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リモートの現地確認は認められている?|遠隔現地確認のススメ第1回

新型コロナウイルス感染症の影響により「処理施設へ訪問しての実地確認を、従来通りに実施できない」といったお悩みが多く寄せられています。そのような中、対応策の一つとして挙げられるのが、ビデオ通話システムなどを用いた「リモートでの現地確認」です。一部自治体でも認められるなど、廃棄物管理業務においても、非接触型・遠隔型の業務への転換が進んでいますので、詳しくご紹介します。

※「現地確認」以外にも「実地確認」「現地視察」「現地監査」など様々な呼ばれ方があります

※この記事は2020年に執筆されたものを加筆・修正しております

リモートでの現地確認とは?

新型コロナウイルス感染症対策としてのリモートワーク拡大に伴ってビデオ通話システムが国内に急速に普及し、社内外の会議によく用いられています。廃棄物管理業務においても、出張などの移動が制限される中、現地を訪問する実地確認の代替手段の一つとして、ビデオ通話システムを通じて処理会社と接続し、施設や処理の状況を案内してもらうという手段が考えられます。
その他の代替手段としては、他に処理会社による動画配信、録画データや写真の提供なども考えられますが、これらはあくまで処理業者からの一方通行の情報提供になります。ビデオ通話システムを利用するポイントは、双方向コミュニケーションを取ることができる点です。

また「リモートでの現地確認」を検討されるきっかけは、各排出事業者によって様々ですが、以下の点が挙げられます。

新型コロナウイルス感染症の感染リスク低減・新型コロナウイルス感染症の感染リスクを低減するため、出張などを控えており、密を避け、非接触で業務を進めたいと思った
コスト削減・交通費・宿泊費などの予算削減につながると思った
業務効率化
テレワーク・リモートワークの推進
・本社が一括して、全国の処理委託先を確認している。業務の効率化を図る観点から、移動時間の削減ができる点がよいと思った
・リモートワークでも参加できる点がよいと思った

「リモートでの現地確認」、法律や条例上の定めは?

廃棄物処理法上は「当該産業廃棄物の処理の状況に関する確認を行い(廃棄物処理法第12条第7項)」とあり、法律上は確認の手段は明記されていません。確認の手段については、環境省の通知により、処理を委託した処理業者の施設を実地において確認する方法などが例として挙げられていますが、自治体の条例や要綱によって規定が異なっています。現地へ訪問しての確認を義務化している自治体もありますし「自ら実地において調査をする方法又は電話その他の通信手段を用いて調査をする方法により(新潟市)」と、通信手段を用いた調査を認めている例もあります。所轄自治体の条例・要綱を見直しておきましょう。

遠隔型の現地確認、実施のポイント

リモートでの現地確認がすべてNG、すべてOKということではありません。法の主旨に照らして、重要なことは、その手段によって適正処理の状況を確認・判断できるかという点です。そのため、実施にあたっては「リモートでの現地確認」のメリット・デメリットや、実施のポイントを知ることが大切です。

遠隔現地確認のメリット遠隔現地確認のデメリット
・双方の新型コロナウイルスへの感染リスクの低減
・拠点を越えて複数人数で参加ができる
・多人数参加により、多角的な評価が期待できる
・移動時間・交通費などのコストの低減
・(訪問をする場合と比較して)施設や保管場所の細部、従業員の雰囲気などを確認しづらい
・初回の現地確認にはおすすめできない
・振動・臭気・騒音などを体感できない
・機材やシステムの導入コストが必要

●実施のポイント1:新規委託先について
委託開始前の事前の現地確認については、リモートでの実施はおすすめできません。施設や保管場所の細部、従業員の雰囲気などは、現地を視察した方が、情報量が多く判断しやすいです。しかし、長期間委託を継続しており、現地での確認を何度か実施してきたような委託先については、リモートでの確認でもポイントを押さえられると考えられます。

●実施のポイント2:臭気、振動、騒音について
リモートでの確認ですので、臭気や振動などを体感することはできません。しかし、臭気などは日によって変動します。現地を訪問される際にも、その日その時の臭気や振動よりも、普段どのような対策を取っているかをヒアリングされると思いますので、この点での遜色は少ないと考えられます。また、臭気測定器などの機器の計測データを確認する方法もあります。

●実施のポイント3:複数人数での参加について
リモートでの現地確認の強みの一つが、複数人で参加できることです。例えば、自社の複数拠点が同じ委託先に委託している場合、交通費などの予算の都合から、代表者が現地確認を実施して後日レポートを共有することもよくあります。しかしリモートでの実施の場合は、拠点を越えての参加も可能ですので、積極的に使われるとよいと思います。なお、1名が現地に赴きカメラ操作を行い、他のメンバーはリモートで参加するという手法も可能であり、教育や業務の引き継ぎを効果的、効率的に行うことができます。

最後に

新型コロナウイルス感染症の影響が長引き、現地へ赴いての確認が長期間困難になった経験を踏まえ、ニューノーマルな手段のひとつとして、遠隔型の現地確認の社内理解を深めておくこと、事前に処理会社に対応可否を確認しておくことをおすすめします。
教育や医療、各種の監査など、これまで対面式・現地訪問式が当たり前だった領域についても遠隔化が進んでおり、廃棄物管理の領域にも同様に広がってくることが予想されます。排出事業者から遠隔型の現地確認の申し入れがあった場合を想定して、これを受け入れる/受け入れないという基本方針の立案、受け入れる場合は機材やビデオ通話システムなどの準備、案内手順の設計・教育などを進める必要があります。次回は、必要な機材・準備物についてお伝えします。

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執筆者情報

  • きのした いくお

    木下 郁夫

    アミタ株式会社 おしえて!アミタさん編集部

    大学では教育と環境の二足の草鞋を履き、アミタ入社後は、企業向けの提案・営業の経験、廃棄物管理に係わるシステムや業務フローの構築などに携わる。現在は『おしえて!アミタさん』の編集を含めたメディア運営、イベント企画、情報発信を担当。特にサーキュラーエコノミー領域に感度高く、アミタ社外との共創を日夜模索中。鳥取在住。

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