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環境担当者の効果的な引継ぎポイント(後編)|業務の可視化、ノウハウの継承について廃棄物管理業務の合理化・効率化のススメ

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前回「環境担当者の効果的な引継ぎポイント(前編)|何故、引き継ぎが難しいのか。原因は何か」では業務の引継ぎをしっかり行っていく上で重要なポイントは「透明化」「可視化」の2点とお伝えしました。

今回はこれらのポイントをもとに、具体的な改善方法や対策についてお話します。

※この記事は2012年に執筆された記事を加筆・修正しています。

目次

業務プロセスの可視化

まず最初に考えるべきは業務の透明化・可視化を徹底していくという点です。

業務の可視化を行うには、業務フローチャートを用いるのが一般的です。ただし業務フローチャートをしっかり作成しようとすると、それなりに慣れとコツが必要です。そもそも引継ぎを行うための準備という観点で考えるのであれば、そこまで厳密にルールにこだわらず、自分なりに業務を整理するところからスタートしてみてもよいのではないでしょうか。

簡単な方法としては、まずご自身の業務を全部紙に書き出して整理してみることです。紙に書くことで、頭の中が整理出来てくることも多くあります。箇条書きでよいので、出来るだけ細分化し、書き出してみましょう。

次のステップとして、手順毎に業務を整理してみましょう。その際は関係者との業務フローが分かる様、下記のイメージで手順毎に業務プロセスを書き出すと全体が掴みやすくなります。

▼アミタ作成

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業務プロセスを整理していくと、今まで気付いていなかった課題点を把握出来る場合があります。一番多いのは業務プロセスの一部に業務のムダが発生しているケースです。例えば以下のようなケースが挙げられます。
  • 過剰な作業が日常化し、その必要性のない業務に時間を費やしている
  • 以前行っていたものの今は必要のないフローが残っている
  • 個人だけが理解できるルールや手順などが存在している

自己チェックを行った後は、業務のムダを徹底的に排除し、ルールをより明確化しておくことが重要です。

その他ITを活用する方法も引継ぎの際は効果的です。インターネットを介して利用できる廃棄物管理のクラウドサービス等は、専用サーバの導入や運用管理あるいはシステムの開発など行う必要がなく、短期で導入ができ、しかも毎月低価格で利用することができます。

データベースを共有・可視化することで、業務を効率化させると共に、一つの業務プロセスがミスなくしっかり行なう体制構築にも効果があります。引継ぎに併せてこの様なツールも検討してみるのもいいでしょう。

ノウハウの継承

最後は、ノウハウの継承をどの様に進めていくかという点です。
今まで何年もかけて得たノウハウや知識はそう簡単に引き継げるものではありません。

引継ぎの際はこれらを2つに分解することが重要です。

1点目は法知識。
法知識であれば、後任の方に自治体や外部での講習会に積極的に参加してもらうことで補うことができます。その分の時間で担当者からしか教えることの出来ない過去の経験則や目利き等のナレッジを継承することに注力しましょう。

2点目はナレッジです。
短期間で他の方に教えることが難しいと個人が持つノウハウ、スキル等のナレッジ(暗黙知)については、関係者(上長・部下・他部署の管理担当者)と事前に共有し、個人のナレッジではなく社内・チーム内のナレッジとして他の方とお互いに業務が出来る様になっておくことが重要です。

まずは出来るところから少しずつでも進めてきましょう。

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執筆者プロフィール
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南 修央 (みなみ のぶお)
アミタ株式会社
総合環境ソリューション推進グループ エコ・ブレーンチーム


アミタ株式会社に入社後、環境コンサルティング部門で排出事業者向けの廃棄物リスク管理体制構築支援やセミナー講師を担当。その後、クラウドを活用した廃棄物管理ASPサービス『e‐廃棄物管理』の開発に携わる。現在はITも活用した運用体制の構築支援や、『e‐廃棄物管理』の導入の支援等を行っている。

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