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生産拠点のサステナブル化のポイントと方法を解説!

Image by domelaci from pixabay

脱炭素目標達成に向けた施策や、生物多様性に配慮した取り組みを具体的に推進する際、特に製造業においては、生産拠点のサステナブル化は必須事項となるでしょう。また、サーキュラーエコノミーの潮流は生産拠点の在り方を大きく変えていくことが予想されています。本記事では、サステナビリティをキーワードに生産拠点の変革のポイント・事例を解説します。

目次

生産拠点で3つのサステナビリティテーマへ統合的に取り組むポイント

生産拠点は企業活動の中でも特に環境負荷の高いセクターです。調達、生産、廃棄といった活動フローにおいて生産拠点が与える影響は大きいと考えられます。環境負荷の観点からも生産拠点のサステナブル化ではその活動をサーキュラーエコノミー、カーボンニュートラル、ネイチャーポジティブの3つの視点から検討する必要があります。そして、これらへ個別に対応するのではなく統合的に取り組むことがポイントとなります。なぜなら、3つの領域は相互に影響・依存する関係にあるため、これらの関係を上手く利用することがサステナブル化を進めるために効果的であるためです。
実際に、国際的な議論の場では、3つの領域が相互関係にあると提唱されています。

2021年4月の世界循環経済フォーラムでは、世界のCO2排出量の約50%は生産活動によって排出されるものであり、主な産業資材業界がサーキュラーエコノミーを行った場合、生産活動中に排出されるCO2排出量の45%を削減できると提言しました。このことから、エネルギーだけでなく「資源」にも焦点を当て、気候変動への対策とサーキュラーエコノミー戦略を重ねて考える必要があることがわかります。また、今年発表された経済産業省の成長志向型の資源自律経済戦略によると、原材料の製造には化石資源の3割が利用されており、カーボンニュートラルのためには原材料の脱炭素化が必要不可欠だと示されています。循環資源(再生材、バイオ資源等)のなかには、20%~90%程度ほどCO2排出削減効果がある資源もあり、CO2の経済効率的な削減のためには、循環資源活用やビジネスモデルの変革(シェアリングエコノミー、リペア等)が必要とされています。

▼原材料の脱炭素化と資源循環活用

画像5.png

出典:経済産業省「成長志向型の資源自律経済戦略 (案)」

ネイチャーポジティブも前述した2領域と深く結びついています。生産拠点は企業活動の中でも資源利用は勿論、エネルギーや水資源といった点においても生態系へ与える影響度と依存度が高いセクターです。サーキュラーエコノミーやカーボンニュートラルの視点で生産活動を評価・見直すことはネイチャーポジティブにもつながると言えます。

サステナブル化へ向けたステップ

次にサステナブル化へ向けたアクションの流れとポイントを整理します。

  • 2.1 現状把握

    まず、現状把握からスタートします。生産拠点の活動をサーキュラーエコノミー、カーボンニュートラル、ネイチャーポジティブの3つの領域からそれぞれ定量的に分析し、評価を行います。ポイントは網羅的に俯瞰して現状把握を行うことです。多くの生産拠点は既に脱炭素イニシアチブへの対応や環境マネジメントシステム等で現状把握の基礎となる情報を蓄積・整理されています。それらの情報を上手く活用しながら拠点のCO2算定状況や目標と達成度の確認、主要製品におけるマテリアルフローや循環利用率、拠点周辺の生態系調査の有無などを確認するとよいでしょう。

  • 2.2 優先順位づけ

    現状把握後、3つの領域の課題について、同じ評価軸で優先順位をつけなければ統合的なアプローチになりえません。先述のとおり、脱炭素を実現するには脱炭素だけの解決方法だけでなく、サーキュラーエコノミーやネイチャーポジティブの視点からも分析が必要です。評価を行う際は3つの領域を数値化する等して、総合的に評価・検討を行うことがポイントです。現状把握にも共通しますが、客観的な評価や業務効率を考え、外部の力を借りることも一手です。
    優先順位をつけた後は、自社の経営方針等と照らし合わせながら計画へ落とし込むことが重要です。生産拠点のサステナブル化を進める場合、機能や役割が部門や部署で分かれている場合が一般的です。そのため、全てのプロジェクトメンバーが指針とできるようなロードマップ等へ落とし込むことが効果的です。

  • 2.3 デジタル化・合理化戦略

    また、生産拠点のサステナブル化は攻めと守りの領域があると考えられます。攻めとは企業価値や商品価値の向上に繋がる投資を含む開発領域等です。一方で、守りは法令やイニシアチブ、業界指針等へいかに合理的に対応するかといった領域です。守りの領域はある程度様式化されていますが煩雑で工数を要し、ある程度目標とする対応期限が決められていることも多く、守りの領域に追われて、本来リソースを割きたいはずの攻めの領域に十分注力できないといったマネジメント課題に直面することが多いと言えます。
    そうした事態に陥らないためには、先に述べたロードマップ作成の段階から、業務のデジタル化やICT化、そしてアウトソーシング等も戦略的に検討すると良いでしょう。
生産拠点のサステナブル化へ向けた先行事例
  • 3.1 ゼロエミッションから一歩踏み込んだ自動車メーカー

    自社廃棄物をサーキュラーエコノミーという視点からアプローチした事例を紹介します。ある自動車メーカーはサーキュラーエコノミー達成にむけた現状把握として、全生産拠点の廃棄物の再評価を行いました。埋立ゼロや3Rという従来の物差しに、有価物化または社内循環利用というテーマを設け、優先順位の見直しを実施しました。具体的な取り組みでは、全ての廃棄物の環境影響を循環、脱炭素という観点から見える化し、そのうえで利用法を再評価した後、経済合理性や切り替え難易度を勘案しロードマップを作成しました。各工場の廃棄物管理担当による日常業務での改善も大切ですが、サーキュラーエコノミーに対して何を行うべきかを生産拠点全体で、会社方針として実行したことが成功につながりました。

▼例:ステップと有価物化検討資料のイメージ

画像6.png

アミタ「工場向け支援パッケージ」より抜粋

  • 3.2 リソース課題を梃にサステナブル化を推進する半導体メーカー

    環境業務をアウトーシングすることでサステナブル化への推進力を得た事例を紹介します。本メーカーでは煩雑な廃棄物処理管理が生産拠点の課題でした。生産拠点では様々な廃棄物が発生し、委託先の管理業務へ多くのリソースを費やしていました。本メーカーでは廃棄物管理業務をビジネスプロセスアウトソーシングという形で委託しつつ、廃棄物管理に脱炭素やサーキュラーエコノミーという管理指標を再設計しました。自社のノウハウやリソースには限界があり、外部リソースを上手く使うことで業務の合理化と高度化を実現すると同時に、本来注力すべき業務へリソースシフトに成功しました。
まとめ

本記事では、カーボンニュートラル、サーキュラーエコノミー、ネイチャーポジティブを統合的にアプローチするために、取り組み手順と事例を紹介しました。同時に3領域の現状把握や優先順位等の議論を行うことが理想的です。しかし普段の業務で手一杯、手が回らないといった課題があがることが現場では想定されます。また、領域によっては既に現状把握が完了しているものとこれから着手するものが混在している、または現状把握ができた後も3領域を包括的に評価するナレッジが不足しているなど、外部の専門的な知識とリソースが必要になる可能性もあります。
まずは、3領域における自社の方針と各生産拠点の現状を把握し、必要に応じて外部への相談を検討してみてはいかがでしょうか。

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執筆者情報(執筆時点)

藤田 和平
アミタ株式会社 
社会デザイングループ 共創デザインチーム

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