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FSC(R)認証材を購入することはCSRとどう関係するのでしょうか?

FSC認証材の購入は、サプライチェーン (注1) マネジメントを果たすCSR調達 (注2)であるといえます。

組織が社会的責任を果たす範囲は?

ISO26000の発行で、組織は「影響力の範囲」(注3)に対して、社会的責任を果たすべきであることが明示されました。この「影響力の範囲」にはサプライチェーンが含まれます。 また、日本では、2000年5月に循環型社会形成推進基本法の個別法のひとつとして「国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(グリーン購入法)」が制定され、国等の公的機関が率先して環境物品等(環境負荷低減に資する製品・サービス)の調達を推進することが定められています。

注1:サプライチェーン・・・(supply chain)組織に対して製品又はサービスを提供する一連の活動又は関係者。(出所):「ISO26000英和対訳版」(日本規格協会 2010)

注2:CSR(Corporative Social Responsibility)調達・・・CSRの取り組みを、調達先の企業にも求めること

注3:影響力の範囲・・・(sphere of influence) 組織が個人又は組織の決定又は活動に対する影響力をもつ、政治、契約、経済、その他の関係の領域・程度。(出所):「ISO26000英和対訳版」(日本規格協会 2010)
サプライチェーンの経済性、社会性、環境性に配慮すること

FSCは「経済的な継続性を確保する」「社会的な便益を発揮する」「環境に適切に配慮する」という3つの柱から成り立っており、もともとトリプルボトムライン (注4) をもとにしています。 環境への配慮がなされた認証規格というイメージが強いFSCですが、社会性に対する評価も含められています。

FSCの10の原則では、原則3「先住民の権利」、原則4「地域社会との関係と労働者の権利」が明示されており、FSC認証材を購入する組織は、ISO26000における中核主題のうち「人権」「コミュニティへの参画及びコミュニティの発展」に寄与していると言えます。 さらに2011年10月から、FSC COCの認証取得者はILOの基本条約を満たすことが要求事項に加わりました。よって、FSC認証材を選択することは、今まで以上に社会的責任を果たしていると言えるでしょう。

注4:トリプルボトムライン・・・(Triple Bottom Line)企業活動を経済面のみならず社会面及び環境面からも評価しようとする考え方。
トレーサビリティ を確保すること

FSC認証には、FSC FM(森林管理)認証とFSC COC(加工流通過程の管理)認証の2つがあります。原料が調達される森林から最終製品にいたるまでの、加工・流通過程すべてで認証を取得した組織を通じて供給された場合にロゴマークがつけられます。 FSC COC認証の審査の中には、下記3つのポイントがあります。

  1. 原材料購入から製品販売までの識別管理
  2. 帳簿上に認証材・製品であることを明示
  3. 記録を保管

そのため、FSC認証材のトレーサビリティ(注5)は確保されています。 また、FSC認証は世界統一の第三者認証であり、独自基準やローカル基準による認証より透明性が確保され、より信頼性の高いCSR調達を明示できます。

注5:トレーサビリティ・・・(traceability)物品の流通経路を生産段階から最終消費段階あるいは廃棄段階まで追跡が可能な状態をいう。
「人権」「コミュニティへの参画及びコミュニティの発展」の観点からの調達

日本では環境配慮の観点からFSCの調達を検討・実施される企業が多いですが、FSCを選ぶことで「人権」「コミュニティへの参画及びコミュニティの発展」に関する社会的責任も果たせるという事実は、あまり知られていないように思われます。

また、既に購買調達基準にFSC認証材の調達を明示している企業も、「人権」「コミュニティへの参画及びコミュニティの発展」の観点から、CSRレポートに価値を記載されてみてはいかがでしょうか? FSC等の情報を消費者にきちんと説明することは、ISO26000中核主題の1つ「消費者課題」に対応した取り組みともいえます。

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アミタ環境認証研究所は、1999年に日本で初めてFSC森林認証の審査を実施して以来、国内のFSC森林認証の審査を通じて、森林認証製品の国内への流通を支援してまいりました。また昨年より、PEFC認証についても開始し、顧客のご要望に応じて同時に認証取得をすることもできます。ご興味のある方は森林認証無料セミナーにご参加ください。

執筆者プロフィール
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蝦名 裕一郎
アミタ株式会社
マーケティング事業部 マーケティングチーム

アミタ株式会社に入社後、コンサルティング部門を経て、企業の環境教育活動のプロデュース、省庁との地域活性化支援事業の運営等に携わる。 ソーシャルビジネスに関する新規事業部門を経て、現在はCSRレポートの横断検索サイト「CSR JAPAN」の運営とCSRコミュニケーションの分析、コンサルティング業務に従事。

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