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コラム

エシカル金融~消費以外のエシカルなお金の使い方~今さら聞けない、そもそもなぜ今エシカルなの?を徹底解説!

Photo by Micheile Henderson on Unsplash.jpgお金の用途は主に、消費(購買)・投資・貯金・寄付の4つです。消費以外の3つの用途は、お金を誰か必要な人に融通するという点で「金融(ファイナンス)」と呼ばれます。第2回、第3回のコラムでは「エシカル消費」について定義や事例のご紹介をしてきましたが、第4回では消費する以外のエシカルなお金の使い方「エシカル金融」についてご紹介していきます。

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Photo by Micheile Henderson on Unsplash

よりよい企業、社会につながるESG投資

エシカル金融とは、人、地球環境、社会のことを配慮して自分のお金を融通することです。
ESG投資は従来の財務情報だけでなく、環境(E)・社会(S)・ガナバンス(G)への影響を考慮した投資で、世界的な潮流にもなっていることから「エシカル金融」の代表格と言えます。

「ESG投資はSRI(社会的責任投資)と何が違うのか?」といった質問をときどき受けますが、ESG投資もSRIも基本的には同じです。SRIは時代によって企業が社会から求められる課題や要請が変化し、それらを反映して変化していくもので、現在はその関心が「環境・社会・ガバナンス」に向けられているため、ESG投資という言葉の方がよく使われるようになりました。

2018年の世界のESG投資残高は、世界持続可能投資連合(GSIA)によれば、30兆6,830億ドル(約3,400兆円)となっており2016年から34%も増加しています。これに対して、日本の金額は全体の7%になりますが、この間の伸び率は約4倍増えており、よりよい企業、社会につながるこの投資方法が国内にも着々と広がっています。

エシカルな基準でお金を預ける銀行を選ぶ

日本の成人の銀行口座保有率はほぼ100%です。しかし、預ける銀行を選ぶ基準や理由を明確に持っていた人はこの中にどのくらいいるのでしょうか。おそらく、大手の銀行だから、家の近くにあった銀行だから、親が使っていたからなどの理由が多いと思います。

銀行は私たちから預かったお金を運用してかならずどこかに使っています。このお金は一体どこにどのように流れて使われているのでしょうか。地球環境や社会にどのような影響を与えているのでしょうか。このように預けたお金が地球環境や社会にどのような影響を与えるのかを知った上で、銀行を選択することも「エシカル金融」の一つです。

国際環境NGO「350.org Japan」が行った調査によれば、多くの日本の銀行が化石燃料や原子力に関わる企業にお金を流しています。つまり、私たちの大切なお金が社会や地球環境を危険にさらすことに使われている可能性があるということです。一方、そのような事業や企業に投融資していない銀行や、今までしていた投融資を撤退(=ダイベストメント※)した銀行もあります。

※ダイベストメントとは、インベストメント(投資)の逆で投資を撤退するという意味。環境破壊、人権侵害、戦争などを促進するような倫理的に問題のある企業や事業、国家などから投資を撤退すること。

これらの銀行は「地球にやさしい銀行」と呼ばれ、350.org JapanのHPで公表されています。これを受け、私が代表をしているECEFも地球にやさしい銀行で法人口座をつくりました。2019年9月の時点では、ダイベストメントに参加する機関は1,100を超えており、ダイベストメントの総額は1,100兆円にのぼっているという報告が出ています(参考情報)。「地球にやさしい銀行にお金を預ける」という流れは今後ますます世の中の潮流になっていくはずです。

寄付で社会や事業を応援する

寄付は、社会や自分が共感する事業などにお金をプレゼントする行動です。寄付したお金が自分の手元に戻ってくることはありません。しかし、そのお金は社会や事業のために自分の代わりとなって最後までしっかり働いてくれます。たとえば、災害復興などで現地に行ってボランティア活動をするにしても時間と労力がなければすることができません。しかし、寄付ならばお金を通して様々な取り組みを応援することが可能です。このようなお金の使い方も「エシカル金融」と言えるはずです。

従来は、街頭募金や個別募金、コンビニのレジ横に募金箱を設置して寄付を募る方法が一般的でした。しかし、東日本大震災後からはインターネットの仕組みを上手く活用したクラウドファンディングやSNSを使った寄付が普及しています。また、自転車で走った走行距離をポイント換算して、そのポイントに応じた金額を環境団体に寄付するような自治体イベントや、宮城県にある酒蔵が製造する3.11の復興支援に売上の全額が寄付される商品など、手段も様々になってきました。

日本ファンドレイジング協会が発行する「寄付白書2017」によれば、日本人の個人寄付総額は拡大を続けています。2010年の個人寄付総額は4,874億円だったのに対して、2016年は7,756億円と、約3,000億円も伸びています。海外と比べるとこの規模は決して大きいとは言えません。しかし、裏を返せば日本における寄付市場はまだまだ可能性に満ち溢れていると言えます。寄付は字のとおり「寄りそって、付きそう」と書きますが、さまざまな事柄に心を寄せていくきっかけになることから、地球環境や社会、これからの時代にとって必要なエシカルなお金の使い方だと考えています。

次回のコラムのテーマは「働くをエシカルに」です。

参考情報

脱炭素社会へ世界的に転換することで、企業はどのような影響をうけるのでしょうか?
座礁資産とは?石炭、石油に加え天然ガスが対象へ

執筆者プロフィール

ECEF_photo001.png田中 新吾(たなか しんご)氏
一般社団法人ECEF
代表理事

中央大学理工学部卒業後、マーケティング会社でキャリアを積み、現在はコミュニケーションデザインという領域で活動しているコミュニケーション・ディレクター。ECEFでは埼玉県を拠点にして企業や自治体のエシカルな事業のサポートや企画の立案実装を行なっている。エシカルコンシェルジュ。NPO法人地球のしごと大學の副理事長も務める。

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