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CSR報告書の差別化戦略における注意点とは?

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以下の2点に注意してください。

①CSR報告書の意義を考えると、そもそも他社との差別化をはかるツールではない。
②「特集」「社長メッセージ」などのコンテンツでエッジをかける部分。デザインなどの本質的ではない部分での差別化は意味がない。

こんにちは。CSRコンサルタントの安藤光展です。今回は「CSR報告における差別化」のヒントをご紹介します。差別化をするコンテンツ制作やその注意点についてまとめます。

CSR活動において、競合他社は敵か味方か

本来のCSR報告書の意義を考えると、そもそも他社との差別化をはかるツールではありません。CSR報告書はステークホルダーとのコミュニケーション・ツールであり、競合は関係ありません。むしろ、社会全体として考えれば、実践できるかはさておき、競合と業界団体を作り属する業界の社会性追求において協業すべき、とも考えられます。

しかし、現実問題として、競合の各種CSRランキング順位などは気になるでしょうし、競合より少しでも高いCSR評価をされたいと思うものです。
ただし、それは今後より難しくなっていくでしょう。なぜなら、CSR報告のガイドラインである「GRIガイドライン」や、CSRの国際規格である「ISO26000」に参照・準拠し情報開示することが世界的に求められており、ガイドラインに従えば従うほど、開示される情報そのものオリジナリティは薄くなり、より画一的な情報になってしまうからです。

オリジナリティが出しやすいCSR報告書コンテンツ

Some rights reserved by Valuable Original Content.jpgでは、具体的な対策はまったくないのかというとそうではありません。良く言われるのは「特集」「社長メッセージ」などのコンテンツでエッジをかけるパターンです。有識者を招いた「ステークホルダーダイアログ」は、有識者が他社でも同じ発言をする場合があるので、特徴付けるのは難しいと思われます。

一点注意が必要なのはデザイン(グラフィックデザイン)に逃げてしまうことでしょう。デザインを競うアワードは別ですが、デザイン上で差別化できても何のCSRの課題も解決しませんし、CSRランキングや企業評価などに大きな変化があるとは思えません。外側だけの差別化では、サスティナブルな企業価値構築(差別化)はできないと考えるのがセオリーでしょう。

CSR報告書のコンペで「デザイン性」を重要項目に掲げる企業がいると聞きます。そこにかける予算と時間をかけるならば、他にすることがあるのでは?と感じてしまいます。大抵そういった要望を出す企業は、調査機関のCSR評価が低かったりします。自分たちがしたいことと、ステークホルダーが求めていることが異なる場合もありますので、時には制作活動を俯瞰して確認することも必要なのかもしれません。

何事もそうですが、上辺だけの改善ではなく、本質の部分を突き詰めていきたいものです。その結果として差別化につなげていくのがベストな対応なのでしょう。

画像:Some rights reserved by Valuable Original Content

執筆者プロフィール

mr.ando01.jpg安藤 光展(あんどう みつのぶ)氏
CSRコンサルタント

専門はCSRコミュニケーション。特にCSR最新動向とウェブ・コミュニケーションに詳しい。CSR関連の、研修・コンサルティング・CSR報告書作成アドバイスなどを中心に、執筆活動、社会貢献系メディアの運営支援などの領域で活動中。運営6年目のブログ「CSRのその先へ http://andomitsunobu.net」管理人。著書『この数字で世界経済のことが10倍わかる-経済のモノサシと社会のモノサシ』(技術評論社)ほか。

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