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CSRレポート製作で最も注意すべき点は?

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Ishibashi Shunsuke

「Why」を明確にすることです。

そもそも貴社は、なぜ相当な人的コスト・金銭的コストをかけてCSRレポートを制作しているのでしょうか。なぜCSRレポートを製作しなければならないのかを知っている企業のご担当者は、軸が明確であり、CSR情報を届けたい人に届けられるものが多いです。「Why」を起点として、製作プロセスを見直すと、新しい発見があるかもしれません。厳しい言い方をすれば、「惰性で製作するのはやめよう」ということかもしれません。

KPIの設定は目的によって変わる

「CSRレポートでのKPIは何に設定すればよいでしょうか?」というご質問もよく受けます。先ほどの「why」と関係してきますが、その目的によってKPIは変わってきます。より多くの人に伝えたいと思っているレポートを目指しているのでしたら、「メディア掲載回数」はいかがでしょうか。

情報を拡散させたいと思うのであれば、他社メディア(個人ブログ等含む)で紹介してもらう必要があります。「メディア掲載してもらえた」ということはメディア担当者が「紹介してみたい」と思った、ということでもあります。「他人が紹介しやすいCSRレポート」を突き詰めることで、レポート自体を俯瞰できクオリティ向上も期待できます。

そのためにはライティングの向上が必須

Some_rights_reserved_by_Hisako_TANAKA.jpgまた、ライティングについてのコツはどうしたらよいのかという相談もよく受けます。そのためには「CSR部以外の社内の人にチェックしてもらうこと」です。CSRレポート製作に慣れている、CSR担当者や制作会社の人では気付かない点を指摘してもらえるでしょう。

難しいことを難しく説明することは誰でも出来ます。難しいことを簡単に、しかし本質的に説明できてこそ、クオリティが高い"読ませるCSR報告書"になるのではないでしょうか。専門知識がない方にもご理解いただけるCSRレポートを目指しましょう。

そして、せっかくのレポートはきちんとPR戦略を作ることです。そんなの当たり前と言われそうですが、多くの企業では実行できていません。自社の広報、営業、マーケティングなどの部門と連携し、通年でどういったPRをしていくのかを決めましょう。また他社のインフルエンサーやメディアとどう連携するのかプランニングしましょう。CSR部でCSRレポート製作はできても、すべてのPRを担当する事は不可能です。「巻き込むこと」がポイントとも言えそうです。プレスリリースだけで満足するような低レベルなPRはやめましょう。

画像:Some rights reserved by Hisako TANAKA

執筆者プロフィール

mitsunobu002.png安藤 光展(あんどう みつのぶ)氏
CSRコンサルタント、ブロガー

専門はCSRにおけるウェブ・コミュニケーション。社会貢献系ウェブ・メディアの運営支援から、CSRコンサルティング業務、CSR研修講師、CSR関連の書籍・コラム執筆など。6年目に突入した個人ブログ「CSRのその先へ 」運営。大学卒業後、モバイル系広告営業・広告制作、Webディレクターなどを経て、26歳(2008年)にウェブサイト製作業で独立。2009年より、CSR領域に特化したビジネスを中心に、フリーランスとして様々な企業・団体・プロジェクトで活動中。現在はCSR界隈におけるオピニオン・リーダーとして、大手メディアでもCSRに関する様々な情報を発信中。著書『この数字で世界経済のことが10倍わかる--経済のモノサシと社会のモノサシ』(技術評論社、2014)ほか。

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