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コラム

生駒市実証実験レポート|地域の課題解決を目指して地域の課題をトータルで解決する「MEGURU STATION」実証レポート

IMG_1404_UP.jpgアミタ株式会社は、奈良県生駒市の「日常の『ごみ出し』を活用した地域コミュニティ向上モデル事業」を受託し、NECソリューションイノベータ株式会社(以下NECソリューションイノベータ)と共に、同市で2019年12月から2020年2月に実証実験を行いました。

本実証実験は、ごみ出しという日常行為を切り口として未利用資源の利活用とコミュニティ基盤を形成することによる地域の問題の予防・解決を目指した取り組みです。これまでの連載では、実証実験の舞台である「こみすて(コミュニティステーションの略で生駒市版MEGURU STATION 以下、ステーション)」の現場レポートをお届けしてまいりました。今回は、MEGURU STATIONの事業に取り組む意義についてまとめます。

小規模自立分散・循環型のまちづくりを目指して

2010年と比較して、2050年には、現在人が住んでいる国土のうち6割の地域で人口が半減以下になり、さらに全体の約2割では、人が住まなくなると推計されています。人口規模が小さい市区町村ほど、その減少率が高くなり、特に人口1万人未満の市町村では、人口が約半数になると言われています。

しかしながら、一般廃棄物の広域処理計画によって、より広範囲の自治体が大規模な焼却施設を利用する施策が推進されています。新設される焼却炉は24時間連続稼働の大型焼却炉が多く、常に大量の廃棄物を必要とします。また、遠方に運搬することになれば、収集運搬に関わるエネルギー・コストも増加します。近年、既存の廃棄物焼却施設、し尿処理施設には耐用年数(20年程度)を迎え、建替・改修に迫られている施設が多く存在しますが、その建替・改修費は莫大です。

アミタは、南三陸BIOをはじめとした小規模自律分散型の一般廃棄物処理施設を活用した循環型のまちづくりを提案しています。その1つの施策として、MEGURU STATIONという資源回収ステーションを設け、住民の方に分別というひと手間をかけていただくことで資源化を促進し、将来的には域内の収集運搬コストを下げる効果があると考えています。

「ごみ出し」日常かつ誰もが行う行為を切り口としたアプローチで社会課題解決を目指す

人が集まる拠点をつくることでコミュニティの力を強め、共助を促進させることを目指しています。地域に根差した拠点を作ることで、顔の見える関係性が構築され、助け合いが起こりやすい地域になるだけではなく、様々な社会課題に取り組むことができます。例えば今後取り組みたいテーマの一つとして、超高齢化社会による社会保障費の増大という問題があります。高齢者の社会参加が介護予防につながることは研究で示されています。MEGURU STATIONに参加することが介護予防につながり、ひいては健康寿命の延伸に伴う社会保障費の削減や、ウェルビーイングを実現するなどといったヘルスケア領域の問題解決に貢献する可能性を探っていきたいと考えています。また、人が集まることでそこには市場が生まれます。ステーションを自治会館や公園、コミュニティセンターと近接させれば、その施設の稼働率をあげることも見込めます。

ここで大事になるのが「ごみ出し」という日常行為からアプローチすることです。誰もが生活する上で関わらざるを得ない「ごみ」を切り口とすることで、全ての人が関わる余地を生み出します。「地域交流しましょう」と呼びかけて参加するのは、地域交流が必要と認識している層や関心がある層です。しかし、「ごみ出し」は、無関心層を参加させる効果があると考えます。健康についても同様のことが言えます。
また、特定のテーマ(例えば高齢者向け健康体操)で場作りをすると、現役世代や子どもはその場に来られませんが、「ごみ出し」であれば、誰もがその場にいても良い理由となります。実証実験中に聞いた印象的な言葉としては、「ステーションに行きたいから、ごみを1日3回探していたよ。」というものです。「来てもいい、いてもいい理由がある」ということが場づくりにおいて大事な要素となるのだと感じた瞬間でした。
このように、日常かつ誰もが行う行為を紐づけることで、住民主体のまちづくりを実現していきたいと考えています。

「ごみ出し」の効果 生駒市実証実験 住民アンケートより

生駒市の実証実験終了後に実施したアンケートから「ごみ出し」の持つ効果についてお伝えします。

『どのくらいの頻度で「こみすて」に来訪されましたか?』という質問には、週1回以上の頻度で来訪する人が51.5%という結果になりました。日常的な行為・習慣として一定程度の定着が見られます。また、ごみを出すだけではなく、ステーションに滞在する人は52.3%で、ごみ出し以外の利用をされていることがわかります。

Q:どのくらいの頻度で「こみすて」に来訪されましたか?

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Q:「こみすて」の滞在時間を教えてください。

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また、実証実験に参加したきっかけとして、「環境への貢献」の回答数が最も多い結果となりました。「ごみ出しの利便性」もさることながら、貢献したい思いを行動に移す場として活用されていたと言えるでしょう。

Q:「こみすて」に参加登録したきっかけを教えてください。

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その他にも、「子育て世代の方と知り合うきっかけにもなったので良かったです。」「今回の実験はゴミの資源化や環境を考えること、地域のコミュニケーションを活性化出来ると思います。」「放課後に子どもたちがステーションに集まっていて、安心できる居場所、異年齢の人と出会える場所になっていると思いました。」など、コミュニティの基盤構築につながるような経験ができたというご意見・ご感想をいただきました。

今回のMEGURU STATIONの実証実験の結果を踏まえて、今後は地域で実装する事業モデルを確立させることを目指します。

関連情報

sienn .pngアミタグループは、地域の持続性を高める統合支援サービス「BIOシステム」を提供しています。地域の未利用資源を活用したコンパクトな自立型の地域づくりを、ビジョン策定からインフラの設計・運営、産業・雇用創出支援まで、トータルで支援します。

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