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コラム

フォレストック認定制度とは?カーボン・クレジットとは?フォレストック認定制度の特徴とメリット

190801_forestock_logo.pngCOP10によるパリ協定採択を経て、社会は急激に低炭素社会から脱炭素社会へと舵を切っています。そのような背景の中、企業にとってカーボン・クレジットの活用は益々重要な手段の1つになってきました。本コラムは、日本における民間唯一のカーボン・クレジット認定制度である、フォレストック認定制度の特徴やメリットを紹介します。
今回は、フォレストック認定の概要を他のカーボン・クレジットとの違いを中心に解説し、フォレストック認定制度の仕組みを紹介します。(画像はフォレストック認定協会のロゴです。)

フォレストック認定制度とは?

フォレストック認定制度は、カーボン・クレジット(後述)創出活動のうち、適切な森林管理によるCO2吸収量の確保に特化したクレジット認定制度です。適切かつ持続的な森林管理と生物多様性保全が図られている国内森林を対象とし、持続的なCO2吸収量が確保の観点から、基準を満たした森林のみを認定森林として認定します。

算定されたCO2吸収量に相当するカーボン・クレジットを発行し、そのクレジットは代理店を通して企業等に販売されています。2008年に認定制度が創設されて以降、認定した森林は1万ヘクタールを超え、購入企業も50社を超えるまでに拡大しています。

一番の特徴は、適切な森林管理に特化したクレジットであるため、購入企業にとってはメッセージ性の強いブランディングが可能となる点です。さらに、企業側の意図で、特定の森を指定したクレジット購入も可能です。例えば「わが社は●●の森を守っています」、「この商品1つ当たり、●㎡の森が守られます」といった独自のメッセージとして利用することができます。
これによって、企業がクレジットに拠出したお金がどこに行くかを明示でき、企業戦略や事業と関連させやすくなり、より戦略的なCSVとしての利用が可能です。

カーボン・クレジットとは?

カーボン・クレジット(CO2吸収量クレジット)とは、温室効果ガスの排出削減又は吸収するプロジェクトを通じて生成される排出削減・吸収量を価値化(見える化)したもので、企業等が主にカーボン・オフセット(注1)へ利用するために取引される"もの"のことを言います。

例えば、企業は製品やサービスの製造・物流等の過程で排出される温室効果ガス排出量を埋め合わせるためにカーボン・クレジットを購入します。そうすることで、自社の温室効果ガス排出量と購入分の排出量相当が相殺(オフセット)され、企業全体としての温室効果ガス排出量は減少します。1997年に京都議定書が策定されて以降、温室効果ガス排出量の削減が義務付けられ、企業等のCSRやCSVの一環としてカーボン・クレジットの取引が注目されています。

注1:カーボン・オフセットとは、市民、企業、NPO/NGO、自治体、政府等の社会の構成員が、自らの温室効果ガスの排出量を認識し、主体的にこれを削減する努力を行うとともに、削減が困難な部分の排出量について、他の場所で実現した温室効果ガスの排出削減・吸収量等(これを「クレジット」といいます。)を購入すること又は他の場所で排出削減・吸収を実現するプロジェクトを実施すること等により、その排出量の全部又は一部を埋め合わせることをいいます。(環境省「我が国におけるカーボン・オフセットのあり方について(指針)」2008年7月参照

国内のクレジット制度

カーボン・クレジットは取引の対象となる"もの"と説明しましたが、形を有しない無体物であるため、適切な管理が行われないと、重複して取引されたり、実際のCO2削減の裏付けがなかったりする心配が生じます。そうなると、社会全体として温室効果ガスを削減するという目的が達成されず、CSR、CSVの効果としても意味のないものになりかねません。
そのため、カーボン・クレジットは、その裏付けとして実際の温室効果ガスの削減やCO2吸収量があることを保証する適切な認定制度、また、同一のクレジットが重複して取引されないようなクレジットの適切な管理が求められることになります。

執筆時現在、国内のクレジット制度には国が認証するJ-クレジット制度があり、国内クレジット制度とオフセット・クレジット(J-VER)制度が発展的に統合した制度で、国により運営されています。このJ-クレジット制度は、クレジット創出の対象として、省エネ設備の導入、再生可能エネルギーの導入、適切な森林管理等の様々な活動が想定されています。当該制度は多様な活動を対象としている反面、購入企業のCSR、CSV活動にとっては複雑なためメッセージ性に欠けるという点も指摘されています。

次回以降はフォレストック認定取得のメリット、クレジットの活用方法、事例紹介など、具体的に解説していく予定です。

参考情報
執筆者プロフィール

190801_imageforprofile.jpg吉永 誠(よしなが まこと)氏
一般社団法人 フォレストック協会
ヴァイスプレジデント 公認会計士・税理士

一橋大学商学部卒、早稲田大学大学院会計研究科修了後、有限責任監査法人トーマツを経てトラスティーズコンサルティングLLPマネージャーと共に現職。現在は、フォレストックの普及活動を中心としながら、トラスティーズのメンバーとして、株式評価業務、M&A関連業務、相続税対策、金融関連の会計・税務におけるアドバイス等も提供している。

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