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企業がつくるビオトープには、どんな活用方法がありますか?また、ビオトープをつくるうえでの注意点があれば、教えてください。

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ビオトープとはもともと、生物の生息空間、という意味で、必ずしも人為的に整備されたものを指すわけではありません。近年では、環境保全への取組みなどを目的として、企業が自社の保有地や工場の敷地内にビオトープをつくる活動が増えてきています。

企業がつくるビオトープには、様々な活用方法が考えられます。

  • たとえば、その地域の生態系で衰退した生きものの通り道(生物学的回廊=コリドー)の役目を果たすことで野生生物の生息環境を補完したり、固有の生態系を再生して生物多様性の保全に貢献することが可能です。工場敷地等の閉鎖環境(誰でも自由に出入りできる訳ではない)を活かしつつ、どこにでもあったはずなのに気づけばどこにもない、そんな生きものたちを育む場を創造することも可能です。
  • また、地域の自然と触れ合える、子供にも大人にも貴重な教育・交流の場にすることも可能です。自分たちが生活している地域に確かにある「守るべきもの」とは何なのか、実感できるはずです。
  • さらに、地域社会の方々へ向けた、会社のシンボルや情報発信基地にすることも可能です。ビオトープの活用を通じて、会社の理念やイメージを、地域の人々に理解してもらえるでしょう。

しかし、ビオトープの造成や活用には正しい知識をもってあたらなければなりません。たとえば「特定外来生物」を許可なく飼養等していた場合、非常に重い罰則が科せられてしまうことがあります。販売・頒布する目的で飼養等を行っていた場合、最大1億円の罰金(法人の場合)。販売・頒布する以外の目的でも、最大5千万円の罰金(法人の場合)が規定されています(「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」)。特定外来生物には、ブルーギルやウシガエル、オオフサモなど身近な動植物も含まれていますので、自社敷地内にそのような生物がいないかどうか、注意する必要があります。

また、動物商業者から購入したメダカやホタルなど、その土地に本来生息したものとは異なる遺伝的系統の生きものをビオトープに持ち込んでしまうと、交雑によって遺伝子汚染が起こり、その地域に長い長い歴史をかけて育まれた生態系を、回復できないほどに破壊してしまうことがあります。ビオトープ造成にあたっては、それぞれの地域の遺伝子レベルでの多様性にも配慮しないといけないのです。

2010年に名古屋で、COP10と呼ばれる国際会議が開催されます。これは生物多様性条約を締約した国々が2年ごとに集まり、地球上の多様な生物の保全を図ることなどを目的として、各種の国際的な枠組みを決定する会議です。現在、生物多様性は世界規模でその重要性が叫ばれています。
生物多様性保全の対策に遅れをとったり、誤った対策を実施することは、企業にとって大きなリスクになり得ます。逆に、正しい知識をもって積極的に取り組めば、企業の社会的価値を高めることにつながる時代だといえるでしょう。

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