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食品廃棄物の横流し・不正転売防止の対策強化が求められるって本当ですか?被害に遭った会社の対策状況も教えて下さい。

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はい、食品廃棄物の横流し・不正転売防止対策は強化される流れになっています。
2016年1月に発覚した食品廃棄物の不正転売事件を受けて、2016年2月16日に、環境省より「食品廃棄物の不適正な転売事案の再発防止のための環境省の対応について(案)」が出されました。今後の動向に注意して下さい。

環境省の再発防止策の骨子

環境省の対応案の中で再発防止策のポイントは、以下のようにまとめられています。

  1. 電子マニフェストの機能強化を図るため、不正を検知できる情報処理システムの導入を検討。
  2. 廃棄物処理業者に対して、抜き打ちの立ち入り検査等により監視体制の強化を図るとともに、処理状況の徹底した情報公開を求めること。
  3. 排出事業者に対して、食品廃棄物を廃棄するに当たり、そのまま商品として転売できないような形で廃棄することを要請。

1.の実現性については各方面から疑問の声も聞かれますが、排出事業者が特に対応を求められる点は3.です。

以前の記事でも触れていますが、横流し・不正転売などを防ぐ最も有効な対策は、機能破壊、つまり廃棄品の再使用/再販売を不可能にすることです。処分が完了したことを確認する手立ての一つにマニフェストによる処分完了報告がありますが、今回のケースでは各社虚偽の完了報告を受け取っていた疑いが強く、それを鵜呑みにするだけでは横流し・不正転売を防ぐことはできないことが分かります。

今後、食品廃棄物の廃棄についてガイドラインが作成される予定ですが、自社基準の作成にも早め早めに取りかかっておきたいものです。

不正転売被害を受けた各社の対応

自社基準の作成に取りかかる際、他社がどのような対応を取っているのかが大きな参考になることがあります。今回のケースの被害各社のHPに掲載された対応状況を下記のようにまとめました。2月12日時点までに、岐阜県から「問題が危惧される製品の販売元・製造元等」として報告されている企業は、20社ありました。そのうち3社のHPには、産業廃棄物の管理に関する今後の対策方針が明記されていました。

企業 対策(要約)
飲食店A
  • 基本的に、製品のままでの廃棄を行わない
  • やむを得ず製品のまま廃棄する場合は、処分完了まで社員立会いを実施
  • 新たな委託先選定にあたっては処理状況等の点検により実効的な手法を検討
冷凍水産食品製造業B
  • 新規選定先及び現状委託先についても公益財団法人の情報等を踏まえて点検を実施
  • 基本的に、製品のままでの廃棄を行わない
  • やむを得ず製品のまま廃棄する場合は、処分完了まで社員立会いを実施
調味料製造業C
  • 優良認定制度及び自治体手引き等に基づき、選定基準を作成
  • 委託内容と作業工程の明確化
  • 現状委託先についても定期的及び適宜、チェックリストに基づいた調査を実施
  • 基本的に、製品のままでの廃棄を行わない
  • やむを得ず製品のまま廃棄する場合は、最終処分完了まで社員立会いを実施

「製品のままで廃棄しない」という点は、やはり各社共通していますが、同時に「やむを得ず製品のまま廃棄する場合は、社員立会い」とセットにした運用であるようです。社員立会いが必要となる廃棄の頻度は各社まちまちになると思いますが、ロスを極力減らしたうえで、定期監査の目的も含めて処理立会いを行うことは、処理会社との良好な関係構築の観点からも有効であると思われます。

また書き方は様々ですが、処理委託先の選定基準やチェック体制を整備し、現状の委託先含めて改めて点検を行う予定であることも共通しており、不正転売や横流しリスク対策のために管理体制や廃棄手順を一から見直す企業が増えそうです。

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執筆者プロフィール

mr.kinoshita2.png木下 郁夫 (きのした いくお)
アミタホールディングス株式会社 経営戦略グループ
マーケティングチーム チームリーダー
企業向けのソリューション営業の経験をベースに、廃棄物管理に係わるシステムの設計・開発、業務フローの構築などに従事。現在は非対面型の営業チームにて、顧客ニーズに合わせた総合的なサービス提案を行っている。

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