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カーボンブラックのリサイクル方法を教えてください。

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Pascual

カーボンブラックは取扱いが困難とされていますが、性質・特性を把握して適切な処置を行えば、リサイクルは可能です。
条件によっては有価物化も可能ですので、まずは排出量や品位等の事項を十分確認した上で、処理先を検討しましょう。

カーボンブラックとは?着色料など幅広い用途で利用!

カーボンブラックとは、天然ガスや石油などの不完全燃焼・熱分解によって得られる炭素主体の黒色粉体です。自動車のタイヤ等、各種のゴム補強剤として多く使われていますが、優れた着色性や導電性によって、化学工業だけでなく、自動車製造業、印刷業、半導体業界、電子機器業界などで幅広く利用されています。

カーボンブラックの利用例

  • ゴム補強剤
  • 墨・印刷インクの原料、インクジェットのトナー用顔料
  • 自動車のバンパーや電線被覆など、加熱成型される樹脂やフィルムへの着色剤
  • 半導体部材や乾電池の原料
要注意!カーボンブラックの特性と取扱い上の注意!

カーボンブラックの直径は3~500nm程度の微細な粉末ですので、製品・廃棄物に関わらず取扱いには十分注意が必要です。
最も注意すべきリスクは粉じん爆発ですが、自己発熱により火災の原因となることもあります。また、ばく露により呼吸器障害の恐れがあるなど、人体への影響もあります。製造や処理工程においては以下に注意しましょう。

カーボンブラック取扱い時のポイント

  • 密閉性の高い容器や設備を使用する。
  • 集塵機の設置等により外部への漏えいを防ぐ。
  • 保護具の着用により、人体への影響を最小限に抑える。
カーボンブラックの一般的な処理方法と、有価評価のポイントとは?

カーボンブラックは、製造工程において集塵機で回収されたのち、自社内で再生利用されるケースが多いですが、異物混入や土間落ち、水濡れ等により再生不可となったものについては、廃棄物として排出されることになります。ほとんどの場合、紙袋やフレコン等の荷姿で排出され、荷姿のまま焼却される流れが一般的です。まれに荷姿を解体して処理されることもありますが、その場合、解体の際に発塵が起こるため、作業安全性と作業環境面に十分配慮して処理を行う必要があります。

このように、処理困難物と位置づけられるカーボンブラックですが、炭素を主体としたものであることから燃料として利用されることがあります。また、脱酸材、加炭材、着色剤などへの利用が可能で、条件によっては有価評価されるケースもあります。
有価評価されるためには、下記のような事項について確認し、納入先の様々な条件とすり合わせていくと良いでしょう。

有価評価に向けて確認すべきポイント

  • 品位
  • 水分量
  • 粒度
  • 異物混入の度合い
  • 荷姿
  • 数量

処理先によって設備や用途が異なるため、どのような条件が評価されやすいか、一概には言えませんが、一般的に、異物が混入していないものや水分量の低いものが望ましいとされています。その他、荷姿はフレコンや紙袋にしっかりと梱包されているものの方が処理会社にとって取扱いやすく、良い評価につながることがあります。

アミタは、カーボンブラックの有価物化・リサイクルに関する実績があります!

アミタはこれまで約20社へ、カーボンブラックに関する提案を行っています。
・有価物化を検討されたい方
・焼却等の処理から、リサイクルへ変更されたい方

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執筆者プロフィール(執筆時点)

小林小林 大造 (こばやし だいぞう)
アミタ株式会社 カスタマーホスピタリティグループ
西日本チーム

2004年にアミタ株式会社に入社後、兵庫、大阪、和歌山、北陸3県、島根、鳥取、徳島など幅広いエリアを担当。豊富な知識や経験で顧客からの信頼も厚く、様々な課題に悩まれている顧客に対し、ベストソリューションを提供している。

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