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バザールカフェ 松浦様・他谷様ごみでエネルギーも意識も変わる?小型バイオガス装置の効果とは? 初心者向け

アミタ株式会社では、バザールカフェと共に、2020年6月から2020年11月まで小型バイオガス装置の実証実験を行いました。本実験は地域の中で生ごみを有効活用する手段の検証をしたものです。

今回はバザールカフェで働いている松浦様(写真左)と他谷様(写真右)に、小型バイオガス装置を使用してみての感想について取材しました。

※小型バイオガス装置の仕組みについてはこちらをご参照ください。

様々な人が集い、人が集まり考え続けられ、安心して自分の話ができるカフェ

アミタ:バザールカフェはどのような場所なのでしょうか?

松浦さん:バザールカフェは色々な背景を持った人たちが集まり、1998年に始まりました。当時はHIV/AIDSの問題が世間的に騒がれ、京都でも同様に大きな問題となっていました。そうした中でアーティストやキリスト教会の人、社会福祉、医療関係者、外国人の支援をしている人、また周辺の学生や教員たちが集まりました。人が集まり考え続けられ、安心して自分の話ができる、そんな場所を創るという思いで始まりました。実は最初からカフェだったわけではありません。場づくりを模索する中で、カフェだからこそできることがあると気づき、始めました。バザールカフェには大事にしているミッションが2つあります。

1つ目は、様々な背景をもった人がお互いを認め尊重し、違いを一つの個性として認め合える場にすること。2つ目は「雇用の創出」です。様々な事情によって働くことが難しい方を優先して雇用しています。また、バザールカフェではボランティアやフィールドワークの一環として学生に来てもらっています。この場所で様々な背景を持った人と出会い、協働しながらお互いに学び合っていける場所を創っていきたいです。

015678_002.JPGバザールカフェの店内 015678_003.JPGバザールカフェのテラス席

他谷さん:私は現在"ボランティアスタッフ"として働いています。と言っても、バザールカフェは"ボランティア"や"お客さん"といったラベルから解放される、心地が良い場所です。ここでは自分がボランティアやお客さんとしてどのように振る舞うべきかを考える必要はありません。私自身、ボランティアという意識はないです。私は今、バザールカフェで毎週金曜日にネパール茶を提供する活動をしています。

膨らむガスタンクと変わっていくごみへの意識

アミタ:生ごみの処理にはもともと興味があったのでしょうか?

松浦さん:バザールカフェが始まった時から生ごみをどうにかしようと挑戦してきました。庭に穴を掘り、生ごみを埋めることから始め、コンポストにも挑戦しました。しかしバザールカフェ にはたくさんの人が出入りしますし、また意識の違いもあり、継続する難しさがありました。私が先導してコンポストの意義を伝えることもできましたが、それではサステナブルな方法ではないと思いました。みんなが関心を持って取り組めるものがあればと思っていたところ、アミタさんから小型バイオガス装置の実験の打診があり、設置してみることにしました。

アミタ:普段はどのように小型バイオガス装置を使っていましたか?

松浦さん:営業している日は毎日、カフェから出る生ごみを入れていました。また、私がカフェのある建物の二階に住んでいるので、家庭ごみも入れていました。生ごみを入れ始めてみると、可燃ごみの量が明らかに減っていることを感じました。また、ガスタンクが、子供が成長するように日に日に大きくなっていくことが面白かったです。私たちの間では小型バイオガス装置のことを「メタンくん」と呼んでかわいがっていました。夏は臭いがありましたが、かわいいと思っていたので、それほど気にはなりませんでした。もちろんバザールカフェにいた人全員が、同じように感じていたわけではありません。もともと関心がなかった人は最初は積極的ではありませんでしたが、日に日に大きくなる小型バイオガス装置を間近で見ていく中で、初めは興味が湧いていなかった人も生ごみの分別に興味が向くようになりました。

015678_004.jpg 小型バイオガス装置と仕組み

① 左側の黒い投入口から生ごみを投入
② 下部の中で生ごみを分解
③ 分解の過程でバイオガスが発生
④ 上部にバイオガスが貯蔵される

他谷さん:今回の取り組みは、自分のライフスタイルを問い直すきっかけになりました。私自身生ごみの有効活用にもともと興味がありました。ですが、いざ行うとなると、1人で始めるには難しく、どう実現していいのかがわかりませんでした。しかしカフェでなら小型バイオガス装置のような場所を取るものでも、設置して試すことができました。

アミタ:「メタンくん」の変化によって興味を持ち、ごみの分別から、ライフスタイルまで考え直すきっかけとなったのですね。
生ごみからできたバイオガスを使用する中で何か考えたこと・気づいたことはありますか?

015678_005.JPG他谷さん:9月末に「生成されたバイオガスを使って、お茶を入れてみないか?」という話が出て、毎週金曜日にバザールカフェで提供しているネパール茶を、小型バイオガス装置から発生したバイオガスを利用して作るというイベントを実施しました。普段はネパール茶を作るためにカセットコンロを使っていましたが、バイオガスで作ることを意識してからは、カセットコンロを使うことに罪悪感のようなものを抱くようになりました。ガスボンベで作ることはエネルギー源で見た時に持続的な方法ではありません。バイオガスを使うことが決まってからは、どの燃料であれば持続的な調理方法になるのかを考えるようになりました。また、今回はバイオガスタンクから直接ホースを通しましたが、まだまだ日常生活向きではないように思いました。カセットコンロのボンベようにバイオガスを使うことができるようになれば、普及しやすくなるのではないかと思いました。(写真:チャイを作る他谷さん)

015678_006.JPG他谷さんの作ったチャイ 015678_007.JPGみんなでチャイをいただきました。

松浦さん:小型バイオガス装置を玄関先と庭の奥で、どちらに設置をするのがよいかという話が、設置する時に出ました。その時に思ったことは玄関に設置すれば、私たちだけではなく地域の人も生ごみを持ってくることができるなということです。庭の奥までいつでも入って来られては困りますが、玄関先でしたら生ごみを入れに来るぐらいなら許容できます。今回の実験ではバザールカフェと私の家の生ごみを入れるのみでしたが、周りに住んでいる人の家から出る生ごみも投入できたと思います。どんな背景を持った人でも集うことのできるこの場所で、地域の人が安心して生ごみを持ってきて、私たちが愛着を抱いたように一緒に使っていければ面白いだろうなと思います。

アミタ:小型バイオガス装置を利用することで、生ごみの有効活用だけではなく、他谷さんをはじめバザールカフェに集まる人々の意識の変化にもつながったことがよくわかりました。今後は弊社としても、松浦さんがおっしゃるような地域に暮らす人にも開かれた「地域の生ごみ循環システム」を、他の地域でも構築できればと思っています。実験にご協力いただき、ありがとうございました!

参考情報
執筆者プロフィール

amita_matsui.jpg松井 惇(まつい あつし)
アミタホールディングス株式会社
カンパニーデザイングループ カンパニーデザインチーム

東京都出身。大阪大学外国語学部外国語学科インドネシア語専攻卒業。大学3年生の時にインドネシアに留学。現地で海洋プラスチックの問題を知り、そこから廃棄物に興味を持つ。環境も社会も不安なく過ごせるようになったらと思いながらアミタで働いている。毎週欠かさずに通う銭湯が元気の源。

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