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変更許可と変更届出で注意すべき点BUNさんの「元・行政担当者が語る 廃棄物管理のイロハ」

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皆さん、中間処理や収集運搬を行っている許可事業者が対行政行為として実施すべき事柄について内容を把握されているでしょうか?許可事業者が実施すべきことの1つとして、許可申請内容に変更があった際に行う「許可申請」や「届出」の手続きがあります。今回は、質問も多いこれら「変更行為」について考えてみましょう。

(※本記事は2015年7月に執筆したものを加筆・修正しています。)

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変更行為の種類について

変更行為には、1. 変更許可が必要なもの(事前申請)、2. 変更届(事後報告)が必要なもの、3. 申請や届出も不要なものがあります。

1. 変更許可が必要なもの
廃棄物処理法の根拠は、第14条の2第1項です。

(変更の許可等)
第十四条の二

産業廃棄物収集運搬業者又は産業廃棄物処分業者は、その産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分の事業の範囲を変更しようとするときは、都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、その変更が事業の一部の廃止であるときは、この限りでない。

上記のように「事業の範囲」を変更する時は「許可が必要」と規定しているのです。では、この「事業の範囲」とは何か?実は、この「事業の範囲」は許可申請時の一つの項目として登場はするのですが、どんなことがこの「事業の範囲」に該当するのかは、法令では規定していないのです。

そのため、古くは廃棄物処理法施行当初の昭和40年代から施行通知で示してきました。直近の通知では、次のように記載しています。

▼平成25年3月29日付け「許可事務等の取り扱いについて」より一部抜粋

「収集運搬業にあっては積替え保管の有無及び取り扱う産業廃棄物の種類」
「処分業にあっては(主旨)処理の方法と産業廃棄物の種類」

すなわち、収集運搬業については、今までやっていなかった積替保管を新たに行う、今まで取り扱っていなかった種類の産業廃棄物を新たに取り扱うという時は「変更許可」。処分業については、今まで実施していなかった処理方法、今まで取り扱っていなかった種類の産業廃棄物を新たに取り扱うという時は「変更許可」ということになります。

なお、取り扱い産業廃棄物の種類を「減らす」ことは、「一部廃止」となることから、変更許可にはなりません。

2. 変更届が必要なもの

次に、変更届について確認してみましょう。産業廃棄物処理業の変更届は第14条の2第3項で規定し、具体的にはこの法律を受けた省令第10条の10第1項第1号~第7号に規定しています。

この中でよく発生するのが、車両と法人役員の変更です。この変更届は、それぞれ変更から10日以内と30日以内、すなわち、「変更後」の届出でよいと規定されています。たとえば、車両を変更したときは、新しい車両の車検証の写しと写真を添付しなければならないとしていますから、購入した後でなければ、届け出ることはできないですよね。

ちなみに、変更届として「車両」と規定していますから、これは増車だけが対象ではありません。台数は変わらなくても、「入れ替え」も届出の対象ですし、「減車」したときも届出の対象です。

3. 申請や届出も不要なもの

変更許可や届出が必要になる場合は、あらかじめ届けている事項がある場合のみです。初めから届け出る必要がない事項は、変更があっても、届け出る必要はありません。その他、前述の変更届が必要となる省令第10条の10第1項第1号~第7号に規定されていない事項は、届出が不要です。例えば、「従業員」などが挙げられます。

変更許可と変更届出の実施時期、罰則の違い

実施時期や罰則の違いについて整理しておきましょう。

<アクションの時期の違い>

変更許可は「あらかじめ」申請です。したがって、その行動を起こす前に申請を行い、変更許可証をもらった後でなければ、その行為を行ってはいけません。実施してしまうと、「無許可変更」となってしまいます。

一方、変更届出は「事後」提出です。省令により「変更の日から10日以内」と規定されています。なお、平成28年の廃棄物処理法の省令改正により、登記事項証明書を添付しなければならない変更(たとえば、法人の役員の変更)については、変更から10日以内に法務局の手続きが終了せずに、証明書の交付ができないケースがあることから、変更後30日以内と改正が行われました。

<罰則の違い>

変更許可と変更届出では罰則が異なります。無許可変更は罰則第25条。これは最高刑で懲役5年、罰金1,000万円です。

一方、変更無届出は罰則第30条で、罰金30万円、懲役刑はありません。もっとも、廃棄物処理法で罰金以上の刑に処せられると、欠格者となり許可取消を免れませんから、罰金だからやってもかまわないという意味じゃないですよ。でも、牢屋に5年と30万円ではえらい違いですよね。

許可事業者が変更許可をしていなかった場合の排出事業者への影響

最後に、許可事業者のアクションの排出事業者への影響について、一例を。おそらく、全くの無許可事業者に産業廃棄物を委託している方は、このメルマガの読者にはいないでしょう。しかし、「委託している品目の許可を有しているのか?」自信がない方はいらっしゃいませんか?

いくら、産業廃棄物処理業の許可を持っていても、その許可が「燃えがら」の許可では、「ばいじん」は扱えませんよね。燃えがらの許可しか持っていない会社が「ばいじん」も扱いたいときは、変更許可申請が必要です。

もし、この変更許可申請をしないで「ばいじん」を取り扱っていた場合、この会社に対して、罰則第25条により、最高刑懲役5年が科せられます。では、この会社に「ばいじん」を委託していた排出事業者はどうなるのでしょう?

この場合は罰則第26条が該当し、排出事業者に対し、最高刑で懲役3年が科せられます(無許可変更業者委託、委託基準違反)。

是非、現地確認の準備を兼ねて、委託先の必要なアクションも知っておきたいところですね。

<アミタよりの補足> 排出事業者として注意したい点

記事中にも記載ありましたが、処分業の許可に関しては「処分方法」と「産業廃棄物の種類」をセットで見る必要があります。つまり、委託先が該当の「廃棄物の種類」の許可を持っているかどうかの確認だけでは不十分です。「廃プラスチック類」の「破砕」、「廃プラスチック類」の「溶融」等、廃プラスチック類の許可を取得していることだけではなく、その処分方法まで合わせて確認が必要です。

また、処理施設に関しても注意が必要です。廃棄物処理業の許可証には処分に使う施設が記載されていますが、許可証に記載のない施設が実際に処分の際に使われていないか、現地確認等で確認しておきたいところです。

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執筆者プロフィール

長岡 文明 (ながおか ふみあき)
アミタ株式会社 特別顧問

山形県にて廃棄物処理法、廃棄物行政、処理業者への指導に長年携わり、行政内での研修講師も務める。2009年3月末で山形県を早期退職し、廃棄物処理法の啓蒙活動を行う。廃棄物行政の世界ではBUNさんの愛称で親しまれ、著書多数。元・文化環境部循環型社会推進課課長補佐(廃棄物対策担当)。

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