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2020年、現地確認の義務化自治体とその実施方法に関する自治体見解、最新動向! 初心者向け

排出事業者が、自社の産業廃棄物の処理委託先を訪問し、適正な処理が行われているかどうかを確認する「現地確認(実地確認と呼ばれるケースもあり)」。
廃棄物処理法では、廃棄物の処理の状況に関する確認は努力義務とされており、実施が義務付けられているわけではありません。しかし、自治体によっては、条例や要綱の中で「実地での確認」を義務付けている場合があり、実施方法や頻度などを確認しておく必要があります。
一方、2020年は新型コロナウイルス感染の拡大によって、「実地確認」が難しいという声が挙がっています。現状はどのような傾向が見られるのか、そして、ビデオ通話システムを利用した遠隔での現地確認は有効か。各自治体の動向を調査しました。

まずはおさらい!現地確認(実地確認)と法規制

現地確認に関する廃棄物処理法での規定は、下記の通りとなります。
法規制:産業廃棄物の処理を委託する場合の処理の状況に関する確認(努力義務)

廃棄物処理法第 12 条第 7 項
事業者は、前二項の規定によりその産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合には、当該産業廃棄物の処理の状況に関する確認を行い、当該産業廃棄物について発生から最終処分が終了するまでの一連の処理の行程における処理が適正に行われるために必要な措置を講ずるように努めなければならない。

「努めなければならない」とありますから、法律上で、現地確認は義務として定められていません。しかし、自治体によっては、条例や要綱の中で実地の確認を義務付けている場合があります。

2020年最新情報! 19自治体が実地確認を義務付け

2020年5月から10月に、アミタが全国の許可権限を持つ自治体を調査した結果は下記の通りです。

概要 件数 詳細
実地確認の義務あり 19自治体 岩手県、宮城県、愛知県などの10都道府県と9政令市
処理状況確認の義務あり・実地確認は努力義務等 15自治体 新潟県、長野県、広島県などの6都道府県と9政令市
処理状況確認の努力義務あり(法に類似) 6自治体 石川県や相模原市などの2都道府県と4政令市

19自治体が実地確認を義務付けています。なお、都道府県が「義務あり」としていても、その県内の政令市が「義務あり」としているとは限りませんので、注意が必要です。

※本記事での政令市とは、廃棄物処理法の政令で定められた産業廃棄物の管轄権限を持つ市を指します。(地方自治法の指定都市、中核市および廃棄物処理法で定める市。)
※アミタが調査した当時の結果です。詳細は各自治体に直接お問い合わせください。

アミタでは、廃棄物管理に関する条例情報の提供サービスを行っています(有料)
産業廃棄物の処理委託先確認規制調査報告書
全国の自治体の「現地確認」に関する条例情報を一覧でご覧いただけます。

  • 015372_image002.jpg条例・要綱における規制の有無
    (頻度やタイミング等の詳細情報を含む)
  • 実地確認に関する義務の有無
  • 代理調査の可否
  • 罰則の規定状況 など
一式15万円

※全国の自治体の「事前協議」に関する条例情報をまとめた報告書もございます。
購入希望・ご質問等、お問い合わせはこちら:https://amita.web-tools.biz/inquiry-environment/
ヒアリング結果|遠隔でのビデオ通話システムによる現地確認(実地確認)は有効?

また、様々な分野で急速にIT化が進む中、注目されるのが「遠隔でのテレビ会議システムによる確認は、【実地確認】として有効か?」という点です。これらは自治体によって見解が異なっています。例えば、新潟県や新潟市では、以前から条例で通信手段を用いた調査を認めています。

▼新潟県産業廃棄物等の適正な処理の促進に関する条例(第8条)/施行規則(第3条)

第8条 事業者又は法第12条第5項に規定する中間処理業者(中略)の処分を委託しようとするときは、規則で定めるところにより、当該処分を受託しようとする者が設置している処理施設のうち当該委託に係るものの稼働状況を確認し、規則で定める事項を記録しなければならない。

第3条 条例第8条第1項の規定による確認は、自ら実地において調査をする方法又は電話その他の通信手段を用いて調査をする方法により行うものとする。

出典:新潟県「新潟県産業廃棄物等の適正な処理の促進に関する条例

▼排出事業者及び中間処理業者の確認義務(第7条)

処理委託業者の処分施設に対して稼動状況を確認し、規則で定める内容を記録し保存すること。
(1)確認は、自ら実地において調査する方法、又は、電話その他の通信手段を用いて調査する方法により行ってください。

出典:新潟市「新潟市産業廃棄物適正化条例」より

また、2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響から、実地確認を義務付けている自治体であっても、実地以外の方法を認めるケースが確認されています。現地確認の実施を義務付けている複数の自治体にアミタがヒアリングをしたところ、以下のような回答を得ました。

ビデオ通話システムによる現地確認(実地確認)の実施に関する自治体見解例

▼実地確認を義務化している自治体

東海地方某県 コロナ禍の中では実地が難しい状況も理解できるので、今は聞き取り調査や写真提供など実地に代わる方法で何か処理状況の確認し、対面以外で処理状況の確認をしたことを記録しておくようにお願いしている。(遠隔での現地確認も手段の1つ)状況が落ち着き次第、実地で確認する。(確認を怠った場合は勧告の対象になり得るので注意)
東海地方某県 契約前の確認は省略できない。(遠隔現地確認は推奨できない。確認が不足すると考えられる)ただ優良認定業者の場合、手段は問わないため、遠隔現地確認も手段の1つになりうるだろう。契約後に関しては、年に1回の実地義務を設けているが、この状況下で必ず訪問するようにとは言えない。何かしらの手段で代用して(遠隔現地確認も含む)確認をしたことを記録(写真等)し、状況が落ち着いたころに実地での確認をお願いしている。問い合わせがあった場合はこのような回答をおこなっている。
中国地方某市 基本は現地で確認してもらいたいが、遠隔でも問題なく確認できる場合は、そうした手段もありうる。

▼現地確認を義務化している自治体(実地確認は努力義務)

東北地方某市 新型コロナウイルス感染症拡大の影響で実地確認ができなくても、それに代わるものであれば特段問題ない。テレビ電話も問題なし。
北陸地方某県 確認方法については条例では規定を設けていないため、排出事業者責任のもと、あらゆる手を使って注意義務を果たしてほしい。
現地確認をおこなったからどうかではない。排出事業者責任の義務を果たしたかどうか、適切な処理状況が行われていることを確認したかどうかが大事になってくる。

※ヒアリング調査は2020年7~8月にアミタが各自治体に電話で実施しました。アミタがその内容を保証するものではありません。詳細は各自治体に直接ご確認ください。

2019年のヒアリングと同様に、各自治体からは、訪問かWeb会議かということよりも、排出事業者責任の下、適正処理の状況をきちんと確認できるか、という実効性を重視してほしいとの意見が多い傾向にあります。また、優良認定業者の場合は、Web情報などで処理状況を確認できる場合が多いため、ビデオ通話システムによる現地確認も手段の一つとなりうるという意見もありました。

九州地方某県 当面の間はオンラインでの現地確認も有効。ただし排出事業者責任は残る(ビデオ通話システムの会社に転嫁できない)。優良認定の処理業者はインターネットで処分状況を確認することもできる優良認定未取得の処理会社などは可能であれば直接現地に赴いて確認をしてほしい。

また、処理会社がカメラを操作することで適正処理の確認ができるのかとの疑問も挙げられています。

中国地方某市 処理会社が都合の良い現場しか見せない可能性もある。遠隔での実施はおすすめしない。現場でしか確認できないこともあるので、基本的には実地で確認してほしい。

この点については、現在、複数人で現地確認を行っている企業は、今後、1名が現地に赴きカメラ操作を行い、他のメンバーは遠隔で参加することや、現地確認を外部にアウトソースするといった手法が検討できます。この他、臭気等の確認については、個人差のある人的チェックではなく臭気測定器を用いる方法もあります。

日々の会議等でテレビ会議システムを導入されている企業は多くあります。今後、テレビ会議でも現地確認の実効性に問題ないとする自治体の場合は、交通費や移動時間の削減のため、効果的に遠隔による現地確認を取り入れると良いでしょう。

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gennchibanner.pngアミタでは、ビデオ通話システムを用いた遠隔での「現地確認」など、環境管理業務のコストとリスクを低減するICTサービスを提供しています。詳細はこちら

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執筆者プロフィール(執筆時点)

20190730_imageforprofile.png福田 栄二 (ふくた えいじ)
アミタ株式会社 スマートエコグループ
デザインチーム チームリーダー

広島大学大学院を卒業後、社会環境分野の調査研究を行う民間シンクタンクを経て、アミタへ合流。廃棄物管理に関する専門知識と業務合理化のノウハウを活かし、顧客の業務負荷軽減を支援している。

更新者プロフィール(更新時点)

miyauchi-pro-1.png宮内 達朗(みやうち たつろう)
アミタ株式会社 スマートエコグループ
デザインチーム 

香川県出身。立命館大学大学院社会学研究科を卒業後、アミタに合流。

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