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放射線で汚染された廃棄物の受入れが問題になっていますが、自社の廃棄物について対応しておかなければならないことはありますでしょうか?

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今のところ法的義務はありませんが、自社で発生している廃棄物の状況を正しく把握しておき、責任を持って処理ができるように準備しておくことが、

企業としての姿勢や環境への取り組み姿勢を表すことにもなり、重要になってきました。

放射線に汚染された産業廃棄物が処理できない

国や自治体による受入れ基準がなかなか定まらなかったこともあり、以前、処理会社が受入れを一部拒否していたり、自治体が埋め立てを許可しないということが起こっています。

 【参考】放射能汚泥 処分に苦慮(asahi.com 2011/6/28)
      http://www.asahi.com/special/10005/TKY201106270590.html


特に下水処理汚泥については、埋め立て地や再利用の道がみつからず、保管場所も飽和状態になってきているなど、深刻な状態になってきています。

 【参考】汚染汚泥処理に限界 埋め立て、再利用が困難(JCASTニュース 2011/6/22)
      http://www.47news.jp/news/2011/06/post_20110622175147.html
     下水処理「汚泥」の放射線物質 政府がようやく処理方針
     (JCASTニュース 2011/6/16)
      http://www.j-cast.com/2011/06/16098717.html

自社の廃棄物にはどれぐらい含まれている?放射線量の計測が重要

こうした社会情勢もあるため、各排出事業者でも自社の廃棄物について放射線量を計測した後、管理・処理委託するような体制・フロー作りをすることが今後必須になると思われます。

放射能の計測には、外部の専門機関に委託したり、市販されている計測器「ガイガーカウンター」を用いて自社で計測する方法等があります。
「ガイガーカウンター」の機種は様々で、計測できる放射線の種類が限定されている場合がありますが、報道等でよく耳にする「マイクロシーベルト」という単位は、ガイガーカウンターで計測した数値を用いる代表的な単位と言えるでしょう。

また、「ベクレル」もよく耳にする単位ですが、
シーベルトが「放射線の人体に与える影響度を表す単位」であるのに対し、
ベクレルは「その物質が1秒間に放出する放射線の量」を表します。

前述の下水処理汚泥のように、産業廃棄物を処理会社に委託する場合、シーベルトではなくベクレルの単位の計測値を求められることもあります。
排出事業者としては、処理先側でどの単位での計測値を求めているのか?
指定された計測方法があるか?などを明確に確認しておくことが必要となるでしょう。

従業員の安全・安心にもつながる

たとえ処理業者から放射線や放射能に関する情報の提供を求められなくても、従業員が安心できる職場環境を作り出す上で、自社の廃棄物に含まれる放射性物質について確認する体制作りは必要です。

自社の産業廃棄物の行き場がなくなってしまうなど、最悪のケースにならないよう日々の情報収集と自社廃棄物の放射線量の把握、委託先や自治体等関係各所への確認など、今のうちから行動しておくことが重要といえます。

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アミタの支援サービス「The Sustainable Stage」では、廃棄物管理を始め、脱炭素にかかる施策(CDP質問書への回答、SBT、RE100への取組み・実践体制の構築、支援など)、SDGs、生物多様性、バイオマス発電など企業の持続可能性を環境面から支えるための支援を行っています。

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