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ISO26000とは、具体的にどのような内容・構成になっているのですか?

Some Rights Reserved. Photo by aussiegall

ISO26000は、国際標準化機構が(企業に限らない)組織の社会的責任に関して検討しているガイドライン規格で、2010年11月に発行される予定です(2010年10月現在:以下の内容も同様です)。その「委員会原案(CD)」によると、全体構成は以下のようになっています。

ISO26000の構成

序文
組織は様々なステークホルダー(利害関係者)から厳しく監視されているとした上で、本規格が、社会との関係における組織のパフォーマンスの向上に寄与するためのものであることを示している。

第1章 適用範囲
この国際規格で取り上げる主題を定義している。

第2章 用語及び定義
本規格で使用する重要な用語と、その意味を説明している。

第3章 社会的責任の理解
社会的責任の進展に影響を与える要素や、重要課題等について示している。また、社会的責任の概念そのものについて、それが何を意味し、どのように組織に適用されるかについて示している。この章では、中小規模の組織にとってのISO26000のガイダンスも含まれる。

第4章 社会的責任の原則
以下の、基本的な社会的責任の原則について説明している。  

  1. 説明責任
  2. 透明性
  3. 倫理的な行動
  4. ステークホルダーの利害の尊重
  5. 法の支配の尊重
  6. 国際行動規範の尊重
  7. 人権の尊重

第5章 社会的責任の認識及びステークホルダーエンゲージメント
社会的責任の実践である、組織の社会的責任の認識と、ステークホルダーの特定及びステークホルダーエンゲージメント(ステークホルダーの関心事項を理解するために行われる取組み)について説明している。

第6章 社会的責任の中核主題に関する手引
以下の、社会的責任に関連する中核主題、およびその課題について説明している。 これらを総称して「7つの中核主題」と呼びます。 

  1. 組織統治
  2. 人権
  3. 労働慣行
  4. 環境
  5. 公正な事業慣行
  6. 消費者に関する課題
  7. コミュニティ参画および発展

第7章 社会的責任を組織全体に統合するための手引き
以下の項目について、組織内で社会的責任を実践し、慣行とするための手引きを提供している。

・組織の特徴と社会的責任の関係  ・組織の社会的責任の理解  ・社会的責任に関する組織の行動及び慣行の見直し及び改善  ・社会的責任に関する信頼性の強化  ・社会的責任に関する自主的イニシアチブ  ・社会的責任に関するコミュニケーション

なお、第6章5に「環境」の項目があり「組織は自らの活動が、経済、社会、環境などに与える影響を広い視野で考慮することが望ましい」といった記載や、検討事項、課題等が示されています。

ISO26000の項目・内容が固まり発行するまでには、作業原案(WD)→委員会原案(CD)→国際規格原案(DIS)→最終国際規格原案(FDIS) という段階を踏みます。2008年、チリで行われた「ISOのSRに関するワーキング・グループ」の第6回総会において、作業原案(WD)が委員会原案(CD)に格上げされることになりました。

2009年5月にはカナダで行われた第7回総会において、2009年10月までに国際規格原案(DIS)の段階へ移行することが決定しています。さらに残っている個別議論についてまとめ、記述内容の精度を向上させ、第8回総会を経て、2010年11月にいよいよ発行される予定になっています。

(2010年10月:内容改訂)
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