(Photo by Rich Anderson.Some rights reserved)

有価物か廃棄物か?

皆さんは、10円でも20円でも相手がお金を出して買い取ってくれた「物」が廃棄物であると考えますか?脱法的な裏取引でもなければ、普通お金を出して買い取った「物」はぞんざいには扱いません。通常の取引においては「お金を出して買い取ってくれた物」は「廃棄物ではない」、すなわち「有価物である」と思っているのではないでしょうか。

しかし「物」が有価物か廃棄物かは、単に「お金のやりとり」だけで決められるものではなく「物の性状」「排出の状況」「通常の取扱い形態」「取引価値の有無」「占有者の意志」といった要素等について総合的に判断しなければ、決めることができないとされています。

この考え方を「総合判断説」といい廃棄物処理の世界では定説になっています。

相手が買い取ってくれる「物」も廃棄物?

しかし、そうは言っても「0円」「ただ」「無料」や、輸送費が「物」の購入額を超えるといったボーダーラインならまだしも、こちらの出費がまったく無く、相手が買い取ってくれる「物」まで「廃棄物である」とは、普通の人は考えませんよね。

これが、前述の通知では「たとえ買い取られている場合であっても、排出の時点から廃棄物とみなす」と書いてあるのです。

ただし「買い取られていても廃棄物とみなす」と明言しているのは、現時点では、家電リサイクル法の対象物であるテレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコンであって、引き取られて(買い取られて)以降の取り扱いが、露天で破壊されていたり、フロンガスが放出されているような取り扱いを受けている場合としています。

廃家電が事業所から排出される場合、通常は、廃プラスチック類、金属くず、ガラス陶磁器くずの「混合物」と判断され、取り扱われていますので、原則としてこれらを取り扱う人物は産業廃棄物処理業許可が必要であり、排出事業者は無許可業者に引き渡すことは委託基準違反として罰則の対象になります。

正規の処理方法で適切な運用を

前述の対象物は、家電リサイクル法の規定で通常は家電販売店に引き渡され、そこから家電リサイクル工場に運ばれ、基準に規定されているリサイクル率が達成されなければならないとされています。当然、このリサイクルルートでリサイクルするためには、相応の経費がかかり、その経費は排出者が支払う「リサイクル料(リサイクル券を購入して廃家電に添付している)」で賄われています。

環境省は「いくら低廉な価格で買い取り、売り渡しが行われている場合であっても、それは排出の段階から廃棄物として処理を委託しているものである」としています。その理由は前述のようなリサイクルを行うことが正規の処理方法であるという前提となっているからです。

したがって、リサイクル料を気にしすぎて、素性の判らない業者に売り渡し、それが下流でぞんざいに扱われている場合は、排出事業者も「無許可業者委託」を問われかねませんので、十分に注意しなければなりませんね。

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執筆者プロフィール

長岡 文明 (ながおか ふみあき)
株式会社アミタ持続可能経済研究所 
特別顧問


山形県にて廃棄物処理法、廃棄物行政、処理業者への指導に長年携わり、行政内での研修講師も勤める。2009年3月末で山形県を早期退職し、廃棄物処理法の啓蒙活動を行う。廃棄物行政の世界ではBUNさんの愛称で親しまれ、著書多数。

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