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CSRをマーケティングに活かす動きをしている会社はどれくらいあるのでしょうか。他社動向をおしえてください。

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大企業では、約4割がマーケティングを意識したCSR活動をしている、という調査結果があります。また、調達先にCSR対策を求める企業が増えているため、法人向けビジネスを営む会社にとっても、CSR活動を充実させることが顧客の維持・獲得に役立つようになってきている可能性があります。

中小企業にとっては他社との差別化要因に

2010年に行われた、社団法人国土緑化推進機構「美しい森林づくり全国推進会議」の調査では、37%の企業が「マーケティング活動を意識したCSR活動を既に実施している」と回答しています。(なお、この調査では、回答企業数は276社ですが、回答率についての記載を見つけることができませんでした)

上記の国土緑化推進機構の調査によると、従業員数が多いほどマーケティングを意識したCSR活動に取り組んでいる率が高いことが示されています。(上記調査の14ページ)
マーケティングを意識したCSR活動を行っている中小規模の企業は少ないことが予想されるため、CSRとマーケティングを連動させる取り組みは、中小企業にとっては同程度の規模の競合企業との差別化要因になる可能性があります。

なお、2010年にヨーロッパの各業界トップ企業251社を対象として行われたIE School of Communication(スペイン)等による調査では、CSRコミュニケーションとマーケティングの境目が曖昧になっている現状や、CSRコミュニケーションが間接的にマーケティングに好影響を及ぼすということが指摘されています。しかし、商品そのものと結びつけたマーケティングはさほど盛んではなく、商品・サービスの売上に従って企業が寄付を行うという活動は、11%の企業でしか実施されていませんでした。

CSRコミュニケーションの媒体としてはTwitter、facebook等のソーシャルメディアがここ数年よく使われるようになってきています。(こちらの動向については当ウェブサイトの過去記事をご参照ください)

法人向けビジネスの状況は?

一方で、法人向けのビジネスを展開している企業にとっては、企業規模に関わらず、マーケティングとCSRは関連の薄いものに思われるかもしれません。
しかし、2009年の経団連の調査では、「2005年と比べてCSRの取り組みが進んでいない分野」のトップは「サプライチェーンマネジメント」となっています。調査の段階で、「調達ガイドライン等での明文化」を65%の企業が、「サプライヤーへの監査」を33%の企業が実施していましたが、この割合は、さらに上昇してきているのではないでしょうか。

2011年に行われた日本総合研究所の調査でも、特に「生物多様性保全」のテーマについて企業の関心は高いものの、サプライヤーと協力して取り組んでいる企業は3 割に満たず、今後の対策が進んでいくことを予想させる結果となっています。

「取引先から選ばれ続けるためには、CSR活動に力を入れなければいけない」と言うとネガティブな印象になりますが、「取引先の期待に応えるCSR活動が、マーケティング的な効果を持つような時代になってきた」という意味でもあります。

他社よりも早く状況を把握してみませんか?

CSR活動とマーケティングの関わりについては、調査結果を探すのにも一苦労、実務に関する体系的なノウハウはほとんど出回っていないのが現状だと思われます。
以下のセミナーでは、そのようなノウハウを詳しく解説しますので、ぜひご参考ください。

顧客づくりに活かす!CSRマーケティングセミナー

執筆者プロフィール
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渡邉 文隆
アミタホールディングス株式会社
経営統括グループ 共感資本チーム

京都大学総合人間学部卒業。デジタルハリウッド大学大学院修了。2000年から国内外のNPOでファンドレイザー/プロジェクトリーダーとして活動。現在はアミタで環境ビジネス、CSR活動やNPOのウェブ戦略/マーケティング支援に携わる。アックゼロヨン・アワードや企業ウェブ・グランプリ等のウェブ関連アワード、論文等で複数受賞。

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