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汚泥の代表的な処理(リサイクル)方法と、適切な処理(リサイクル)方法を選定するポイントを教えてください。

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by Sustainable sanitation

現在の汚泥の代表的な処理方法は主なものでも8種類あり、処理方法の特徴や、二次廃棄物の発生有無、費用やコスト等について状況をまとめると以下のようになります。(下部にまとめ表を掲載しています。)

  • セメント原料化・燃料化

生産工場をはじめ、上下水処理場や発電所など、様々な業態から発生する廃棄物をセメントの原燃料としてリサイクルします。受入れられた全ての廃棄物がリサイクルされ、二次廃棄物が発生しません。

  • 焼却

セメント同様、様々な廃棄物を受入れています。近年では、廃熱を利用した発電や温水利用などを行う会社も増えてきました。焼却処理の場合は、通常燃え殻やばいじんが二次廃棄物として発生しますので、二次廃棄物の処理方法についても事前に確認しておく必要があります。

  • 溶融

燃料や電気により廃棄物を溶融温度以上に加熱することで、廃棄物の減容化を図るとともに、含有する有価物金属の抽出や、有害成分の無害化・不溶出化等が可能です。処理により発生するスラグは、多くの場合、路盤材やコンクリート骨材、アスファルト骨材へ利用されます。

  • 造粒固化

建設現場の浚せつ汚泥や燃え殻、ばいじんといった無機系廃棄物を混合し、薬剤による無害化、機械による造粒固化を経て、骨材などとして再生利用する処理方法です。

  • 埋立

廃棄物を埋立処理する場合、その種類や性状によって、持ち込むべき処分場の種類が「安定型処分場」、「遮断型処分場」、「管理型処分場」の3つに分かれます。近年では最終処分場の残余年数が年々減少しており、処理費用の値上げや受け入れを断られるケースも増えています。

  • 油水分離

自動車や船舶、工場等から排出される鉱物潤滑油系汚泥等を、加熱や遠心分離、自然分離により、油分と水分に分離させる処理方法です。油分は再生重油として販売されるケースが多いです。

  • 堆肥化

食品会社や下水処理場から発生する有機汚泥(活性汚泥法による処理後の汚泥など)や動植物性残渣などを混合し、発酵させることで、堆肥原料とする処理方法です。

  • メタン発酵

堆肥化同様、有機汚泥や動植物性残渣等を原料としてメタン発酵を行い、メタンガスによる発電や、残渣による液肥・堆肥化の処理を行う方法です。 汚泥の処理方法のまとめ(クリックすると拡大されます。)

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アミタ流 汚泥処理方法の選定ポイント

適切な処理方法の選定や処理費用に影響する、6つの把握しておくべきポイントを紹介します。

  1. 性質(無機系か有機系か)
  2. 性状(固形か液状か)
  3. 性状の安定性(季節変動やバラつき、継時変化などはないか)
  4. 発熱量(含水率)
  5. 成分
  6. 自社が求めるリサイクルレベル

例えば、有機系の汚泥は臭気等を理由に、セメント原料化では好まれませんが、堆肥化処理では安価にリサイクルできることもあります。
また、高含水汚泥は、含まれる水分の分だけ余計な処理費用がかかったり、扱いにくさから処理単価が割高になったりすることの多い廃棄物です。しかし、含水率の低減の取り組み(乾燥や脱水など)を行うことによって、処理費用の削減につながります。
中間・最終処分、処理後の売却先に成分的な影響がある場合も、処理費用を高める要因となりますので、廃棄物の特性を把握し、適切な処理方法を選定することは、処理費用の削減につながります。

処理方法を選定する際には、上記6つのポイントに加え、さらに「コスト」、「環境影響」、「安全・安定性」の3点を考慮してください。コストメリットだけで処理方法を選定すると、処理後の廃棄物が埋立に回り、資源として活用されない場合が多く、ゼロエミッションの推進を妨げます。

また、廃棄物を再生利用した場合でも、経年変化を起こし廃棄物由来の重金属が溶出し環境汚染を起こしてしまう等、様々な処理後のリスクが考えられます。 環境影響の点で言えば、焼却処理では焼却灰やばいじん、中和処理では中和残渣が発生します。例えばゼロエミッションを目指す場合は、二次廃棄物が確実にリサイクルされているかを確認することも重要なポイントです。 以上のことから、処理方法を選定するためには、コストメリットだけなく、環境影響や安全・安定性を踏まえて検討を進めることが重要です。

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筆者プロフィール
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吉澤 正太朗
アミタ株式会社 
総合環境ソリューション営業グループ 東北ソリューションチーム

アミタに合流後、大阪勤務を経て、現在、東北地区の地上資源営業を担当。宮城県や山形県のお客様を中心に、廃棄物リサイクルを始め、燃料や電力のコスト削減提案等、総合的なソリューション提供に従事。

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