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「CSR」×「コアバリュー」 震災で改めて問われる企業のコアバリュー 株式会社大伸社常務取締役 上平泰輔氏リレーコラム

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――上平様には6月14日のCSRに関するセミナーでご登壇いただきますが、セミナーで解説いただく「コアバリュー」と、東日本大震災との関わりについて教えてください。

東日本大震災後、自社のCSRの在り方について、考える機会がますます増えているように感じます。 義援金は?資材の提供は?ボランティアは?それ以外に、当社ができる当社らしい事は何だろう?今、当社は何ができるか?そして今後何かが起こった時はどうか?等と考えられた方も多いのではないでしょうか。

――これは、CSR担当者の方ならば震災の直後に必ず考えたであろう問いですね。

はい。これと同じようなことを考えた経営層や、一般の社員も多かったと思います。 「当社は、社会にどういう切り口で役に立っているか?」「当社と社会は何で繋がっているか?」という問いは、CSR担当者だけでなく、企業の社員全員が、共通のことばで理解していることが大事な事柄です。 この問いの答えこそが、今回のセミナーで取り上げる、自社のコアバリュー(中核的価値)なのです。

――なるほど。CSRとコアバリューは、密接につながっているのですね。 では、コアバリューは、どんな要素から構成されるのでしょうか?

自社のコアバリューをどのように整理するか、については幾つかのアプローチがあります。企業のコアバリューは、大きく分けて以下の3つの要素から導かれます。

  • ブランド : 社員やトップが捉えている自社の価値、想い
  • テクノロジー : どういう事が提供できるか?
  • ユーザー : 自社に対して抱いている期待やニーズ

特に、3つ目の「ユーザーの期待やニーズ」を、潜在的な部分も含めて、深く理解しているかどうかが、この分野で成功している企業かどうかに分かれる分岐点になっています。 企業が最も陥りやすい間違いは、「自社の事は自分たちが一番良く分かっている」という誤解です。 ユーザーの期待やニーズに応えないバリューをコアとして据えても意味がないわけですが、自社の事は自分たちが一番良く分かっていると思い込んでいると、それが自覚できません。

――セミナーでは、どんな企業のコアバリューを事例として取り上げるのでしょうか?

当日は、スターバックスやパタゴニア社などの事例を取り上げます。 彼らはなぜ、他の喫茶店チェーンや、スポーツアパレルメーカーと大きく差別化できたのでしょうか?どのようなコアバリューを定義したのでしょうか?それによって、社員や全てのステークホルダーにどうやって揺るぎないメッセージを送り続けることができたのでしょうか? セミナーでは、これらの事例を映像を交えながら、ご紹介したいと考えています。

――震災を機に、多くの企業人が考えた「自分の会社は社会のために何ができるか」という問いが、実は企業のコアバリューにつながっている、というのは、ぜひ多くの方に知っていただきたいですね。セミナー当日が楽しみです!
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執筆者プロフィール
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上平 泰輔 氏
株式会社 大伸社
常務取締役東京統括担当

1987年カリフォルニア州立大学ベーカースフィールド校経営修士(MBA)取得後、日本アイ・ビー・エム株式会社を経て、1993年株式会社大伸社入社。同社のコンサルティング部門の立ち上げ時期から携わる。
大伸社では、1999年以降、欧米のデザイン、マーケティング、ユーザーリサーチ分野の先端研究機関やコンサルティング会社との交流を積極的に行い、ユーザーインサイト(まだ気づいていないニーズ)を発見する各種手法を継続的に開発、企業の製品開発やブランディングの支援を行っている。特に、ユーザーモデル「ペルソナ」では国内最大級の実績を持つ。

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