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企業のサーキュラーエコノミー推進に向けた取り組みとは?
自社使用済み製品や空き容器回収の意義とポイントを解説

Image by Vlad Vasnetsov from Pixabay

近年、「脱プラスチック」「SDGs」「サーキュラーエコノミー」などの広がりによって、多くの企業がサプライチェーン全体の見直しや資源循環の取り組みを強化しています。そんな中、注目されている手段の一つが、自社の使用済み製品や空き容器を回収し、再度、原料としてリサイクルするという取り組みです。今回は、「自社使用済み製品や空き容器回収に取り組む意義とポイント」を解説します。

まずはおさらい!企業で注目されるサーキュラーエコノミーの取り組み

サーキュラーエコノミーは、資源活用の動きを加速させるため、サプライチェーン全体で、"循環の輪を作る"ための取り組みや、消費スタイルそのものの変化を推進することを意図しています。これまでも日本では、3R(Reduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル))などの取り組みが続けられてきましたが、これらは廃棄物の発生が前提とされている概念です。サーキュラーエコノミーはさらに進んだ概念であり、「廃棄物が出ないように製品や仕組みの設計をすること」や「シェアリングや修理など様々な手段を用いて、資源を使い続けること」を目指しています。

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出典:経済産業省・環境省「サーキュラー・エコノミー及びプラスチック資源循環分野の取組について」

企業の生産工程に照らして考えると、「調達」「生産」「販売」「回収(再利用)」の4つの観点から取り組みを考えることが必要です。今回の記事では、最終手段である「回収(再利用)」について解説します。シェアリングや修理などの努力を経て、それでも廃棄せざるをない製品等について、「どのように回収していくのか」という部分をお伝えします。

自社使用済み製品回収に取り組むきっかけ・意義とは?

取り組みのきっかけとして、例えば下記が挙げられます。

  • 廃プラスチック類の処理の課題が注目されている中で、他社も課題の対策を始めており、顧客の関心も高い。製品を提供するだけでなく、市場とのコミュニケーションを進めて選ばれる企業になりたい。(日用品製造業)
  • これまではユーザーからの回収が難しく取り組みを進められていなかったが、自社のグローバル目標達成に向けて、自社製品の包装を回収し、リサイクルしたい。(食品製造業)
  • 循環型社会の実現に貢献したいと考え、まずは、ホテルのアメニティなど、製品寿命が短いものの回収スキームを構築したい。(日用品製造業)


また、資源回収に各社が取り組む意義は下記の通りです。

  • 資源循環に寄与する
    日本は、石油や天然ガスなどの資源に乏しい国であり、海外からの輸入に依存しています。しかし、自社製品を回収し、製品に含まれる資源をもう一度利活用することで、バージン原料に頼らずに生産を実施でき、資源の保全や輸送にかかる温室効果ガスの削減にもつながります。また、使用済みの製品を回収し、新たな資源として利活用することは、気候変動、天災、感染症拡大などに対する資源調達リスク対策の1つになります。
  • 一般廃棄物の排出量の削減と温室効果ガス削減効果
    使用済み製品を回収することで、一般廃棄物等の発生量を削減できます。焼却処理などを減らすことにより、CO2などの排出量の削減にもつながります。
  • 消費者との長期的な関係性の構築
    自社製品のシェアリングや修理による提供、回収による「製品to製品」のリサイクルなどを行うことで、自社製品との接点を増やし、消費者とのコミュニケーションを高めることができます。製品を提供する側と提供される側という関係性だけでなく、互いに協力して資源を有効に利用するという取り組みを続けることが、ブランドイメージの向上や「選ばれ続ける企業」になるための一歩となります。
自社製品回収に関する取り組みのフローと注意点(ポイント)は?

主な流れは下記の通りです。「回収(再利用)」を実現するための方法をまとめていますが、まずは、再利用をしなくても済むように、「調達」「生産」「販売」の3段階についてよく検討して取り組みましょう。

▼自社の使用済み製品回収を検討する前に要チェック

  • 調達や生産方法を見直し、そもそも廃棄がでない製品設計にできないか。
  • 修理して長く使える製品設計に切り替え、修理サービスの提供とあわせて、廃棄を減らせないか。
  • シェアリングやリース、サブスクリプションモデルなどへの転換を通じて、製品を売るのではなくサービスを売る形態にできないか。(自社で管理することで、エンドユーザーに製品を託し、廃棄までを実行させるという状態を回避できないか。)

上記を検討しても難しい場合は、自社製品の回収方法を検討します。

カテゴリ 詳細
現状把握 現状、どのような原材料を利用しているかなど、調達の状況を明らかにします。

回収の対象拠点
(回収ルートの検討)

コンビニやスーパーなどの店舗、ホテル等の商業施設、大学や市役所などの公共施設など、回収拠点を想定した上で、コストや回収量の見込み(効果)の試算を行い、最適な方法を検討します。
回収の手段の検討 廃棄物処理法の特例である広域認定制度や、専ら物、下取り制度への該当の有無を調査し、回収手段を検討します。
リサイクル方法の検討
(協力パートナーの選定)
自社で、再生可能な設備があるか、また、分別が必要な場合はどのように分別作業を行うかなどを検討します。
必要に応じて、外部の収集運搬会社、リサイクル会社への協力を要請します。
製品の製造方法やポリシー リサイクルが困難な場合は、「リサイクルがしやすい商品設計」の検討が必要です。

▼例:回収ルートの検討

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また、検討にあたっての注意点としては、以下の2点が挙げられます。

回収の最適化 ユーザビリティを損なうことない、最適な回収方法の検討
消費者にとって、利用しやすいという視点を忘れない。
法令順守 各種規制法令(廃棄物処理法等)に準じた適正な運用
例えば、無許可業者の廃棄物の収集運搬は、廃棄物処理法の法令違反となります。各種環境法令を確認する。

特に多くの企業がぶつかる壁が、回収ボックス等を設置しても、回収量が少なく、費用対効果が出ないという点です。この点については、今後、1社での取り組みではなく、「同業他社・異業種との連携」が欠かせません。共同で回収スキームを組むことで、回収の運搬コストを抑えたり、家庭から多く排出される製品であれば、宅配会社と連携することで、回収の効率を挙げることも考えられます。様々な業種と連携し、それぞれのノウハウや強みを相互に活かすことで、効果を高めることができます。まずは、製造量が多いものから取り組むなど、少しずつ検討を進めましょう。

アミタでは、自社使用済み製品の回収スキーム構築支援を行っております。

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