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物流の2024年問題は、企業の廃棄物管理にどのような影響を及ぼしますか?

Image by Sabine from Pixabay

いわゆる「物流の2024年問題」により、物流・運送の在り方が大きく変わると言われており、それは動脈だけでなく静脈物流にも影響を及ぼします。企業における廃棄物管理を例にしながら「物流の2024年問題」が企業に及ぼす影響や講じるべき対策をお伝えします。

物流の2024年問題とは?

「物流の2024年問題(以下、2024年問題)」とは、物流・運送業界における、働き方改革法案によりドライバーの労働時間に上限が課されることで生じる問題の総称です。2024年4月より、トラック運転手の年間時間外労働時間の上限が960時間に制限されます。この規制により、物流・運送を取り巻く様々な部分で影響が懸念されています。

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出典:国土交通省『物流の2024年問題』より抜粋


全国トラック協会の調査によると、約30%の物流・運送企業が、時間外労働が960時間超となるドライバーを抱えています。

2024年問題が物流・運送業界に及ぼす影響

国土交通省は、具体的な対策が講じられない場合、2024年には輸送能力が約14%(4億t相当)、2030年には約34%(9億t相当)不足する可能性があると試算しています。物流・運送会社は、売上・利益の減少、ドライバーの不足など、ドライバー自身は、仕事量の減少・制限による収入の減少などの影響が予測されています。

これらの問題を解決するために、物流・運送業界では、労働環境やドライバーの待遇などの見直しが急務とされています。また、効率的な物流・運送を実現するために、AIやIoTを用いた自動化・機械化の動きも活発化するなど、業界全体でのDX(デジタルトランスフォーメーション)が進められています。しかし、対策を講じなければならないのは、物流・運送業界だけではありません。荷主となる企業側の工夫や改善も必要となってきます。

2024年問題が荷主企業に及ぼす影響

荷主企業が運送を利用する場面は多岐に渡りますが、ここでは廃棄物管理(廃棄物の収集運搬委託時)を例にしながら、2024年問題が荷主企業に及ぼす影響を整理していきます。

  1. 長距離運送の手配難航
    近距離の地場運送に比べ、長距離運送はドライバーの拘束時間が長くなるため、今後、運送会社が長距離運送の規模縮小や制限を行う可能性があり、長距離運送の手配が難航することが予想されます。

  2. 運送に付随する作業時間・待機時間の削減要請
    ドライバー自身が荷積み・荷卸しを行うケースや、荷主の敷地内またはその周辺でトラックが一定時間の待機を強いられるケースがありますが、こうした時間もドライバーの労働時間に含まれます。そのため、今後運送に付随する作業や待機が発生する業務を敬遠する可能性があります。

    ※国土交通省は、荷主企業に対するガイドラインを策定しました。
    「荷待ち・荷役時間の合計は2時間以内」とし「既に2時間以内の荷主事業者は1時間以内となるように努める」と定めています。

  3. 運送にかかる費用の値上げ
    運送企業は、仕事量を減少・制限したとしても、事業継続のために収益を確保し続けなければなりません。また、運送効率を高めるために、従来は使用していなかった有料道路の走行を選択する場合なども考えられます。これらの理由から、荷主に対する運送費用の値上げ要請が行われる可能性があります。
荷主企業が2024年問題に順応するための業務見直しのポイント

上記1~3の影響に対し、荷主企業がどのような対策を講じるべきかを考察していきます。

  1. 長距離運送の手配難航
    自社から処分委託先までの距離を計算・整理した上で、長距離運送となっているものについては、自社と距離がより近い別の処分会社へ委託先を切り替える、もしくは、複線化先として確保することが有効です。委託先の切り替えが難しい場合には、複数の運送会社と収集運搬委託契約を締結したり、海上輸送・鉄道輸送などの別の輸送方法への切り替え・複線化もリスクヘッジに繋がります。

  2. 運送に付随する作業時間・待機時間の削減要請
    運送に付随する作業(荷積み・荷卸し)をドライバーに一任している場合は、作業効率を高めるための設備・機器を準備したり、その作業を自社従業員で対応できないかを検討しましょう。また、長時間の待機が発生している場合には、トラックが到着次第、速やかに荷積み・荷卸しができるような効率の良い仕組みづくりが求められます。

  3. 運送にかかる費用の値上げ
    運送会社による値上げ要請には、荷主企業も誠意をもって相談に乗るべきですが、運送費用のトータルコスト削減に向けた動きを取ることは可能です。過積載は避けなければなりませんが、積載量に大きな余力があるようなら、廃棄物がより溜まってから運送手配をすることや、外部委託していた廃棄物を可能な限り、自社内で再利用・減容することも効果的です。
まとめ

2024年問題は、決して物流・運送業界だけの問題ではなく、荷主となる企業や個人もそれぞれの立場で自分事として捉えながら、対応・対策していかなければならない問題です。既存の物流・運送形態が成り立たなくなるリスクも十分考えられますので、これを機に、自社の業務と物流・運送との関係性を棚卸ししてみてはいかがでしょうか。

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執筆者情報

松田 弘一郎(まつだ こういちろう)
アミタ株式会社
社会デザイングループ 共創デザインチーム

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