梱包材の排出事業者が誰になるのかにより、許可の要否の考え方が変わります。
ここで排出事業者に成り得るのは、最終的に商品を使用する「購入会社」、委託を受け梱包した商品を運送する「運送会社」、梱包した商品を販売する「販売会社」の3者です。
悩みやすい、梱包材廃棄時の取り扱い
商品と一緒に納入された梱包材やパレットなどの資材を、どこかの段階で廃棄する場合には、それらの資材が不要物となったときの占有者が排出事業者となるという考え方が一般的です。
- 購入会社が排出事業者に成り得るケース
例えば、梱包をすぐに開梱せず、しばらく保管してから開梱する場合は、梱包材が保管用途にも使用されているとみなし、梱包材の最終使用者である購入会社が排出事業者となって廃棄することが普通です。もしもしばらく保管した後に梱包材を販売会社が自ら引き取る場合には、廃棄物の運搬に該当し、収集運搬業の許可が必要と考えるべきでしょう。
- 運送会社が排出事業者に成り得るケース
逆に、商品を運送して到着したその場で開梱し、梱包材を運送会社が持ち帰るケースも多々あります。商品の「運送」という業務のために使用する(商品保護している)資材と捉えて、運送会社が排出事業者となる場合、資材の持ち帰りの途上は自社運搬に該当しますので、収集運搬業の許可は不要となります。
- 販売会社が排出事業者に成り得るケース
梱包材を商品の「納入」という業務のために使用する資材と捉えて、販売会社が排出事業者となる場合、資材の持ち帰りまでを、運送会社に委託する製品の輸送過程と考えることは不自然ではありません。したがって、委託した運送会社による持ち帰り行為においても収集運搬業の許可は必要ありません。ただし、運送会社が引き取った廃棄物をそのまま処分業者に持ち込む場合には、開梱時点から廃棄物として取り扱っていることになるため、販売会社が排出事業者となり、収集運搬業の許可を取得している運送会社への委託が必要となることが一般的です。
※なお、資材が繰り返し利用される有用物として扱われている場合は、もちろん廃棄物には該当しません。
取り扱いを決める上で、重要なことは?
「誰が排出事業者になるのか」は、しばしば問題となる議論ですが、対象物そのものとそれに係る業務を適切に管理でき、適正処理を行うことができる者が排出事業者となることを、大前提に考えましょう。例えば、購入者や荷主といった優位な立場を利用して、販売会社や運送会社に無理な引取りを強要した場合は、廃棄物処理法違反を疑われる可能性もありますので、注意してください。
また、いずれの場合も、関係者間の合意をしっかり取っておくこと、合意した内容を契約書等において文書化しておくことが重要です。梱包をどの時点で開梱するのか、開梱後の資材を誰の責任で運搬・保管・処理するのか、その場合の費用は誰がどのように負担するのかなどについて、商品納入や輸送の契約の中に明確に定めておきましょう。
実際の取引の形態により、判断に迷うことが多い事案ですので、迷う場合は自治体に確認すると良いでしょう。
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執筆者情報
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きのした いくお
木下 郁夫
アミタ株式会社 おしえて!アミタさん編集部
大学では教育と環境の二足の草鞋を履き、アミタ入社後は、企業向けの提案・営業の経験、廃棄物管理に係わるシステムや業務フローの構築などに携わる。現在は『おしえて!アミタさん』の編集を含めたメディア運営、イベント企画、情報発信を担当。特にサーキュラーエコノミー領域に感度高く、アミタ社外との共創を日夜模索中。鳥取在住。
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