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企業の脱炭素目標策定の8つのステップとは?温室効果ガス(CO2)排出量削減に向けた目標の立て方を教えてください。

StockSnap by Pixabay

「2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする」。多くの国や地域、企業が、2050年に向けた脱炭素の取り組みを進めています。
一方で、企業担当者からは、「2050年といった中長期のCO2排出量の目標の設定ができていない」「目標は策定したものの、妥当性が気になる」という声もあがっています。
今回は、「CO2排出量削減の中長期目標やビジョンをどのように設定すればよいか」をテーマに、アミタがおすすめする8つのステップを解説します。

脱炭素|CO2排出量削減目標の策定に向けた8つのステップ(フロー)

大まかなフローは下記の図表となります。

co2.png図:CO2排出量削減目標の策定に向けた8つのステップ(アミタ株式会社作成)

ステップ1:目標設定の背景とスケジュールの検討

このステップで重要なのは、「なぜ、自社が排出量削減の目標に取り組まなければならないのか」という背景部分を明確にすることです。
どの企業も温室効果ガスの削減を目指すという方針にNOはありませんが「どのような削減目標にすべきか」は、各社の状況と目的によって大きく異なります。削減目標が自社や社会、ステークホルダーのどこに、どのように貢献するか、よく検討することが必要です。温室効果ガス削減プロジェクトを「企業が果たすべき責務」ではなく「自社の成果・成長」につなげるためにも「なぜ取り組むのか」の掘下げが重要です。

ステップ2:排出量の測定状況の確認(バウンダリー)

このステップで重要なのは、「範囲・対象を確認すること」です。例えば、CDP、RE100、SBTiなどの情報開示や評価のための国際的なイニシアチブは「GHGプロトコル」という基準に基づいているため「GHGプロトコル」の基準を理解して取り組んでおく必要があります。
企業のCO2排出量は、GHGプロトコルにおいて、下記の3通りに分けられており、これらに沿って測定していく必要があります。

▼Scope1~3について

Scope1(直接排出量) 事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)
Scope2(間接排出量) 他者から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出
Scope3(その他の間接排出量) Scope1、2以外のその他の間接排出量すべて
例)原材料・部品・容器・放送などが製造されるまでの活動に伴う排出
例)自社が販売した製品の廃棄処理に伴う排出

出典:環境省ウェブサイトより

ステップ3:排出量の再測定

ステップ2に基づき、現状の測定方法が不十分な場合は「GHGプロトコル」をもとに、再測定を実施します。

ステップ4:目標案の策定

企業の目標は、科学的な知見に基づいたものであることが求められます。具体的には、世界の気温上昇を産業革命前より、2℃を十分に下回る水準を必須すること、また、1.5℃に抑えることができる目標を目指すよう推奨されています。

ステップ5.排出量削減方法のオプションの検討

温室効果ガス排出量削減においては、省エネ、創エネ、再エネ電源利用、証書の購入などの手法が挙げられます。自社でできる取り組みの他、証書の購入(オフセット)を利用することができます。
【参考情報】再エネの4つの手段と注意点とは?

ステップ6.排出量削減効果&コストの試算

目標の実現にあたっては、「削減効果とコストのバランス・実現可能性」も重要になります。現状、どの程度の削減ポテンシャルがあり、実現にはいくらのコストがかかるのか。将来の設備投資で見込める削減量はどの程度か。あらかじめ、これらを試算しておくことをおすすめします。

▼CO2排出量削減の調査例

CO2排出起源 対策 CO2削減量 投資金額 生産性向上効果 コスト削減効果
生産拠点 電力 省エネ
再エネ(自家消費、外部調達、グリーン電力)
燃料 燃料転換
プロセスガス 設備更新
非生産拠点 電力 省エネ、再エネ

出典:アミタ株式会社作成

ステップ7.目標案に向けた削減効果&コスト推移の試算

ステップ4で策定した目標案を達成するためのロードマップを調査します。いつ、どのような取り組みを実施するのか、プロジェクトにかかる費用はどのように推移するのか、まとめておきます。

ステップ8.目標の決定

これまで試算してきた情報をもとに、目標を決定します。自社のスタンスや外部からの要請も検討した上で実施します。

co2circle.png図:CO2排出量における中長期目標設定(アミタ株式会社作成)

いかがでしたか。パリ協定を契機に、企業の脱炭素経営に取り組む動きが進展しています。日本企業も、TCFD、SBT、RE100に取り組んでいる国内企業数が世界トップクラスとなっており、国際基準での脱炭素の取り組みが浸透してきています。自社の取り組みを改めて、見直しましょう。

tcfd.png図:TCFD、SBT、RE100への国別取り組み状況 
出典:環境省ウェブサイトより

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vision1.png

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執筆者プロフィール

pro_ishida.png石田 みずき(いしだ みずき)
アミタ株式会社
サステナビリティ・デザイングループ マーケティングチーム

滋賀県立大学環境科学部を卒業後、アミタに入社。メールマガジンの発信、ウェブサイトの運営など、お役立ち情報の発信を担当。おしえて!アミタさんへの情熱は人一倍熱い。

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