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最近、CSVという言葉を聞くようになりました。それはCSRとは違うのですか?

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CSRとCSVの英文字表記は、似ていますが、CSR=Corporate Social Responsibility=企業の社会的責任CSVとは、Creating Shared Value=共通価値の創造の略称です。

最近注目されているCSVは、企業が、社会ニーズや問題に取り組むことで社会的価値を創造し、その結果、経済的な価値も創造されることを意味します。2011年、『競争戦略論』で有名なマイケル・ポーター教授が、ハーバード・ビジネス・レビューで提唱しました。どちらも同じ社会的に対する責任や活動ですが、従来のCSRが、コンプライアンス(法令順守)や、環境マネジメント、フィランソロピー(社会貢献的活動)など本業の周辺としての活動であったのに対して、CSVは、本業=事業そのものでの戦略的展開が目指されています。CSVは、より事業融合的な概念として、社会的価値の実現を通じて事業価値や競争力を確立する新しい動きとして理解されはじめています。


なぜCSVに至ったのか?
ポーター教授は、企業が一時的な財務利益の最大化を目指すあまりにその活動が社会、環境、経済の諸問題や危機を招いている点を指摘しています。

企業活動が地球規模で様々に影響を持つようになりながら、問題を「外部」としてなおざりにしてきた点を批判します。実際、生態系の劣化、生物種の著しい減少、台風や洪水など地球規模での気候変動など「環境問題」、また、石油、希少金属などの資源の枯渇、食糧供給の不安定化など国を超えての「産業連鎖」、さらに、欧州金融危機での若者の失業、The99%などの先進国の貧困、途上国での貧困の再生産、雇用や尊厳ある労働などの「社会的問題」が山積みになり、それらが結びつきながら、地球規模の諸問題として、「持続可能性での危機」が誰もがリアルに実感されるようになってきています。

CSV提唱される背景には、こうした危機意識の高まりから、事業を通じて経済的な成果と社会的イノベーションを長期的にむすびつけ、「事業の正当性」をとりもどそうという姿勢があります。その上で、持続可能性を「企業責任」と同時に「事業機会」としても取り込み、経済的な成長戦略に結び付けていこうとしています。


すでにCSVに取り組んでいる企業も出てきている!
例えば、ネスレは、「サステナビリティ」を高め、将来にわたって確実な環境保全に取り組むために、Creating Shared Value Teamを社内につくり、「栄養」「水資源」「農業・地域開発」の3分野に絞り、世界各地でCSVプロジェクトを展開し、「共通価値の創造報告書」も出しています。ユニリーバー、ジョンソン・エンド・ジョンソンなど欧米系の企業では、取り組みを初めているといわれていますが、活動は始まったばかりといわれています。

CSVという標榜をしていませんが、日本でも、東日本大震災による<持続可能性>へのリアルな意識が高まり、これを背景に、企業では社会価値を実現するCSR活動との戦略的な結びつきを強めています。

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執筆者プロフィール
Mr.mori.jpg株式会社大広
275(つなご)研究所主任研究員
森一彦



『つなぐチカラを変えるチカラに』をテーマに、ソーシャルイシューや環境をテーマに、社会共創的な事業開発サポートを目指す活動を展開する。今まで、博覧会関連、飲料系の商品開発や事業コンセプト、ものづくり系、サービス系での事業ビジョン策定に関わり、「大広ブランドデザイン」では、ブランド・コンサルティングを担当した。今は、社会との価値共創に向けて、ダイアローグ(対話)をベースにして、ワークショップなどの新しい「つながり技術」を開発中。東京大学大学院社会学修士終了。 環境プランナーER。21世紀社会デザイン研究学会所属。つなぐ人フォーラム実行委員。


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