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2011年度の不法投棄事例にはどのような傾向がありましたか?

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2011年度(2011年4月~2012年3月末)も残念ながら多くの不法投棄事件が起こりました。その中のいくつかは大きく報道され、注目を浴びています。
新しい年度を迎えるにあたり、不法投棄事件の危険性を再確認する意味も込めて、2011年度の逮捕事例の傾向を振り返ります。

建設系の逮捕事例に共通する「費用を抑えたかった」という声

解体や増改築工事で排出される廃棄物について、排出の費用を削減するために不法投棄してしまう例が相次ぎました。

建設系廃棄物については2010年の法改正により、元請業者の排出事業者責任が明確化され、今後はこれによる新しい違反事例が表面化する可能性もあります。

しかしそれ以前に、低コスト要請が突きつけられる中、元請業者や解体業者が無理にコスト削減しようとした結果、不法投棄事件が発生するという、従来からの傾向がまだまだ色濃いのです。

2011年度に発生した建設系不法投棄事件の逮捕事例

時期 報道による内容 逮捕者のコメント
2011/5/18
建設業者が無許可業者に廃棄物処理を依頼し、解体現場からのコンクリートや木くずを雑木林に投棄した。 「少しでも利上げをしようと思った。無許可だと知っていた」
2011/10/10
改築工事で浄化槽を廃棄する際、浄化材と汚泥・し尿を下水道に不法投棄した。建設会社社員が現場を統括管理していた。 「廃棄を業者に頼む費用を抑えたかった」
2011/11/8
解体会社が無許可業者管理の山林に廃棄物を捨て、処理費用を浮かしていた。 「もうけを出すためにやった」
大きく報道された、有名企業にまつわる不法投棄事件

一方で有名企業が関連した不法投棄事件が、インターネットのニュースサイト等、メディアで大きく扱われました。
それぞれ特殊な事例に思えますが、これらの事例は、建設工事や製造業のいわゆる「現場」以外にも、企業としての廃棄物管理を行き届かせる必要があることを示しています。
また、築き上げてきた企業ブランドやイメージが一度の不法投棄事件で大きく損なわれる、その怖さを見て取ることができます。

下記は逮捕・書類送検された例です。どちらも、個人名だけでなく所属する企業の名前が報道されました。

有名企業が不法投棄に巻き込まれた事例

時期 報道による内容 逮捕・書類送検対象
2012/1/11
食品メーカーの営業所員が、廃棄製品を排水溝に捨てた疑いで逮捕された。通行人からの通報で発覚。 食品メーカー社員、同元従業員
2012/3/5
引越し会社の社員が、引越し依頼者の指示に従い、家財道具を路上に不法投棄。書類送検された。 引越し会社社員、同法人
継続的な管理体制チェックを

過去の不法投棄事件を教訓として、より弱点の少ない廃棄物管理体制を目指していく必要があります。ある時点で完璧と思われた体制も、内外のさまざまな要因によって徐々に劣化していくからです。
企業の環境部門にとっては、より良い管理体制を求める姿勢を常に持ち、個々の担当者まで含めて企業全体に浸透させることが重要です。

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アミタの支援サービス「The Sustainable Stage」では、廃棄物管理を始め、脱炭素にかかる施策(CDP質問書への回答、SBT、RE100への取組み・実践体制の構築、支援など)、SDGs、生物多様性、バイオマス発電など企業の持続可能性を環境面から支えるための支援を行っています。

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