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社有林(企業林)のCO2吸収分を、自社の排出分のオフセットに使ったり、クレジットとして販売したりできますか?

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吸収量の算定が信頼できるものであれば、自社でカーボンオフセットに使ったり、それに伴うオフセット商品を販売することは可能です。しかし一方で、森林による吸収分はその永続性等の問題から、オフセットなどに用いることを疑問視する声もあります。

自社林がどのくらい温暖化対策に貢献しているかを数値できちんと把握することは、よりよい管理活動や情報開示につながるなど、CSR活動として非常に意味のあることです。また、そこでの吸収量を、自社が排出しているCO2のオフセットに活用することも、環境省が公表するカーボンオフセットの指針等、関連する基準およびガイドラインに従った対応であれば実施可能です。
しかし、森林によるCO2吸収は、その構成要素である炭素(C)を「消す」わけではなく、樹木の幹などに「固定している」だけですので、その森が焼けてしまったり、枯れてしまったり、木材として切り出され焼却されれば、大気中に戻ってしまいます。そのため、社有林に限らず森林による吸収量を他に充当する際には、厳密に考えれば、半永久的にその森林が存在するのか、という永続性が問題となります。森林が吸収源として存続し続けるための管理システムを整備し、その信頼性を担保することは容易ではないため、京都議定書で定められるクリーン開発メカニズム(CDM)においても様々な規定が定められており、これまで国連に登録が認められているものは1件しかありません。

どこまでの厳密性、信頼性を求めるのかは、企業の方針に関わる部分ですので、一概に良い悪いは判断ができません。自社林のCO2吸収分の活用を検討する場合には、自社のスタンスを検討しつつ、まずは専門機関に相談することをおすすめします。

そして、社有林の価値を引き出す活用法は、CO2の吸収以外にもたくさんあります。生物多様性を保全する場として、地域の方とのコミュニケーションの場として、環境教育の場として、美味しい水や山菜、木の実などを育む場としてなど、その地域や企業の持つ物語から、最もその魅力が輝く活用法を検討していただきたいと思います。

※なお、今後キャップアンドトレードなどの排出量取引制度が導入された際に自社林の吸収量をクレジット(国内VER)として取引に活用できるかどうかは、環境省の検討会で議論されており、近く明確にされる予定と考えられます。

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